タンデムローラー(6.5t)
従来鋼鉄製であった散水タンクが樹脂製になり、錆の発生による散水ノズルの詰まりを防止し、作業の中断を回避します。
散水システムは、フィルタ付樹脂製散水タンク、ステンレス製パイプ、フィルタ付金属製ワンタッチノズル、散水フィルタで構成しています。
散水タンクにはレベルゲージを装備しています。散水フィルタのメンテナンスは片手でおこなえるクリーニングレバー式です。
材料に合わせてスイッチ1つで高周波(低振幅)振動と通常(高振幅)振動の2種類の振動モードを選択できます。
高周波振動は、比較的高い混合物温度範囲で締め固めが必要な材料や雰囲気温度が早期に低下する寒冷地などで使用することで高い品質を確保することができます。
単位距離当りの振動による打撃回数(インパクトスペーシング)を一定(最適)にすることで、締め固め材料に対して均一な締め固め効果を得ることができます。
単位距離当りの振動打撃回数を同一にした場合、高周波振動の方が施工効率が高く、より高速に作業することができます。
振動方式 | 振動数 | 振動 | 用途 |
---|---|---|---|
高周波振動 | 67Hz (4,020vpm) |
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舗装全般 |
通常振動 | 50Hz (3,000vpm) |
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路床 路盤 安定処理 |
間欠散水時間をスイッチで任意に設定することができます。最適なタイミングの散水で、ロール表面へのアスファルト混合物の付着を防止します。また、散水ポンプはダブル構成で1台に不具合が生じた場合も、もう1台がバックアップになり、前後輪へ散水できます。
前後進レバーがニュートラルかつ駐車ブレーキスイッチが作動しているときのみエンジン始動するインターロック機構を装備し、エンジン始動時の安全性を確保しています。
前後進レバーには、振動切換スイッチが標準装備されています。
通常の作業時は前後進レバーで油圧ダイナミックブレーキが作動します。緊急時は油圧ダイナミックブレーキとネガティブブレーキが同時に作動します。また、フットブレーキを踏むと前後進レバーが中立位置に戻るように連動しています。エンジン停止時には、機械式湿式多板式ブレーキが作動する安全システムです。
適用 | 動作部 | ブレーキ方法 | |
---|---|---|---|
作業ブレーキ | 通常時 | 前後進レバー | 静油圧(HST) |
走行ブレーキ | 緊急時 | ブレーキペダル | 静油圧(HST)+機械式湿式多板式 |
駐車ブレーキ | 駐車時 | パネルボタン | 機械式湿式多板式 |
夜間工事、住宅街、学校、病院など周辺環境へ配慮が必要な際に役立ちます。
注意:後進時は進行方向に人などがいないことを確認して作業をおこなってください。
電源の取り出しが容易です。
国土交通省が規定した低騒音型建設機械の騒音基準値 (該当機種の場合101dB) から、さらに6dB減じた値を下回る騒音の測定値を得ています。騒音の低減により、施工現場周辺へ配慮した施工がおこなえます。
低燃費モードを表示するECOモードを搭載しています。ECOモードは、アクセルレバー操作にてエコランプが点滅する機構で、低騒音・低燃費運転が実現します。ECOモードは平坦な通常振動転圧および無振動転圧にて使用できます。
ECOランプ点灯時は、低騒音基準値より8dB低い騒音値を実現しました。
※酒井重工業、社内試験実測値
連続運転可能時間 | 騒音値 | |
---|---|---|
フルスロットル | 13時間 | 低騒音基準 |
ECOモード | 20時間 | 低騒音基準値より8dB低減 |
水平振動モードは通常振動モードに比べ約10dBAの振動騒音低減効果があります。(作業中の振動・騒音レベルは、施工条件などにより大きく異なります)
掲載機種は、2011年基準のオフロード法(特定特殊自動車排出ガス規制等に関する法律)に適合しています。
マフラー一体型 DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルタ)を装備し、道路運送車両の保安基準平成 26年排出ガス規制に対応、特定特殊自動車排出ガス 2014年基準適合しています。
DPFのススの堆積量はDPFメータで確認できます。
自動再生ランプ(緑):自動再生中に点灯します。
手動再生要求ランプ(橙):手動再生が必要なときに点灯します。
手動再生スイッチ:手動再生をおこなうときに押します。
仕様表
商品コード | 171218 | ||
---|---|---|---|
商品名 | 6.5tタンデムローラー | ||
メーカー | 酒井重工業 | ||
メーカー名称 | 振動タンデムローラ | ||
型式 | SW654 | ||
質量 (kg) | 運転質量 | 7,100 | |
機械質量 | 6,500 | ||
運転質量時の前軸質量/後軸質量 | 3,450/3,650 | ||
寸法 (mm) | 全長 | L1 | 4,300 |
全幅 | W | 1,615 | |
全高 | H | 2,795 | |
軸距 | L2 | 3,100 | |
締め固め幅 | W ' | 1,480 | |
ロール径(外輪基準) | R | 1,070 | |
最低地上高 | H ' | 275 | |
カーブクリアランス | 705 | ||
サイドクリアランス | 68 | ||
性能 | 起振力L/H (kN([kgf]) | 62[6,300]/69[7,000] | |
振幅L/H (mm) | 0.30/0.55 | ||
振動数L/H (Hz([vpm]) | 67[4,020]/50[3,000] | ||
動線圧L/H (N/cm[kgf/cm]) | 前輪 | 648[66]/695[71] | |
後輪 | 661[67]/708[72] | ||
作業速度L/H (km/h) | 0~2、0~4、0~6、0~7/0~4、0~7、0~11、0~13 | ||
登坂能力 (°[%]) | 19[34] | ||
最小回転半径 (m) 外輪基準 | 5.1 | ||
エンジン | 定格出力 (kW[PS]/min-1) | 54.6[74.2]/2,200 | |
総行程容積 (L) | 3,331 | ||
蓄電池 (V[V/Ah×個]) | 12 [12/72×1] | ||
充電発電機 (V/A) | 12/90 | ||
伝動装置 | 変速機 | 静油圧変速機 | |
駆動方式 | 静油圧式 | ||
駆動輪 | 全輪 | ||
起振装置 | 形式 | 静油圧式 | |
振幅段 | 2 | ||
起振機 | 一軸偏心-可変式 | ||
制動装置 | 作業ブレーキ(通常時) | 静油圧(HST)ブレーキ/前後進レバー | |
走行ブレーキ(緊急時) | 静油圧(HST)ブレーキ+機械式湿式多板式ブレーキ/ブレーキペダル | ||
駐車ブレーキ(駐車時) | 機械式湿式多板ブレーキ/パネルボタン | ||
操向装置 | 形式 | アーティキュレート式(揺動併用) | |
操舵角/揺動角± (°) | 39/9.0 | ||
タンク容量 (L) | 燃料タンク | 120 | |
作動油タンク | 44 | ||
散水タンク | 300×2 | ||
低騒音指定状況 | 低 | ||
排ガス指定状況 | オフロード(2014年基準) |
寸法図