ランマーは、強い衝撃を与えて地面を締め固め、安定した土台をつくるための機械です。
本記事では、ランマーの仕組みや特徴、安全に使うためのポイントを解説します。現場や用途に合ったランマーの選び方、適切な使い方を知りたい方は、ぜひご一読ください。
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ランマーとは

ランマーは、地面に強い圧力を加えて「締め固め」をおこなうための小型の転圧機です。現場では「ラム」や「タンピングランマー」と呼ばれることもあります。
土や砂などの地盤に圧力や振動を加えて締め固める建設機械の総称
地盤が弱いままだと建物などの重さに耐えられず、地盤沈下が起こる可能性があり、以下のようなトラブルの原因になりかねません。
【地盤沈下によって起こりうるトラブル】
- 建物の基礎や壁にひび割れが入り、ドアや窓がゆがんで開閉しづらくなる
- 排水管に負担がかかって下水が流れにくくなったり、配管が破損したりする
- アスファルト舗装が沈んで段差ができ、道路が陥没することがある
ランマーを使った締め固め作業は、狭い場所やしっかりとした土台づくりに最適な建設機械です。
ランマーが使われる主な現場と用途
ランマーは、主に以下のような作業で使用されています。
【ランマーの主な用途例】
- 配管工事や基礎工事後におこなう、工事のために掘った溝や穴の埋め戻し作業
- 水分を含み変形しやすい粘性土や、混合土の締め固め
- 歩道や駐車場などでの、アスファルト舗装の端部や狭い範囲の転圧・補修作業
- 塀・フェンス・カーポートなどの柱の基礎固め
- 側溝・縁石・U字溝まわりの転圧
粘性土はすき間が多く、水分を含んだ粘り気のある土のため、地盤としては不安定になりやすいです。そこにランマーで圧力をかけると、すき間から水分が抜け、土が密着して固く強い地盤に変わります。
同様に、土や砂などが混ざった混合土も圧力によってすき間を詰めて締め固めることが可能です。
ランマーの仕組み
ランマーは、大きく分けて3つで構成されています。

ランマーが上下運動する際は、上記の本体のエンジンが回る力を上下に動く力に変え、その力を駆動部(足)の部分でさらに大きくし、衝撃板へ伝えます。

【ランマーが上下運動をする仕組み】
- 足が縮むと衝撃板は地面から離れ、本体は一瞬浮き上がる
- 本体が落下しようとする直前に、足が一気に伸びる
- 伸びた足の反動で、衝撃板が地面を強く打ち付ける
駆動部である足が伸縮することで、ランマーは「浮く」「落ちる」「打ち付ける」という3つの動きを繰り返します。
ランマーとプレートの違い
ランマーとよく似た機械に、「プレート(プレートコンパクター)」があります。2つの違いは「締め固め方」と「得意な作業範囲」です。
| 項目 | ||
| 締め固め方 | 衝撃板内部のバネが伸び縮みすることで上下運動し、地面を打ち付けて固める | 偏心ローターと呼ばれる円盤を回すことで振動を起こし、地面を振動で固める |
| 打撃力 | 打撃力は大きく、地面を固めるパワーが強い | ランマーに比べると打撃力は控えめ |
| 衝撃板 | 衝撃板は小さく、狭い範囲の地面をピンポイントで固める | 衝撃板は大きく、一度に固められる地面の面積が広い |
| 締め固められる地面の深さ | 地表から30~50cm程度 | 地表から5~10cm程度 |
| 主な用途 | ・土壌の締め固め ・住宅の基礎工事や建築工事、埋設工事、側溝転圧 など |
・路面などの地面を均等に慣らす作業 ・アスファルトの転圧や表面仕上げ など |
ランマーが打撃で地面の深い層まで圧力を伝えるのに対し、プレートは振動によって表面を平らにならしていくのが特徴です。
なお、広範囲の道路工事などでは「ロードローラー」と呼ばれる、人が乗って運転する大型の締め固め機が使用されることがあります。
ランマーの種類と特徴
ランマーは、重量や動力方式の違いによって特性が異なるため、作業内容や現場環境に合わせて選ぶことが重要です。
ランマーの重量は、一般的に50kg〜80kg程度で、なかには40kg台の軽量タイプも存在します。本体の重量が重くなるにつれ、地面に伝わる打撃エネルギーが大きくなるのが特徴です。
また、ランマーの動力方式は、大きく分けて「エンジン式」と「電動式」の2種類があり、それぞれの特徴や注意点は以下のとおり違います。
| 項目 | エンジン式
|
電動式
|
| 動力 | ガソリンなどの燃料 | 電気 |
| 特徴 | ・打撃力が強い ・長時間の使用が可能 ・電源が不要 |
・エンジン式に比べるとパワーは抑えめ ・静音性が高い ・排気ガスが出ない |
| 主な使用場所 | ・基礎工事、屋外の転圧作業など、一般的な建設現場 | ・屋内作業や閉鎖空間 ・住宅街や夜間作業 |
| 注意点 | 排気ガス・騒音への配慮が必要 | 電源が必要で使用場所が限定される |
パワー重視のエンジン式が主流でしたが、最近は環境への配慮や騒音対策から、電動式の普及が進んでいます。電動式のなかには静音性を高めた防音型ランマーもあり、現場環境に合わせた選択が可能です。
ランマーを使用する際に必要な資格

業務としてランマーを使用する場合、「振動工具取扱作業者安全衛生教育」の受講が推奨されています。
▼学科の内容と講習時間
| 内容 | 講習時間(合計4時間) |
| 振動工具に関する知識 | 1.0時間 |
| 振動障害およびその予防に関する知識 | 2.5時間 |
| 関係法令等 | 0.5時間 |
講習は学科のみで、振動をともなう工具を長時間使用することで起こる「振動障害」の予防が目的です。健康被害やケガを避けるために、安全衛生教育で正しい知識を身につけておきましょう。
【お問い合わせ先 レント教習センター TEL:054-265-2320】
ランマーを安全に使うポイント
ランマーの使用方法を誤ると、締め固めが不十分になるだけでなく重大な事故につながるおそれがあります。機種によって操作方法や手順が異なるため、使用前に取扱説明書を必ず確認しましょう。
そのうえで、特に押さえておきたい安全のポイントを、作業前・操作中・使用後の3つの場面に分けて紹介します。

1つずつ詳しく解説します。
1.作業前に安全対策をおこなう
作業中のケガや事故、健康被害を防ぐには作業前の準備が欠かせません。ランマーは強い打撃力を持ち、土砂の飛散や機械の跳ね返りが起こる可能性があるため、適切な防護具の着用が重要です。
作業する際は、以下のような防護具を着用しましょう。
【使用する保護具】
- ヘルメット:機械の跳ね返りや落下物から頭部を守る
- 保護メガネ:土砂や小石から目を保護する
- 安全靴:機械の接触や足元への衝撃によるケガを防ぐ
- 防音耳栓:聴覚への負担を軽減する
- 防振手袋:振動による負担を抑える
また、安全に作業できるよう、作業エリアの環境を整えておくことも重要です。
【確認すべき作業環境】
- 石や木片などの異物を取り除く
- 周囲に人がいないことを確認する
なお、エンジン式ランマーを使用する場合は、屋内や狭い空間での作業を避け、十分な換気を確保するようにします。作業中の換気が難しい現場の場合は、電動式ランマーがおすすめです。
2.正しい手順で操作する
ランマーは強い力で地面を叩くため、操作を誤ると機械が暴走して重大な事故につながる危険性があります。正しい手順を守って使用しましょう。
基本的な操作手順は以下のとおりです。
【基本的な操作手順】
- エンジン式の場合、燃料であるガソリンを補給する
電動式の場合、電源が接続されていることを確認する - スイッチをオンにして起動し、ランマーの上下運動が安定するまで待つ
- 上下運動が始まったらランマーを前に置く
- ランマーは自然に前進するため、作業者はハンドルを軽く保持しながら方向をコントロールする
慣れてきても油断せず、基本の手順を守ることが事故防止につながります。
また、操作中に気をつけるべき点として以下が挙げられます。
【使用中の注意点】
- 衝撃板の下に作業者の足が入り込まないよう、必ずランマーを前にして体との距離をとる
- 本体が傾くと思わぬ方向に飛び出すことがあるので、慣れるまでは熟練者の指導のもと使用する
- 作業者に必要以上に近づいたり、複数人が手を出したりしない
- 振動障害の予防のため、作業時間を管理して休憩をとる
操作手順や注意事項は、機種やメーカーによって異なる場合があるため、不明な点があれば取扱説明書を確認しましょう。
3.使用後は安全に停止して保管する
使用後は、安全な停止と適切な方法での保管が欠かせません。エンジン式・電動式それぞれの注意点は以下のとおりです。
【エンジン式の注意点】
- エンジン停止後しばらくは、すぐに触れないようにする(エンジンやマフラーが高温になっているため)
- 保管時は、立てた状態を保つ(漏れや劣化、保管中の事故を防ぐため)
- やむを得ず横に倒して保管する場合は、燃料やエンジンオイルをタンクから必ず抜いておく
【電動式の注意点】
- 作業終了後は必ず電源を切り、電源プラグを抜いてから保管する
- 電源コードやプラグに断線・破損・被覆の剥がれがないか確認する
- 雨や水分が付着している場合は、十分に乾かしてから保管する
- 電源コードを無理に曲げたり巻き付けたりせず、負荷がかからない状態で収納する
作業終了後の対応を誤ると燃料漏れや火災、感電、機械トラブルにつながる可能性があります。使用後は正しく停止して、次回も安全に使用できるよう、適切に保管しましょう。
仕組みや特徴を理解してランマーを適切に使おう

ランマーは建物や道路の建設、基礎工事など、さまざまな建設現場で地盤の締め固めに欠かせない機械です。地盤の状態や工事の規模にあわせて、最適な機種を選ぶと効率的に作業を進められます。
とはいえ、現場ごとに必要な機種を準備すると初期費用が膨らみやすくなります。工期が限られている現場や、現場に合わせて機種を使い分けたい場合には、レンタルがおすすめです。
レンタルなら初期費用を抑えられるだけでなく、使わない期間の保管コストやメンテナンス費用がかかりません。購入前に現場との相性を試すこともできます。
産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、エンジン式・電動式のどちらのランマーも取り扱っています。さらに、ヘルメットや安全靴、保護メガネといった安全装備や、コンプレッサー、発電機などの関連機材もあわせてレンタル可能です。必要なものをまとめて手配できるため、準備の手間を減らせます。
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