平ボディートラックは、荷台が平らで屋根のないシンプルな構造を持ち、多くの現場で使われている代表的なトラックです。建設資材の運搬や引っ越し、農作業に必要な荷物の運搬など、幅広い場面で活躍しています。
本記事では、平ボディートラックの特徴や用途、運転に必要な免許、選び方のポイントを解説します。「どのタイプを選べばいいかわからない」とお考えの方にも役立つ内容ですので、ご一読ください。
産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、さまざまなニーズに応える幅広いラインナップの平ボディートラックを取りそろえています。用途に応じた車両をご提案できますので、以下よりお気軽に見積もりを依頼ください。
平ボディートラックとは

平ボディートラックとは、荷台が平らで屋根や側面に壁がないタイプのトラックです。現場では「平車(ひらしゃ)」と呼ばれることもあります。
ダンプトラックやパネルトラックとの違いは、天井や壁がなく「アオリ」と呼ばれる囲いを倒すと、三方向から荷物の積み下ろしができる点です。
| 種類 | 説明 |
| 平ボディートラック |
|
| ダンプトラック |
|
| パネルトラック |
|
汎用性の高さから建設工事・設備工事・製造業・農業などさまざまな分野で活用されています。
平ボディートラックの荷台名称と役割
平ボディートラックの荷台部分の名称は、以下のとおりです。

| No. | 名称 | 概要 |
| 1 | アオリ |
|
| 2 | 鳥居(プロテクター) |
|
| 3 | サイドガード |
|
| 4 | フロントフェンダー・リアフェンダー |
|
| 5 | ブリム |
|
各部の名称や役割を覚えておくと、現場で指示を受けた際でも理解がスムーズです。平ボディートラックの各部名称について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
トラックの荷台をはじめとした各部位には、さまざまな部品やパーツが使われています。各部の名称や役割を理解しておくと、現場で指示を受ける際に理解がスムーズです。 本記事では、創業約40年の産機レンタル会社が、トラックの種類ごとに荷台やパー[…]
【サイズ別】平ボディートラックの寸法・積載量・必要な運転免許

ここでは、平ボディートラックを以下の3つにわけて紹介します。
| No. | 最大積載量 | 免許 |
| 1 | 小型(約2~3t) | 普通免許 準中型免許 |
| 2 | 中型(約4t) | 中型免許(8t限定) 中型免許 |
| 3 | 大型(約10t) | 大型免許 |
ここで紹介するのは、あくまで実務でよく用いられる区分としてまとめた目安です。最大積載量・寸法・免許は車種や仕様によって変わるうえ、法律的な区分や必要な免許なども異なる場合があることをご了承ください。
では、それぞれについて見ていきましょう。
1.小型(2~3t)の場合

小型の平ボディートラックは、最大積載量がおよそ2〜3tの車両です。小回りの利くボディを活かして、狭い現場や市街地での近距離配送や農作物の運搬など、日常的な運送業務で幅広く活躍しています。
| 項目 | 詳細 |
| サイズ |
|
| 積載量の目安 | 約2t~3t |
| 必要な免許の種類 |
|
| 主な用途 | 市街地・住宅街での小口配送、建築現場への資材搬入、農作物の運搬など |
| トラックの例 |
小型トラックを運転する際に必要な免許は、免許を取得した時期によって異なり、車両によっては普通免許で運転できる場合もあります。
例えば、普通免許を「平成19年(2007年)6月2日」から「平成29年(2017年)3月11日」までに取得している場合、【車両総重量:5t未満・最大積載量:3t未満・乗車定員:10人以下】のトラックが運転可能です。
普通免許で運転できるトラックの条件や注意点について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご一読ください。
「普通免許でトラックは運転できるの?」と疑問に思ったことはありませんか?普通免許でも運転が可能なトラックはありますが、免許を取得した時期で運転できる車両は異なります。 本記事では、普通免許に対応しているトラックの種類や、免許を取得した[…]
2.中型(4t)の場合

中〜大規模の現場で資材運搬に多く使われるのが、中型の平ボディートラックです。一般的に4tクラスの車両を指し、製造業や小売業の拠点間輸送、建設現場での資材運搬、引越し作業など、幅広い用途に対応できます。
| 項目 | 詳細 |
| サイズ |
|
| 積載量の目安 | 約4t |
| 必要な免許の種類 |
|
| 主な用途 |
|
| トラックの例 |
記載している寸法は、道路法にもとづく「車両制限令」における一般的制限値であり、実際の車両寸法は車種・架装により異なります。
注意したいのは、車両によって最大積載量が2〜4t程度と幅がある点です。パワーゲートなどの装備が追加されると、その分車両重量が増えるため、実際に積める量は2.5〜3t程度まで減る場合があります。過積載を防ぐためにも、車検証に記載された最大積載量を事前に確認しておきましょう。
3.大型(10t)の場合

10tクラスの大型平ボディートラックは、長尺物や重量物を一度に大量に運べるのが強みです。大規模な造成工事やプラント工事、災害復旧現場などの多くの現場で、重要な役割を担っています。
| 項目 | 詳細 |
| サイズ | 【大型】
【増トン】
|
| 積載量の目安 |
|
| 必要な免許の種類 | 大型免許 |
| 主な用途 |
|
【増トンとは】
- 4t車などの中型トラックをベースにして、本来の積載量よりも大きな積載量を積めるようにした車両のこと
- 「重量物を運びたいが、10tトラックほどの全長は必要ない」という現場で選ばれやすい
- 見た目の全長は中型に近いが、運転には大型免許が必要なことがあり、確認が必要
増トン車は車種によって必要な免許が異なります。運転可能かどうかは、車検証に記載された「車両総重量」「最大積載量」を必ず確認しましょう。
トラックの最大積載量や荷積み時の注意点については、以下の記事をあわせてお読みください。
トラックは車両ごとに、荷物を積める重さである最大積載量が異なります。基準を超えた荷物を積んだまま走行すると事故の原因になり得るため、使用するトラックがどのくらいの重さまで運べるかを把握することが重要です。 本記事では、最大積載量の基本[…]
平ボディートラックを使用する3つのメリット
ここでは、多くの現場で選ばれている平ボディートラックのメリットを見ていきましょう。

順に解説します。
1.荷物の積み下ろしがしやすい
平ボディートラック最大の魅力は、屋根や側面の壁がないため、側面・後方どちらからでも荷物を積み下ろしできる点です。アオリを開けば、フォークリフトやクレーンを使った積み下ろしもスムーズにおこなえ、作業効率の向上につながります。
また、フラットな作業スペースを広く確保できるため、荷物の配置調整がしやすく、現場での使い勝手も良好です。
2.形状が不揃いの荷物や長尺物も運搬できる
荷台に箱型の囲いがない平ボディートラックは、高さ制限内であれば長尺物や背の高い機械でも積載できます。
【荷物の例】
- バラの木材
- 足場材
- 鉄骨、長尺の塩ビ管・鋼管
- パレット積み資材
- 段ボール箱、工具類
- 形がいびつな岩
- 分解できない大型装置 など
荷物の長さや形がそろっていなくても、荷台スペースに合わせて柔軟に積み付け可能です。
3.構造がシンプルでメンテナンスがしやすい
平ボディートラックは、ほかのトラックと比べて荷台の構造がシンプルで、電動開閉装置や冷却ユニットといった高価な特殊装置が少ないため、整備にかかる負担を抑えやすい車両です。
日常点検では「荷台床の傷み」「アオリのヒンジやロックの状態」「鳥居やサイドガードの損傷」など、チェックすべきポイントを絞りやすく、車検や定期メンテナンスのコストも抑えられます。
平ボディートラックを安全に使うための3つの注意点
平ボディートラックを使用する際に、注意しておきたいポイントを3つ紹介します。

1つずつ見ていきましょう。
1.天候による水濡れ対策が必要
屋根がない平ボディートラックは、荷物が雨や雪に直接さらされます。荷物を濡らさずに運搬するには、ブルーシートや防水シートをかけるなどの防水対策が欠かせません。
さらに、天候が悪い日は、積み下ろしとは別に荷物をシートで覆う作業や現場到着後にシートを外してから荷下ろしする手間が増えます。
鉄骨・鋼材はサビ、木材や家具は反りや変形、機械類は電装部の故障につながるため、特に注意が必要です。雨天時の運搬は、養生や梱包の有無も含めて事前に確認しておきましょう。
2.荷物を確実に固定して荷崩れ・事故を防ぐ
平ボディートラックは側面に壁がないため、荷物が動かないようロープやベルトで確実に固定する必要があります。荷物の形状や重量に応じて、適切な固定方法を選ぶのがポイントです。
【荷物の固定に必要な道具】
- ロープ:段ボールなど、軽量物の固定
- ラッシングベルト:木箱や機械類など、中〜重量物の固定
- チェーン:パイプや木材など、重量物や転がりやすい特殊な荷物の固定
荷物の固定が不十分だと、荷崩れや荷物の落下事故を引き起こしかねません。急ブレーキやカーブの際に荷物が片側に寄ると、車体が不安定になったり、アオリを乗り越えて荷物が道路へ落下したりするおそれがあります。走行前に必ず固定状態を確認しましょう。
3.法令で定められた積載制限と通行条件を守る
トラックを安全かつ適法に走行させるためには、法令で定められた積載制限と通行条件を必ず守る必要があります。車両の高さ・幅・長さ・総重量にはそれぞれ上限が決められており、一般的な高さ制限(地上3.8m以内)や幅制限を超える積載をする場合は、「制限外積載許可」が必要です。積載前に対象となるかどうか必ず確認しておきましょう。
また、走行ルートによっては、高架下・橋・トンネルなどに高さや重量の通行制限が設けられている場合も少なくありません。事前にルート上の制限を確認し、積載状態とあわせてチェックしておくと安心です。
なお、トラックの高さ制限については、以下の記事をあわせてご覧ください。
トラックの荷台に荷物を積むと、車両の高さを超えるケースがあります。そのような場合、トンネルや陸橋の下など、通行できる高さが限られている場所では、荷物が衝突して事故の原因になりかねません。このような事態を防ぐため、道路には制限が設けられていま[…]
案件に合った平ボディートラックの選び方
案件に応じて最適な平ボディートラックを選ぶためのポイントを3つ紹介します。

順に見ていきましょう。
1.荷物の総重量が最大積載量の範囲に収まっている
まず、運びたい荷物の量を正確に把握することが重要です。「足場材を1回でまとめて運びたい」「パレット3枚分の建材を1日3往復したい」など、運ぶ荷物を具体的にすると必要な積載量がわかります。

荷物の重さが現場ごとに変動するケースもあるため、2〜3割ほど余裕がある積載量の車両を選ぶと安全です。
あわせて、車体の長さを確認しておくことをおすすめします。同じサイズ区分(小型・中型・大型)でも、車両によって荷台の長さが異なるからです。長尺物が多い現場はロングボディー、狭い場所での作業が多い現場はショートボディーが適しています。
また、クレーン付きなどの特殊架装車は重量が増えて積載量が減るため、「2tトラックだから2tきっちり積める」と考えるのではなく、車検証に記載された最大積載量を確認しましょう。
2.積み下ろし方法に合った荷台高さと床材である
同じ平ボディートラックでも、機種によって荷台の高さや床材はさまざまです。作業をスムーズに進めるためには、積み下ろしの導線に合った仕様を選びましょう。
【荷台の高さで選ぶ場合】
- フォークリフトでパレットを出し入れする現場の場合
→フォークリフトの爪が差し込みやすい「低床」 - 人力で手積み・手降ろしが多い現場の場合
→腰への負担が少ない「全低床」やアオリが低めの仕様
【荷台の材質を選ぶ場合】
- 機械・パレットなど重量物を頻繁に載せる場合
→耐久性のある「鉄板床」 - 家具・木材など、傷やへこみを避けたい荷物が多い場合
→滑りにくくクッション性のある「木床」
運搬する荷物の種類や積み下ろし方法、作業動線を具体的に想定すると、必要な仕様が判断しやすくなります。
3.走行ルートに適した車体幅である
走行ルートの道路幅に応じて、トラックの車体幅を考慮することもポイントの1つです。
【適した車体幅の選び方】
- 住宅街や店舗前など、狭い路地が多い
→小型〜中型の標準幅 - 幹線道路・高速道路を多く走る
→中型〜大型のワイド幅
ワイド幅は、カーブやすれ違いでミラーが接触しやすいため、現場周辺の道路環境を事前に把握しておきましょう。
加えて、トラックに積載できる荷物の幅や長さ・高さも、道路交通法施行令第二十二条によって、以下のとおり定められています。

※「公益社団法人全日本トラック協会」の資料を参考に作成
車両そのものの寸法・重量が一般的な制限値を超える場合は通行に関する許可が必要になることがあります。一方、積載物が車体からはみ出すなど、積載方法・積載物の大きさが制限を超える場合は制限外積載許可が必要です。
安全に走行するためにも事前にルートを確認し、荷物を積んだ状態で問題がないかチェックしておくと安心です。
用途に適した平ボディートラックで安全に運搬しよう

平ボディートラックは、建設資材・機械・木材・長尺物など、多様な荷物に対応できる使い勝手のよい車両です。一方で、自社で車両を保有するとなると、購入費用や車検・税金・保管場所の確保など、コストや管理の負担がかかります。
そこでおすすめなのが、用途や期間に応じて最適な車両が使えるレンタルの活用です。レンタルであれば、必要なときに必要な台数だけ車両を用意できます。メンテナンスや故障時の対応も任せられるため、車両管理に手間がかかりません。
産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、標準幅・ワイド幅・高床・低床など、幅広い種類の平ボディートラックを取りそろえています。繁忙期だけ台数を増やしたい場合や、現場条件に応じて仕様を変更したい場合にも柔軟に対応が可能です。
平ボディートラックの車種選びや見積もりをご希望の方は、以下のボタンから依頼ください。