トラックのシャーシとは?種類をはじめフレームとの違いや主なパーツも解説

トラックのシャーシとは、車体を支える土台のことです。トラックの骨格にタイヤなどを付けて走行を可能にしており、走行の性能などを左右します。

本記事では、シャーシの概要や主な種類についてまとめました。シャーシを構成するパーツも紹介しているので、トラックの構造を知って現場で指示や説明をすぐ理解できるようにしたい場合は、ご一読ください。

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トラックのシャーシとは

トラックのシャーシとは、車体の下部に位置し、トラックの骨格であるフレームにエンジンやタイヤなどを取り付けて走行できる状態にした部分のことです。

語源はフランス語の「châssis」で、骨格や枠組みを意味します。車体を支え積荷や車体の重さを受け止めているので、トラックの耐久性や安全性、走行する際の性能を左右する重要なパーツといえます。

なお、シャーシの上に載せる荷台については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

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フレームとの違い

シャーシを「フレーム」と呼び、同じパーツと見なされる場合がありますが、厳密には以下のように違いがあります。

【フレームとシャーシの違い】

  • フレーム:車のパーツをつなぐときの中心に当たる部分で、骨格のみの状態
  • シャーシ:フレームにエンジンやタイヤなどのパーツを取り付けたもので、走行可能な状態

フレームはあくまで骨格であり、それだけでは走行できません。そのため、フレームにエンジン・トランスミッション・タイヤといった、走行に必要なパーツを取り付けます。

つまり、シャーシはボディ(車体)を除いた車両の全体、フレームはシャーシの一部を含んだ部分を指します。

トレーラーとの違い

シャーシとトレーラーの違いは以下のとおりです。

【トレーラーとシャーシの違い】

  • トレーラー:シャーシにコンテナを載せたもの
  • シャーシ:コンテナを載せる車輪付きの土台

コンテナ輸送の現場では、シャーシとトレーラーを同じものとして呼ぶ場合がありますが、正式には上記のように異なります。トレーラーはエンジンを持たないため自走できず、以下のようにトラクターによるけん引が必要です。

なお、トラクターとトレーラーが連結して一体となり、走行できる状態を指して「トレーラー」と呼ぶ場合もあります。

トラックの主なシャーシ3種類

トラックのシャーシは、主に以下の3種類に分けられます。

【トラックの主なシャーシ3種類】

  1. 2軸シャーシ
  2. 3軸シャーシ
  3. MG付きシャーシ

それぞれの特徴などを順に見ていきましょう。

1. 2軸シャーシ

2軸シャーシとは、左右のタイヤをつなぐ車軸が2本あるシャーシです。左右にタイヤが1つずつあれば4輪、2つずつあれば8輪のタイヤが装着されます。

後述する3軸シャーシに比べて構造がシンプルなため、メンテナンスが容易です。小回りが利きやすく、燃費が良いといったメリットもあります。

一方で、3軸シャーシよりも最大積載量が少なく、大型貨物の輸送には向きません。主に小型トラックに採用され、軽い貨物や短い距離の輸送に適しています。

2. 3軸シャーシ

車軸が3本あるシャーシが、3軸シャーシです。左右にタイヤが1つずつあれば6輪、2つずつあれば12輪のタイヤを装備しています。

軸が多い分荷重が分散され、重量物や大型貨物の積載が可能です。タイヤの数が多いため走行するときの安定性が高く、長距離の輸送に向いています。

ただし、2軸シャーシと比べると小回りが利きにくく、車両重量が重くなるので燃費の効率は下がる傾向にあります。

3. MG付きシャーシ

MG付きシャーシとは、電動発電機(Motor Generator)が搭載されたシャーシです。電動発電機が走行中に発電し、コンテナへ電力を提供する役割を担います。

主に、冷凍や冷蔵が必要な貨物を輸送する「リーファーコンテナ」に使われ、温度を一定に保てます。そのため、MG付きシャーシは食品や医薬品など、温度管理が必要な荷物を運ぶときに欠かせません。

なお、電動発電機を搭載している分、通常のシャーシに比べて費用が高く、メンテナンスには専門的な知識が必要です。

トラックのシャーシの主なパーツ

トラックのシャーシは複数のパーツで構成されていますが、ここでは以下の4つを紹介します。

1つずつ見ていきましょう。

1. フレーム

トラックの骨格にあたる部分で、車両全体の荷重を支えるのがフレームです。強度と耐久性に優れた鋼製のフレームが採用されます。

車両の根幹に当たる部分なので、腐食を防ぐために塗装やサビを防ぐ加工が施される場合があります。

2. アクスル(車軸)

アクスル(車軸)はタイヤとフレームを接続する棒状のパーツで、主に以下の種類があります。

【アクスルの主な種類】

  • フロントアクスル:前輪を支える車軸で、車両の重さを分散させ、かじを取る
  • リアアクスル:後輪を支えす車軸で、動力をタイヤに伝えるドライブアクスルと、荷重を支えるデッドアクスルに分かれる

トラックの駆動方式に応じて仕様が異なり、車両の耐荷重や悪路での走行に影響を与える部分です。

3. サスペンション

路面からの振動や衝撃を吸収し、車両の安定性や乗り心地を上げるためのパーツが、サスペンションです。トラックのサスペンションは、リーフスプリングやエアサスペンションが主流で、それぞれ以下のような違いがあります。

【サスペンションの種類】

  • リーフスプリング:頑丈でコストパフォーマンスが高く、重量物を運ぶトラックに使われる
  • エアサスペンション:衝撃の吸収性に優れ、高価な貨物や精密機器を運搬するトラックに採用される

このように、サスペンションは積荷を安全に運ぶため、荷物の種類によって使い分けられています。

4. クロスメンバー

クロスメンバーは、左右のフレームをつなぐ補強材です。ねじれやたわみを防ぎ、フレーム全体を変形しにくくする役割があります。

車両の耐久性や安全性を向上させるだけでなく、エンジンマウントや燃料タンクなどを固定するための基盤としても機能します。

代表的なトラック8選

トラックにはさまさまな分類方法がありますが、形状別の代表的なトラックは以下のとおりです。

No. 項目 詳細
1 軽トラック コンパクトサイズで普通免許で運転できる
2 平ボディートラック 壁や屋根がない荷台を持っている
3 バンボディトラック(パネルトラック ボックス型の荷台を搭載している
4 ウイングトラック 荷台が翼のように横開きし、積み下ろしがスムーズにできる
5 冷凍・冷蔵車 荷室の温度を調整できる
6 ダンプトラック 建設用の資材や土砂の運搬に適している
7 クレーン付きトラック 主に重機や資材の吊り上げ・設置に使われる
8 特殊な用途のトラック 道路に水をまく散水車など、特定の用途に特化している

同じ車種でも「ロングボディ仕様」や「パワーゲート付き」など、車両ごとに機能が異なる場合があります。また、最大積載量も変わる場合があるため、トラックを選ぶ際は車両の仕様を確認しましょう。

トラックの種類についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご一読ください。

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シャーシとは何かを把握したうえでトラックを選ぼう

トラックの車体を支えるシャーシは、車両の耐久性や走行性能に影響を与える重要な部分です。2軸・3軸・MG付きといった種類があり、それぞれ特徴が異なります。運搬する荷物の重さや種類に合わせて、適切な車両を選びましょう。

なお、用途に最適なトラックを用意するなら、レンタルの活用がおすすめです。レンタルであれば、必要な車両を必要な期間だけ利用できるので、最低限のコストで荷物の量や種類に適したトラックを選ぶことが可能です。

さらに、レンタル会社が整備をおこなうため、メンテナンスコストに悩まず安心して作業を進められます。

産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、平ボディートラックやダンプトラックなどさまざまな種類のトラックを用意しています。他社では珍しい「4.4tトラック」「6tトラック」の在庫もあり、用途にぴったり合う車両を提案可能です。

熟練の整備担当がメンテナンスをするうえ、万が一の事故や破損に備えられる手厚い補償サービスも利用できるので、「案件にぴったり合うトラックを探している」「手厚い補償があると安心」という場合は、以下のボタンよりお気軽に見積もりを依頼ください。

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