ピッキング改善事例5選と現場で始めやすい効率化の進め方を紹介

「ピッキングに時間がかかってしまう」
「人手不足で今のやり方では現場が回らない」

倉庫の管理をしていると、このような悩みを抱えることはありませんか。ピッキング作業は、「商品を探す」「取る」「運ぶ」「確認する」など、複数の工程が重なるため、ちょっとしたむだや見落としが作業時間の増加や出荷ミスにつながりやすいです。

本記事では、ピッキング作業で起こりやすい課題を整理したうえで、よくある改善事例を5つ紹介します。自社の現場に合った方法を見つけるためにも、ご一読ください。

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「歩行距離が長く負担に感じるけれど、高額なロボットを導入する余裕はない」そのようなお悩みがあれば、搬送補助機器の利用も選択肢になります。

レントが取り扱う「スマートキャリー」は、立ち乗りで移動できる電動台車です。

歩行負担の軽減や施設内での移動効率化を目指す現場で活用できます。詳細は下記よりご覧ください。

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ピッキング作業で起こりやすい4つの課題

ピッキング作業を改善するには、現場ごとの課題に合わせて方法を選ぶことが重要です。同じ「作業が遅い」という悩みでも、商品を探す時間が長いのか、人によって作業速度に差があるのかで対策は変わります。

ピッキング作業で起こりやすい課題は、次の4つです。

自社の現場で該当するものがないかを確認しながら読み進めると、後半に紹介する改善策も選びやすくなります。では、見ていきましょう。

1.商品を探す・移動する時間が長い

1つ目の課題は、商品を取りに行くまでに歩く距離が長い、あるいは探すのに手間取ってしまう場合です。

ピッキングに時間がかかる主な原因は、以下のとおりです。

【ピッキングに時間がかかる原因】

  • 保管場所までの歩行距離が長い
  • 商品配置や動線が悪くて棚間の往復が増える
  • 通路が狭くて台車が通れない・すれ違えない
  • ロケーション番号が分かりにくく探す時間が発生している
  • 特定の箇所に人が集中してピッキング作業待ちが発生している

ピッキングの時間を短縮するには、まず作業者の「歩く時間」「探す時間」を減らす視点が欠かせません。台車などの搬送方法を見直せば、移動や運搬の負担を減らせます。

さらに、初めて現場に入る人でも商品を見つけやすいように棚表示や動線を整えることも有効です。

2.商品の取り間違い・数量ミスが発生しやすい

続いての課題は、品番や数量の間違え、商品漏れなどのヒューマンエラーが発生しやすいことです。特に、紙の指示書や目視確認を中心にピッキングしている現場では、品番や数量の読み違いや商品漏れが起こる傾向にあります。

さらに、似た商品名や型番が並ぶ棚では、慣れている作業者でも一瞬の見間違いが起こることがあります。

【ピッキング作業で発生しやすいミス】

  • 商品の品番を間違える
  • 商品の数量を間違える
  • 付属品を忘れる
  • 棚番号やロケーション表示を見間違える

ピッキングミスが発生すると、返品対応や再出荷、在庫差異の確認など、後工程の負担が増えるだけでなく、誤出荷が続けば顧客からの信頼にも影響しかねません。

ただ、どれだけ注意を払っても人間が作業している以上、ミスを完全になくすのは難しいものです。作業者の注意力に頼りすぎず「なぜミスが起こるのか」を分析し、間違いに気づける仕組みを作りましょう。

3.作業が属人化し、新人教育に時間がかかる

現場の困りごとでよくあるのが、商品配置や作業のコツをベテランしか知らない「属人化」です。属人化が進むと、新人や短期の作業者が作業に入りにくくなり、忙しいときほどベテランに負担がかかってしまいます。

【作業が属人化している現場の例】

  • 商品の場所や作業のコツをベテランだけが把握している
  • 新人・短期スタッフ・応援スタッフが作業に入りにくい
  • 口頭指導中心で、教育品質にばらつきが出ている
  • 人によって商品を取る順番や確認方法が違う

個人による差を減らすには、作業手順の標準化が必要です。動画や写真を使った非言語マニュアルやランプで商品の場所を伝える仕組みなどがあれば、初心者でも同じ流れで作業しやすくなります。

4.繁忙期や人手不足で作業が追いつかない

セール時期や出荷量が増える時期は、限られた人数で通常より多くの注文を処理しなければなりません。しかし、人手不足の現場では十分な人数を確保しにくく、負担が既存の作業者に集中しがちです。

また、たとえ人員を増やしたとしても、すぐに生産性が上がるとは限りません。商品配置を覚えるのが大変だったり手順が複雑な現場では、新人や短期の作業者が入ってもベテランの指導時間を取られてしまう場合があります。

繁忙期に備えるには、日頃から作業手順を整理し、誰でも同じ流れで作業できる状態を作っておくことが重要です。また、必要に応じて、繁忙期だけ搬送補助機器をレンタルで試すなどの方法も検討しましょう。

ピッキング作業でよくある改善事例5選

ここでは、ピッキング作業の現場でよくある課題をもとに、改善事例を5つ紹介します。

【ピッキング作業の改善事例5選】

  1. 搬送方法を見直して移動・運搬の負担を軽減する
  2. レイアウトやロケーション管理を見直して動線を最適化する
  3. ピッキングリストや表示方法を整えて確認ミスを防ぐ
  4. 作業手順・マニュアルを見直して新人でも作業しやすくする
  5. システムを導入してピッキング精度を高める

導入可否や効果は、倉庫の広さや路面状態、扱う商品の種類などによって異なります。自社の現場条件に合わせて検討しましょう。

1.搬送方法を見直して移動・運搬の負担を軽減する

歩く距離や運ぶ負担を減らすには、搬送方法の見直しが有効です。具体的には、台車・電動アシスト機器・けん引補助機器・AGVやAMRなどの搬送ロボットが挙げられます。

【課題】棚からの取り出し作業や運搬、積み替え作業、長い移動距離が重なり、作業者の疲労が大きくなりやすい

【改善策】保管方法や搬送ルートを見直し、必要に応じて台車や搬送補助機器を活用する

【結果】長い距離の歩行や荷物の持ち運びが減り、身体的な負担の軽減につながる

このように、移動距離が長い現場では、作業者が乗って移動できる電動台車が役立つ場合があります。一方、カゴ台車の押し引き作業が多い現場では、けん引を補助する機器も選択肢の1つです。

ただし、搬送補助機器は通路幅や路面、段差や傾斜によって適した種類が違います。導入する前に、普段使っている台車や現場の環境に合うかを必ず確認しましょう。

工場や施設内での移動が多い場合は、セグウェイ技術を活用したスマートキャリーも選択肢になります。スマートキャリーは、立ち乗りで移動できる電動台車で、歩行負担の軽減や施設内での移動効率化に役立ちます。

ただし、公道での走行や、傾斜のある路面・滑りやすい路面での使用はできないため、導入前に使用場所や構内ルールを確認しておきましょう。スマートキャリーの詳細は、以下をご覧ください。

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2.レイアウトやロケーション管理を見直して動線を最適化する

商品を探す時間や移動時間を短縮するには、レイアウトやロケーション管理の見直しも欠かせません。ロケーション管理とは、倉庫内の保管場所に番号や記号を割り振り、「何がどこにあるか」を管理する方法です。

【課題】商品の保管場所が複雑で、作業者の動線が重なりやすい。加えて、商品のサイズや形状に対して保管場所が合っていないと、棚のスペースを十分に活用しにくい

【改善策】作業者の移動経路と在庫の配置を見直し、出荷頻度や商品特性ごとにロケーションを再設計する。あわせて、作業者が迷いにくいようにレイアウトをシンプルに整える

【結果】移動のむだを減らし、棚スペースを有効活用できる

レイアウトやロケーション管理には、このほか以下のような改善策があります。

【代表的な改善策】

  • 動線が交差しないように一筆書き動線にする
  • 通路幅を広げて、すれ違いできるようにする
  • 保管エリアとピッキングエリアを分ける
  • 棚ラベルを大きくして視認性を上げる

商品が多い現場ほど、保管場所が複雑になりやすいです。まずは、作業者が何度も行き来している棚や混雑しやすい場所を確認し、棚ラベルや保管場所の入れ替えから始めると、改善の効果を確かめながら進められます。

3.ピッキングリストや表示方法を整えて確認ミスを防ぐ

商品を探す時間や確認ミスを減らすには、ピッキングリストの見直しがポイントです。ピッキングリストとは、注文商品の種類・数量・保管場所などが書かれた指示書で、作業者のための案内図のような役割があります。

【課題】リストの表示順が実際の棚順や作業動線と合っていないと、作業者が倉庫内を何度も行き来しやすい

【改善策】リスト順を棚順や作業動線に合わせて見直す

【結果】作業者が自然な流れで商品を集められ、移動のむだを抑えられる

リストが整理されていないと、商品探しに手間取り、読み間違いが増えます。特に、棚の並びとリストの順番が違うと、作業者は倉庫内をむだに行ったり来たりすることになります。

商品名や型番の表記ゆれも、取り間違いの原因です。棚順や動線に合わせてリストを並べる、商品名や型番の表記をそろえる、数量や保管場所を見やすくするなど、まずはリストの整備から始めましょう。

4.作業手順・マニュアルを見直して新人でも作業しやすくする

新人や応援スタッフが迷わず作業できる現場を作るには、作業手順やマニュアルを見直しましょう。

【課題】拠点ごとに作業ルールが違うと、作業品質にばらつきが出る。さらに、紙のマニュアルだけでは必要な情報が見つけにくく、注意点や危険箇所も伝わりづらい

【改善策】作業手順を整理し、写真や動画を使ったマニュアルに切り替える。作業の流れや注意点を視覚的に確認できるように工夫する

【結果】作業のポイントを共有でき、新人や応援スタッフにも同じ手順を伝えられる。属人化の防止や教育品質のばらつき軽減にもつながる

このように、拠点ごとに作業ルールが異なると、教育内容もばらつきが出やすいのが課題です。作業手順を見直す際は、まずベテラン作業者のやり方を整理し、全員が同じ手順で作業できるようにマニュアル化しましょう。

マニュアルには文字だけでなく写真や動画も加え、直感的に理解できる工夫をすると、新人や短期の作業者、外国人作業者にも伝わります。

5.システムを導入してピッキング精度を高める

間違い防止や確認漏れ削減には、システム導入も効果的です。紙の注文書や目視確認を中心に作業している現場では、商品の取り間違いや数量ミス、梱包漏れが発生しやすくなるケースがあります。

【課題】紙の注文書を見ながら対象商品を探していると、取り間違いや梱包漏れが発生しやすい。商品の配置や手順も覚えづらく、熟練者に作業が偏ってしまう

【改善策】表示器やバーコード照合などを導入し、商品や数量を確認しやすい仕組みを整える

【結果】商品を探す時間や確認作業の負担が減り、経験の浅い作業者でも一定の手順で作業できる

紙の指示書や目視だけに頼ると、似た商品を見間違えたり数量を数え間違えたりすることがありますが、システムを活用すれば商品や照合を仕組み化できます。

ピッキングで使われる主なシステムは、以下のとおりです。

【主なシステム】

  • ハンディターミナル:バーコードで商品や数量を照合できる仕組み
  • RFID:タグ情報を読み取り、検品や棚卸しを効率化する仕組み
  • デジタルピッキングシステム:棚に設置したランプや表示器で商品・数量を知らせる
  • WMS(倉庫管理システム):在庫管理やロケーション、作業指示を一元管理できるシステム

ただし、システムは導入すれば必ず効果が出るものではありません。商品情報や保管場所が整理されていないまま導入してしまうと、逆に運用が複雑になることがあります。

導入前にまずは現場の声を聞いて課題の整理をしたうえで、得られる効果とコストとのバランスを見ながら必要なシステムを選びましょう。

ピッキングを改善したいときの進め方

ピッキング改善は、現場の課題を整理してから進めると失敗を防ぎやすくなります。原因が曖昧なまま対策すると、費用をかけたわりに効果が出にくい場合があるためです。

改善を進める基本の流れは、以下のとおりです。

それぞれ解説します。

1.現場の課題を見える化する

効率化の方向性を決めるには、まず現場の課題を明らかにしましょう。漠然と「効率が悪い」と感じているだけでは、レイアウト・リスト・搬送方法、どこを見直すのが良いのか分かりません。

確認したい項目は以下のとおりです。

【現場分析で確認したいこと】

  • 1件のピッキングにかかる平均時間
  • 商品配置やロケーションが分かりやすいか
  • 作業者の歩行距離
  • 棚間の混雑や滞留場所
  • 作業者ごとのスピードや品質の差
  • ミスが起きやすい棚や商品
  • 台車移動や運搬作業の負担

改善を考える際は、ピッキング作業を「歩く」「探す」「取る」「運ぶ」「確認する」などの工程に分けると課題が整理しやすくなります。

例えば、商品を探す時間が長いならロケーション管理、取り間違いが多いなら照合方法、運搬の負担が大きいなら台車や搬送補助機器、確認ミスが多いなら検品ルールの見直しが有効です。

このように作業を細かく分解して考えると、必要な改善策を選びやすくなります。

2.すぐにできる改善と設備導入が必要な改善を分ける

改善策は、以下のようにすぐ試せるものと設備投資が必要なものに分けて考えましょう。

取り組みやすい施策例 設備導入が必要な施策例
  • 倉庫レイアウト・ロケーション管理の見直し
  • ピッキングリストの改善
  • 棚ラベルの工夫
  • 作業マニュアルの標準化
  • デジタルピッキングシステム
  • RFID
  • WMS(倉庫管理システム)
  • AGV・AMRなどの搬送ロボット

いきなり大きな投資をするのではなく、まず現場で小さな改善を試しながら、効果を見て次の対策を考えるのが進めやすくなります。

設備導入が必要な施策は、導入後の運用まで考えておかなくてはなりません。誰が情報を管理してエラー対応をするのか、スタッフにどう教育するのかなどを決めておくと、現場の混乱を防ぎやすくなります。

歩行距離や運搬負担に課題を抱えているなら補助機器の活用も検討しよう

歩行距離や運搬の負担が大きい現場では、搬送補助機器の活用も有効な改善策です。ピッキング改善というと、システムや搬送ロボットなど大がかりな設備導入を連想されることが多いですが、すべての現場で大規模な自動化が必要とは限りません。

例えば、「作業者の歩行距離が長い」「カゴ台車の押し引きが負担になっている」現場では、自動化よりも先に、搬送を補助する機器の活用を検討する方法もあります。

ここからは、移動や運搬の負担軽減に役立つ搬送補助機器を2つ紹介します。

広い倉庫での移動負担を減らしたい場合

広い倉庫や工場・施設内での移動が多い場合は、スマートキャリーも選択肢になります。スマートキャリーは、ステップに乗って現場内を移動できる次世代型の台車です。

レント公式ページでは、歩行負担を最大40%軽減し、移動をスムーズにすることで現場作業の効率化につなげられる機器として紹介されています。最大速度は時速10km程度で、広い倉庫や工場・施設内での移動が多い現場に向いています。

ただし、公道での走行や、傾斜のある路面・滑りやすい路面での使用はできないため、導入前に使用場所や構内ルールを確認しておきましょう。歩行距離の長さに課題を感じている場合は、以下より詳細をご覧ください。

スマートキャリーの詳細を見る

カゴ台車を使った運搬作業を補助したい場合

カゴ台車や6輪スリムカートの押し引きが多い現場では、けん引補助機器も選択肢になります。人の手でカゴ台車を繰り返し動かす作業は、距離が長くなるほど身体への負担も大きくなります。

キャリーリンクは、作業者がステップに乗り、レバー操作で脱着できるけん引補助機器です。対応する台車や仕様によってけん引できる重量は異なるため、普段使っている台車や荷物の重さを確認したうえで導入を検討しましょう。

大がかりな設備投資は難しいものの運搬作業の効率化を進めたい現場や、カゴ台車のけん引作業を楽にしたい現場に向いています。まずは現場に合うかどうかを含めてお気軽にお問い合わせください。

キャリーリンクの問い合わせをする

ピッキング改善は現場課題に合った方法から始めよう

ピッキング作業の改善は、現場の課題に合った方法から小さく始めることが効果的です。作業時間が長い、ミスが多い、人手が足りないなどの課題があっても、その原因によって必要な対策は異なります。

まずは現場での負担を明確にし、着手しやすい改善から進めていきましょう。歩行距離や運搬負担が大きい現場なら、レイアウトや作業手順の見直しとともに、台車や搬送補助機器も役立ちます。

とはいえ、搬送補助機器は現場の通路幅や取り扱う荷物によって使いやすさは異なり、カタログ上の仕様だけでは実際の現場に合うか判断しにくいものです。

まず一部のエリアで試してみたい場合や、繁忙期だけ台数を増やしたい場合は、レンタルから始めるのも1つの手です。レンタルであれば、現場で実際に使いながら、作業者の負担がどれくらい減るか、既存の作業動線に合うかを確認できます。

搬送補助機器の導入方法や活用イメージの詳細は、以下のボタンよりお気軽にご相談ください。

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