パレット輸送とは?仕組みやメリット、出荷前の注意点を解説

パレット輸送とは、荷物をパレットに載せた状態で、まとめて運ぶ方法です。段ボールや資材を1つずつ運ぶよりも、荷役作業や保管、荷積み・荷下ろしを効率化できます。

本記事では、パレット輸送の仕組みやメリット、注意点、出荷前に確認しておきたい項目を解説します。基礎知識を知って業務をスムーズに進めるためにも、ぜひ最後までお読みください。

なお、パレット輸送で荷物をまとめても、荷下ろし後の台車搬送や構内移動に負担が残ることがあります。こうした前後工程の負担を減らしたい場合は、搬送補助機器の活用も有効です。

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パレット輸送とは

パレット輸送とは、荷物をパレットに載せた状態で、荷役や保管、輸送を効率化する方法です。パレットとは、荷物を載せるための台のことで、複数の荷物をパレット単位でまとめて扱えます。

段ボールや資材を1つずつ運ぶ場合、荷積み・荷下ろし・保管場所への移動に手間がかかります。一方、パレットにまとめて載せておけば、フォークリフトやハンドパレットトラックを使って、一度に複数の荷物を移動することが可能です。

この方法は、「パレット配送」「パレット発送」と呼ばれることもあります。いずれも、荷物をパレット単位でまとめて扱う点は共通していますが、本記事では、荷物をパレットに載せてまとめて運ぶ方法を「パレット輸送」として解説します。

パレット輸送を検討するときは、トラックで運ぶ工程だけでなく、荷積み前・荷下ろし後の作業も含めて確認することが大切です。

【パレット輸送で事前に確認したいこと】

  • 荷積み前に、どこで荷物をまとめるか
  • 荷下ろし後に、どこまで構内移動するか
  • 一時保管する場所を確保できるか
  • フォークリフトやハンドパレットトラックを使えるか

こうした点をあらかじめ整理しておくと、輸送前後の作業を含めて、現場全体の流れをスムーズに整えやすくなります。

パレット輸送が使われる主なシーン

パレット輸送は、複数の荷物をまとめて扱いたい現場で活用されています。倉庫や工場、物流センター、建設資材の出荷など、荷物の量が多い場合に検討しやすい方法です。

活用シーン 活用イメージ
段ボールや資材をまとめて運びたい 同じ納品先への部品・建材・資材の出荷
入出荷作業を効率化したい 部品の保管棚への移動、出荷前の資材まとめ
荷積み・荷下ろしの回数を減らしたい 手作業での荷積み・荷下ろしが多い倉庫・工場
荷物の量が多く人手が足りない 入出荷量が多い現場、繁忙期の出荷対応

例えば、同じ納品先へ送る段ボールをパレット単位でまとめておけば、荷積みや荷下ろしの回数を減らせます。また、出荷前の荷物をパレットごとに管理できるため、保管場所や数量を把握しやすくなる点もメリットです。

「荷物が多い」「荷積み・荷下ろしの手間を減らしたい」「出荷前の荷物をまとめて管理したい」といった現場では、パレット輸送を取り入れることで、作業の見直しにつながります。

パレット輸送に使われるパレットの主な種類

パレットには、形状や材質によっていくつかの種類があります。荷物の形や重さ、保管する環境、納品先の指定に合わせて使い分けることが大切です。

種類 特徴 向いている用途
(1)平パレット 平らな台状の一般的なパレット 段ボール、資材、部品など形が安定した荷物
(2)ボックスパレット 側面に枠や囲いがある バラ物、小物、形が不安定な荷物
(3)ロールボックスパレット
(カゴ車・カゴ台車)
キャスター付きのカゴ状の運搬機器 店舗・倉庫内の荷物移動、一時保管

1.平パレット

平パレットは、荷物を載せる平らな台状のパレットです。段ボールや資材など、形が安定している荷物に使いやすく、多くの現場で使用されています。

フォークリフトやハンドパレットトラックで扱いやすい点も特徴です。パレットの下に機器のツメを差し込んで持ち上げられるため、まとまった荷物を効率よく移動できます。

標準的なパレットサイズとしては「1,100mm×1,100mm」が推奨されています。ただし、業界や納品先によって使われるサイズが異なる場合もあります。納品先に指定がある場合は、出荷前に必ず確認しておきましょう。

2.ボックスパレット

側面に囲いがあるパレットを、ボックスパレットといいます。荷物が横に崩れたり飛び出したりしにくいため、バラ物や小物をまとめたいときに用いられます。

主に、形がそろっていない部品や、積み重ねにくい荷物を保管・運搬したい場面で有用です。平パレットだけでは安定しにくい荷物をまとめる場合は、ボックスパレットのように囲いのあるタイプが選択肢になります。

3.ロールボックスパレット(カゴ車・カゴ台車)

ロールボックスパレットは、キャスター付きのカゴ状の運搬機器です。「カゴ車」「カゴ台車」と呼ばれることもあります。

平パレットのようにフォークリフトで持ち上げる台というより、荷物をまとめて構内移動・一時保管するための機器として使われることが多いです。倉庫内や店舗内、配送センターなどで、荷物をまとめて動かしたい場面に向いています。

ただし、荷物が重い場合や坂道がある場所では、押す・引く作業の負担が大きくなるため、搬送距離や床面の状態も確認したうえで使いましょう。

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【参考】パレットの材質による違い

パレットは、形状だけでなく材質によっても使い分けられます。代表的な材質は、木製・プラスチック製・金属製です。

材質 特徴 向いている用途
木製 流通量が多く幅広い荷物に使われる 一般貨物、資材など
プラスチック製 耐水性・衛生面に配慮しやすい 食品、清潔さが求められる環境など
金属製 耐久性が高い 重量物、耐久性が必要な現場

一般的な貨物では木製、衛生面を重視する現場ではプラスチック製、重量物を扱う現場では金属製が選ばれることがあります。荷物の種類や保管環境、納品先の条件に合わせて選びましょう。

パレット輸送の3つのメリット

パレット輸送には、主に次の3つのメリットがあります。

それぞれ詳しく解説します。

1.荷役作業の時間を短縮できる

パレット輸送では、複数の荷物をパレット単位でまとめて扱います。フォークリフトやハンドパレットトラックなどの荷役機器を使えば、1つずつ荷物を運ぶよりも、荷積み・荷下ろしの回数を減らせます。

特に、入出荷量が多い現場では、作業時間の短縮につながりやすいです。同じ納品先へ送る段ボールをあらかじめパレットにまとめておけば、出荷準備や荷積み作業を進めやすくなります。

ただし、効率化するには、荷役機器を使える環境が必要です。通路の幅や床面の状態、作業スペースもあわせて確認しておきましょう。

2.保管や在庫管理がしやすくなる

荷物をパレット単位でまとめると、保管や在庫管理がしやすくなります。バラバラの荷物ではなく、「パレット何枚分」という単位で考えられるため、数量や置き場所を把握しやすくなるからです。

【パレット単位で管理しやすい作業】

  • 入荷後の一時保管
  • 出荷前の荷物整理
  • 在庫確認
  • 納品先別の仕分け

倉庫内の置き場所を決めておけば、荷物を探す手間も減らせます。実際に運用するときは、倉庫内の動線や保管スペースとあわせて、パレット単位での管理方法を決めておくことが大切です。

3.荷崩れや破損リスクを抑えられる

パレット輸送では、荷物を適切に積み付け・固定することで、荷崩れや破損のリスクを抑えられます。パレット上で荷物をまとめて固定できるため、運搬中のズレや落下を減らせます。

【荷崩れを防ぐためのポイント】

  • 重い荷物は下に置く
  • 重心が偏らないように積む
  • 荷物がパレットからはみ出さないようにする
  • ストレッチフィルムやバンドなどで固定する

ただし、固定が不十分だったり、荷物に合わない積み方をしたりした場合は、荷崩れや荷物の破損に注意が必要です。荷物の重さや形状に合わせて、積み方と固定方法を確認しておきましょう。

パレット輸送をスムーズに進めるための3つの注意点

パレット輸送は便利な方法ですが、現場条件に合っていないと、かえって作業に手間がかかることもあります。スムーズに進めるには、特に次の3点を確認しておきましょう。

では、1つずつ解説します。

1.パレットの保管スペースや管理が必要になる

パレット輸送では、荷物を載せていない空パレットの置き場も必要です。使っていないパレットをどこに保管するか決めておかないと、通路をふさいだり、作業スペースを圧迫したりする場合があります。

【保管スペースが限られる倉庫の例】

  • 空パレットの置き場を決めていない→荷物を載せる前、荷下ろしした後、返却前などに置き場所がなくなり、作業動線をふさいでしまう

パレットを使う前に、保管場所・返却方法・回収の流れまで確認しておくと、現場の混乱を減らせます。

2.パレットのサイズ・積み方・固定方法によって効率が変わる

パレットのサイズや積み方、固定方法が荷物に合っていないと、作業効率が落ちることがあります。荷物のはみ出しや固定不足は、積載効率の低下や荷崩れにつながるため注意が必要です。

出荷前には、次の点を確認しておきましょう。

【出荷前に確認したい積み方・固定方法】

  • 荷物がパレットからはみ出していないか
  • 荷物の形状や重量に合った積み方になっているか
  • ストレッチフィルムやバンドなどで固定できているか
  • 納品先の指定サイズや保管環境に合っているか

サイズや固定方法を事前に確認しておくと、現地での積み替えや手戻りを減らすことにつながります。

3.納品先や構内移動の環境を確認する必要がある

パレット輸送では、納品先や自社内で荷下ろし・構内移動できる環境があるかを確認することも重要です。フォークリフトやハンドパレットトラックを使えるか、荷下ろしスペースを確保できるかによって、作業のしやすさが変わります。

例えば、次のような環境では、荷下ろし後の移動や保管に手間がかかることがあります。

【荷下ろし後に手間がかかりやすい環境】

  • 搬入口が狭く、パレットのまま搬入しにくい
  • 床に段差や傾斜があり、台車で移動しにくい
  • パレットを一時的に置く場所がない
  • 荷下ろし後に、倉庫の奥や別の作業場所まで運ぶ必要がある
  • 納品先別に仕分ける作業がある

出荷前には、納品先の荷役機器・搬入口・床面・保管場所に加え、荷下ろし後にどこまで運ぶ必要があるかも確認しておきましょう。

【納品先・構内環境の確認項目】

  • 納品先でフォークリフトやハンドパレットトラックを使えるか
  • 搬入口の幅や高さに問題がないか
  • 床面に段差や傾斜がないか
  • パレットを一時的に置く場所があるか
  • 荷下ろし後に、どこまで荷物を運ぶ必要があるか

これらを確認しておくと、荷下ろし後の移動や保管で手間が増えるのを軽減できます。

パレット輸送まわりで活用できる運搬・保管機器

パレット輸送では、輸送そのものだけでなく、荷下ろし後の構内移動や荷崩れ防止など、前後の工程でも作業が発生します。こうした作業は、以下のような現場に合う機器を使うことで負担を軽減することが可能です。

活用しやすい機器 現場の課題 向いている場面
キャリーリンク 台車搬送の負担を減らしたい 搬送距離が長い、作業負担が大きい現場
ハンドパレットトラック パレット積みの荷物を構内で移動したい 倉庫内・工場内の短距離移動
パレテーナ バラ物や小物をまとめて保管・移動したい 部品・資材・小物の一時保管
カゴ車 段ボールをまとめて動かしたい 倉庫・店舗・物流センター内の移動
ローラーコンベア 荷物の横持ち距離を短くしたい 出荷場・荷受け場での受け渡し
ストレッチフィルム包装機 パレット貨物を固定したい 荷崩れ防止、出荷前の結束

では、それぞれについて紹介します。

キャリーリンクは、荷下ろし後に残りやすい台車搬送や構内移動の負担を軽減したい現場で検討しやすい機器です。カゴ車や6輪台車などをけん引できるため、作業者が押す・引く・何度も往復するといった負担を抑えやすくなります。

【キャリーリンクを活用できる現場例】

  • カゴ車や6輪台車を使った搬送が多い
  • 搬送距離が長い
  • 荷物が重く、押す・引く負担が大きい
  • 作業できる人数が限られている

パレット輸送そのものを代替する機器ではありませんが、荷下ろし後の構内移動や台車搬送まで含めて、作業の流れを見直したい現場では活用しやすい選択肢です。「パレット輸送後の台車搬送が大変」「構内移動に時間がかかっている」と感じている方は、現場に合う運搬機器についてレントへお気軽にご相談ください。

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※今後は、パレットを載せてけん引するタイプも登場する予定です。最新情報はこちらからお気軽にお問い合わせください。

2.ハンドパレットトラック

ハンドパレットトラックは、パレット積みの荷物を構内で移動するときに使う機器です。フォークリフトを使うほどではない短距離移動や、狭い通路での移動に向いています。

具体的には、出荷場の中で荷物の位置を変えたいときや、保管場所から作業場所までパレットを動かしたいときに活用できます。使用前には、「荷物の重量」「床面の段差」「傾斜の有無」を確認しておきましょう。

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3.パレテーナ・カゴ車

バラ物や段ボール、小物をまとめて保管・運搬するときに用いられるのが、パレテーナやカゴ車です。平パレットではまとめにくい荷物も、囲いやカゴ状の形状があることで扱いやすくなります。

【パレテーナ・カゴ車の使い分け】

  • パレテーナ:部品や資材の一時保管に向いている
  • カゴ車:倉庫内や店舗内で、段ボールをまとめて移動させたいときに便利

なお、荷物が重い場合や傾斜がある場所では、押す・引く負担が大きくなるため注意しましょう。

パレテーナ・カゴ車・コンテナ台車の詳細を見る

4.ローラーコンベア

ローラーコンベアは、出荷場や荷受け場で荷物を横方向に動かしたいときに活躍します。荷物をコンベア上に載せて流せるため、人が抱えて運ぶ距離を短くしやすくなります。

【ローラーコンベアを活用できる場面例】

  • 荷受け場から作業場所へ荷物を送るとき
  • 出荷前の商品を引き渡すとき

選ぶときは、荷物のサイズや重量だけでなく、設置スペースや周辺の動線も確認しておくことがポイントです。

コンベアの詳細を見る

5.ストレッチフィルム包装機

パレットに積んだ荷物をフィルムで巻き、荷崩れを防ぐための機器として、ストレッチフィルム包装機があります。主に、出荷前にパレット貨物を固定したいときに活用されます。

手作業でフィルムを巻く方法もありますが、出荷量が多い現場では包装作業そのものが負担になることもあります。包装機を使うと、作業の手間を減らしながら、フィルムを一定に巻きやすくなります。

ただし、荷物の形状や重さによって適した固定方法は変わるため、事前に確認しておきましょう。

ストレッチフィルム包装機の詳細を見る

 

パレット輸送の仕組みを理解して、自社に合った運搬方法を選ぼう

パレット輸送は、荷物をパレットに載せてまとめて扱いやすくし、荷役作業や保管、荷積み・荷下ろしの効率化に役立つ方法です。荷物の量が多い現場や、手作業での荷積み・荷下ろしの負担を減らしたい現場で活用しやすい方法といえます。

一方で、パレットの種類やサイズ、積み方、納品先の荷役環境を確認しておかないと、現場で手間が増えることがあります。トラックで運ぶ工程だけでなく、荷下ろし後の構内移動や一時保管まで含めて考えることが大切です。

搬送距離が長い、荷物が重い、作業できる人数が限られているといった現場では、キャリーリンクのような搬送補助機器の活用も選択肢になります。「台車搬送が大変」「構内移動に時間がかかる」と感じている方は、レントへぜひご相談ください。

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