橋梁点検ロボットカメラ

橋梁点検ロボットカメラは、橋脚、桁下面、支承部などの橋梁構造物で点検員が目視で確認するには困難な場所を、橋面や橋梁側面下面から伸長可能なポールに設置したカメラとカメラを操作するタブレットPCを用いて点検するシステムです。

現在、我が国の社会インフラを巡っては老朽化の進行、地震や風水害などの災害リスクの高まり、人口減少・少子高齢化などの課題に直面しており、社会インフラの維持管理及び災害対応の効率化・迅速化が求められています。このような背景のもと、老朽化する橋梁の安全で効率的な点検調査を可能にします。
橋面および橋梁側面下面の安全な場所で点検が可能。
橋梁点検ロボットカメラでひび割れなどが確認できた場所のみを、
橋梁点検車で点検作業がおこなえるため、効率的な作業が可能です。


高欄の笠木に4.5m伸長可能なポールでカメラを吊り下げて点検をおこなう懸垂型ユニットを使用します。
懸垂型ユニットの先端に取り付けたカメラにより、橋桁側面や下面、支承部を点検できます。
下記の条件の場合、特に高い効果を発揮します
- 懸垂型:桁高3m以下の橋梁でカメラを点検物の対象面から10m以内に設置できる橋梁。
- 点検物の対象面直交軸と、カメラ視準軸のなす角が45度以下。
支承部画像
ある程度暗所であっても、鮮明な映像を撮影することが可能です。
高所型ユニットを使用して、最大10.5m伸長可能なポールで橋梁を見上げて地上から点検をおこないます。
高所型ユニットの上端に取り付けたカメラにより、橋脚の高いところや上部構造や支承部を点検できます。
下記の条件の場合、特に高い効果を発揮します
- 高所型:桁下高さ20m以下の橋梁でカメラを点検物の対象面から10m以内に設置できる橋梁。
- 点検物の対象面直交軸と、カメラ視準軸のなす角が45度以下。
光学倍率30倍ズームにより、20m先の0.2mm幅のひび割れを見ることができます。
距離が離れていても小さな損傷も見逃しません。


ひび割れ幅の測定は、映像上に表示されるクラックスケールにておこない、静止画像として保存可能です。
クラックスケールの表示は映像上で自在に移動・回転が可能です。
実際の近接目視でクラックスケールを当てて計測する感覚で測定できます。
また、カメラと対象面までの距離と角度を計測することでクラックスケールの目盛を自動補正します。

映像補正で目視性能を向上することができます。
コントラスト補正、手振れ補正、霧除去機能の映像補正で点検現場での「見る」を強力にサポート。
日陰でも任意もしくは自動で最適な明るさに調整します。

動画を撮影しながら静止画を撮影できます。
タブレットPC内に録画保存した動画から静止画を切り出すこともできるため、点検時に静止画を撮り忘れた場合にも安心です。静止画にはコメントや手書き文字・図形を入力でき、資料作成に役立ちます。
キャリングバックに収納して、1人で持ち運びが可能です。コンパクトで運搬が容易であり、また大きな設置場所を必要としないため、点検時の交通規制を軽減します。


- 防滴構造で作業中の突然の降雨などに対応します。
- 多少の暗さでも見ることが可能です。
(必要に応じて内蔵の照明を点灯してください。) - カメラの落下防止対策として、
カメラ取り付けシューにロック機構と落下防止用の金具を装備。


試行申請型(請負契約締結後提案の場合)および施工者希望型の公共工事のにおいて、施工者がNETISに登録された技術の活用を提案し、実際に工事で活用された場合、活用の効果に応じて工事成績評定での加点の対象となります。
「有用な新技術」とは?
公共工事などにおける新技術活用システム実施要領で定める「推奨技術、準推奨技術、評価促進技術、活用促進技術、活用促進技術(旧実施要領)、設計比較対象技術(旧実施要領)、少実績優良技術(旧実施要領)」です。
評価方法、配点などについては提案をおこなった地方整備局などによって異なります。
施工者からの活用提案による加点について
NETIS(新技術)区分 | 工事成績評定 ※活用効果調査結果提出必須(-VEを除く) |
総合評価落札方式 | ||
---|---|---|---|---|
事後評価未実施技術 (-A) |
活用の効果が 相当程度 |
― | +3点 (実加点1.2点) |
新技術活用において加点あり。 ※地方局により異なる。 |
活用の効果が 一定程度 |
― | +2点 (実加点0.8点) |
||
活用の効果が 従来技術と同程度 |
― | +1点 (実加点0.4点) |
||
事後評価実施済技術 (-V、-VE、-VR) |
活用の効果が 相当程度 |
「有用な新技術」以外 | +2点 (実加点0.8点) |
|
「有用な新技術」 | +3点 (実加点1.2点) |
|||
活用の効果が 一定程度 |
「有用な新技術」以外 | +1点 (実加点0.4点) |
||
「有用な新技術」 | +2点 (実加点0.8点) |
|||
活用の効果が 従来技術と同程度 |
「有用な新技術」以外 | +0点 | ||
「有用な新技術」 | +1点 (実加点0.4点) |
2015年10月現在 レント調べ
仕様表
商品コード | 245890 | |
---|---|---|
商品名 | 橋梁点検ロボットカメラ | |
メーカー | 日立 ※1 | |
メーカー名称 | 橋梁点検ロボットカメラ | |
型式 | HV-HT3000TB | |
カメラユニット | 外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 190×160×130 (バッテリーパック含まず) |
質量 (g) | 約1450 (バッテリーパック含まず) | |
光学ズーム倍率 (倍) | 30 | |
画素数(ドット数) (画素) | 約92万画素 (1,280×720) | |
無線LAN | IEEE802.11n 5GHz対応 | |
可動範囲 (度) | パン(水平):左方向180度 右方向180度 チルト(縦) :上方向 90度 下方向 90度 |
|
その他の機能 | 手振れ補正、コントラスト補正、霧除去 | |
使用バッテリーパック | BL-F970A | |
連続稼動時間 (時間) | 約3 ※2 | |
動作温度 (℃) | -10 ~ 40 | |
動作湿度 (%) | 75以下 | |
中継機ユニット | 外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 170×180×50 |
質量 (g) | 約660 (バッテリーパック含まず) | |
無線LAN | IEEE802.11n 5GHz対応 | |
タブレットPC | OS | Windows 8、8.1(Pro/エディション名なし) 32bit/64bit日本語 |
CPU | インテル® Core™ i5 1.8 GHz 以上 | |
メモリ | 4GB以上 | |
解像度 | 1,280×800、1,366×768、1,920×1,080、1,920×1,200、2,560×1600 | |
ディスク空き容量 | 32GB以上(*1インストール時3GB必要) | |
ワイヤレスネットワーク | IEEE802.11n 5GHz対応 | |
周辺機器 | microSD対応カードリーダー(インストール時) | |
NETIS登録番号 | KT-160016-VE |
- ※1 株式会社日立産業制御ソリューションズと三井住友建設株式会社共同開発商品です。
- ※2 バッテリーフル充電時。使用条件などで短くなる可能性があります。
注意事項
- 動画は専用の形式になります。録画した動画の閲覧は専用の閲覧ソフト(Windows)を利用して再生することができます。
- 点検しながら他のPCへ映像を送る場合は、点検終了後、Wi-Fiなどで映像を送る方法となります。
- 欄干の形状、橋の付属物の関係で使用できない橋があります。
- iPhone,iPad miniは利用できません。標準構成品のタブレットPCをご利用ください。
- Windows ノートPCはご利用にはなれません。標準構成品のタブレットPCをご利用ください。
- マウス、キーボードは使用できません。カメラ操作は全て画面タッチ操作となります。
- 強い風が吹いている状態でのご使用は控えてください。
- 付近に電線・引込線などがある場合、感電の恐れがありますので、絶対に使用しないでください。
雨や雪が降っている場合は使用を控えてください。 - 点検物の対象面直交軸と、カメラ視準軸のなす角が60度を超える場合、適用できません。
関連商品(懸垂型ユニット)
商品コード | 245891 |
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商品名 | 橋梁点検カメラ/懸垂用架台ユニット |
外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 1,335×280×210 |
最大伸長 (mm) | 4,500 |
質量 (kg) | 約12.5 |
使用バッテリーパック | E-HL9S |
ケース外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 1,500×310×200 |
キャリングバック外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 420×280×270 |
関連商品(高所型ユニット)
商品コード | 245892 |
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商品名 | 橋梁点検カメラ/高所用三脚ユニット |
外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 1,730×200×160 |
最大伸長 (mm) | 地上から約10,500 |
質量 (kg) | 約9.2 |
ケース外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 1,830×210×200 |
キャリングバック外形寸法 幅×高さ×奥行 (mm) | 420×280×270 |