重量物の重心位置はセンターにあるばかりでなく、プレスなどのように高い位置にある場合や、偏った位置にある場合もあります。
同調ポンプは、対象物の重心の偏りにかかわらず水平リフトアップ・リフトダウンを可能にした高性能ポンプです。
コンピュータ制御に頼らず、油圧のメカニズムそのもので同調させているため、シンプルな操作性を実現しています。
実負荷によるジャッキの負荷圧力が違っても、ジャッキアップ・ジャッキダウン作業は、上昇・下降レバーを切り替えて手元の押しボタンを押すだけの単純な操作のみです。難しいバルブ操作やコンピュータ制御がないため専門業者のオペレータに頼む必要もなく、迅速に作業がおこなえ、作業時間を大幅に短縮します。
一つの回転軸に取り付けられた複数のブランジャーポンプは、負荷圧力の大きさにかかわらず同一時間に同量の油を吐出します。
同一機種の油圧シリンダーで統一することにより、各ジャッキは同じストローク値が得られ、荷を傾けることなくバランスを保ちながらスムーズに上昇・下降させることが可能です。
各ジャッキを上昇、下降、別々の方向へ同時に作動させたり、1台だけ作動させることも可能です。
一個所での遠隔操作でジャッキを連動させられるため、より安全な作業を実現します。
下降作業における危険な急降下を二重・三重に防止するため、シーケンス弁やパイロットチェック弁などを備え、高い安全性を確保しています。
各部配管の大半をマニホールド化し、コンパクトに集約しています。
火力発電所のケーシングのジャッキアップ
タービンケーシングの引き離し作業は従来、油圧ジャッキをハンドポンプで各個に作動させ、4点のバランスを取りつつ上昇させてきましたが、人員と時間がかかり問題とされてきました。
また、タービンケーシングは4点の荷重がかなりばらついており、従来の油圧ポンプで4点同時にジャッキアップする方法では重心の偏りにより危険が生じます。
もっと素早く安全に作業できる方法が望まれていました。
電動式同調油圧ポンプを使用することで、4点にかかる負荷にかかわらず均一に持ち上げることが可能です。
高さの異なる4種類のスペーサーを用意して順次ジャッキアップを繰り返し、これにより従来までは半日がかりだった作業を約20分に大幅短縮できました。
蔵の移設
文化的な価値の高い「蔵」を移動して保存するための、家引き工事を実施する際、精度の高い同調ジャッキアップが必要とされていました。
電動式同調油圧ポンプと、シリンダジャキを用いて、同時に持ち上げ移動することができます。
校舎の移設
橋梁工事
屋根ジャッキアップ作業
体育館大屋根組立工事
家屋の移設
区画整理のための家曳き工事のほかにも、大型重量機械の移設、橋梁工事、プラント内メンテナンスなどで重量物を傾けることなく水平ジャッキアップすることができます。
車輌の保守・整備
プレス機械移設
大型クレーンの補修工事
建物の移設、土台補修工事
大型機械の移動・据付け
大型クレーンの補修作業
家屋の耐震補強工事
橋梁工事
鉄道車両の保守・整備
発電所のケーシング整備
地盤沈下・建物沈下調整工事
その他
仕様表
商品コード |
234839 |
234835 |
商品名 |
油圧同調ポンプ/複動型4連 |
油圧同調ポンプ/複動型8連 |
メーカー |
今野製作所(EAGLE) |
メーカー名称 |
イーグル印 電動式油圧同調ポンプ |
型式 |
KHN4-0.3W |
KHN8-0.3W |
モーター |
電圧 (V) |
三相 220/200 |
出力 (kW) |
2.2 |
2.2×2 |
ポンプ |
最高圧力 ※(MPa) |
70 (700kgf/cm2) |
吐出量 ※(L/min) |
0.35 |
タンク |
有効油量 (L) |
70 |
140 |
容量 (L) |
110 |
200 |
連数 |
4 |
8 |
寸法 |
幅 (mm) |
850 |
奥行 (mm) |
600 |
800 |
高さ (mm) |
750 |
質量 (kg) |
200 |
400 |
備考 |
ブリジストン ワンタッチカプラ付 |
※220V時
関連商品
※上記以外のシリンダ・ジャッキ(複動型分離タイプ)も使用できます。