スライドダンプ(ローダーダンプ)とは?メリットとデメリットも徹底解説

スライドダンプとは、荷台をスライドさせられる車両のことで、「ローダーダンプ」とも呼ばれます。荷台が接地するため建設機械の積み下ろしができ、積荷と機械をまとめて運搬可能です。

本記事では、スライドダンプの概要をまとめました。メリットやデメリットを紹介しているので、スライドダンプがどのような車両かを把握して、運搬や作業に活かしましょう。

なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、3〜4tクラスのローダーダンプを取り扱っています。土砂などの積載物と作業に使う機械を同時に運びたい場合は、以下のボタンからお気軽に見積もりを依頼ください。

見積もりを依頼する

スライドダンプとは

スライドダンプとは、荷台を後方へスライドさせる機能と積荷を排出するダンプ機能の両方を備えた車両のことで、「ローダーダンプ」とも呼ばれます。

荷台を地面の近くまでスライドさせて段差を抑えるため、建設機械などの安全な積み下ろしが可能です。土砂などの積載物と機械を1台で運べ、機械の運搬に使う車両を別で手配したり、現場間を往復したりする手間を減らせます。

スライドダンプのメリット

スライドダンプのメリットは以下のとおりです。

1つずつ見ていきましょう。

1.土砂と機械を同時に運べる

スライドダンプは土砂と建設機械を1台で運搬でき、ダンプと建設機械を運ぶ車両をそれぞれ用意する必要がありません。

使う車両の台数が抑えられる分、燃料を補給する回数や、ドライバーの人件費・車両のメンテナンス費用などのコストを減らせます。これまで車両2台で運搬したり現場を往復したりしていた運搬も、スライドダンプ1台で完結する場合があります。

2.高さに制限がある場所でも作業しやすい

高さに制約がある場所で作業を進めやすい点も、スライドダンプのメリットです。ほかのダンプとは異なり、荷台を後方にスライドさせてから徐々に傾ける仕組みなので、積み降ろしの際に荷台が天井などに当たらないよう、高さの細かい調整が可能です。

屋根がある・天井が低いなど高さに上限がある現場では、様子を見ながら作業しましょう。車両によっては、リモコンを使って荷台の昇降やスライドを簡単に操作できるモデルもあります。

なおダンプは、公道を走行する際も法律で決められた高さを守る必要があります。以下の記事で、ダンプを含めたトラック全般の高さ制限について解説していますので、併せてご覧ください。

関連記事

トラックの荷台に荷物を積むと、車両の高さを超えるケースがあります。そのような場合、トンネルや陸橋の下など、通行できる高さが限られている場所では、荷物が衝突して事故の原因になりかねません。このような事態を防ぐため、道路には制限が設けられていま[…]

3.ホコリの発生を抑えられる

スライドダンプではホコリの飛散を抑えられます。荷台を地面近くまで下げて緩やかに傾け、滑らせるように排出すると、土砂などを落下させるときの衝撃を和らげられるためです。

スライドダンプ以外のダンプは、荷台を高く持ち上げて一気に積荷を排出する仕組み上、ホコリが空中で舞い上がりやすい傾向があります。住宅地など、特に周辺の環境に配慮したい場所でダンプを使う際は、スライドダンプの使用がおすすめです。

スライドダンプのデメリット

スライドダンプには以下のデメリットもあります。

1つずつ見ていきましょう。

1.過積載に注意する必要がある

スライドダンプは、過積載を起こしやすい点に注意が必要です。過積載とは、車両の最大積載量を超えて荷物を積むことです。どの車両でも過積載は避けるべきですが、スライドダンプでは土砂と機械を同時に積める分、特に気を付ける必要があります。

過積載の状態で車両を運転すると、ブレーキが効きにくくなったり、走行中に荷物が落下したりする恐れがあり、事故の原因になりかねません。スライドダンプを使用する際は、運搬する土砂と機械を合計した重量が、車両の最大積載量を下回るようにしましょう。

2.スライド時は後方にスペースが必要である

車両の後方にスペースが必要な点も、スライドダンプのデメリットです。スライドダンプで積み下ろしをおこなう際は、荷台をスライドさせる余裕と、建設機械などを降ろすスペースが求められます。

作業場所が狭いと、機械を積み下ろせなかったり、広い場所へ移動したりしなければなりません。スライドダンプのサイズや運びたい機械の大きさにもよりますが、作業を始める前に必要なスペースを確保できるか、確認しておきましょう。

3.メンテナンスに手間やコストがかかる

スライドダンプは通常のダンプに比べて構造が複雑なため、メンテナンスに手間がかかるといえます。例えば、以下のような点検が必要です。

【点検項目の例】

  • スライド部分が摩耗していないか
  • ダンプするときに使われる油圧シリンダーに異常はないか

部品の数が多い分、故障した際の交換や修理にかかる費用がかさむ恐れがあります。なお、ダンプの部品については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事

ダンプカー(ダンプ)は建設現場や土木工事において、土砂や資材などの運搬に必要な車両です。ダンプは数多くのパーツで構成されているため、名称を知っておくと現場でスムーズに仕事を進められます。 本記事では、ダンプの荷台や部品、パーツの名称を[…]

スライドダンプの選び方

スライドダンプを選ぶときのポイントは以下のとおりです。

1つずつ解説します。

1.最大積載量が積荷の重さを上回る車両を選ぶ

まずは、スライドダンプの最大積載量が、運搬したい土砂や機械などを合計した重さを上回るか確認します。最大積載量を超えて荷物を積むと過積載となり、事故のリスクが高まります。

現場を往復したり車両を増やしたりして過積載を避けようとすると、スライドダンプのメリットを活かせません。運搬する積荷の重量を事前に把握し、その重さを超える最大積載量の車両を選びましょう。

2.スライド時の荷台の角度や高さを確認する

荷台をスライドさせた際の角度や高さの確認も必要です。高さに制限がある場所では、荷台の角度や高さを確かめないままスライドダンプを使うと、屋根や天井に接触する恐れがあります。

各スライドダンプの仕様表を見て、角度や高さをチェックしましょう。ただし、仕様表に角度や高さが載っていない場合もあるので、そのときは利用したいスライドダンプを扱っている会社に問い合わせるのがおすすめです。

なおレントでは、40年以上培ったノウハウをもとに作業に最適な車両をご提案していますので、「とりあえず相談してみたい」という場合はこちらからお気軽にご相談ください。

3.運搬先の道幅やスペースに適している

スライドダンプを選ぶ際は、車両のサイズが運搬先の道幅やスペースに合うかも確かめます。車体の幅しだいでは、運搬先の出入り口や経路を通れない場合があるほか、機械を積載するには荷台をスライドさせるスペースも必要です。

現場の道幅や作業場所を事前に確認し、スムーズに進入や作業ができる車両を選びましょう。想定より大きい場合は、小さいクラスのスライドダンプの利用を検討するのも1つの方法です。

スライドダンプを使うならレンタルがおすすめ

スライドダンプは1台で土砂と機械を運搬できますが、購入にはまとまった費用がかかります。機能が豊富な分、メンテナンス費用も高くなる傾向にあります。

そのため、スライドダンプの利用を検討しているなら、レンタルがおすすめです。レンタルなら、購入費用がかからないうえ、車両を借りている間しか料金が発生しません。整備済みのスライドダンプを借りられ、メンテナンスにかかる手間や費用も抑えられます。

また、運搬する荷物や作業場所に応じて最適なクラスの車両を選べて、過積載の防止につながります。レンタル会社によっては、万が一の際に補償サービスが適用される場合があり、修理などにかかる金額の軽減が可能です。

ダンプをレンタルするときの注意点については、以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

関連記事

土砂や大型の機械などを運ぶ際は、パワフルなダンプ(ダンプトラック)が活躍します。 本記事では、ダンプをレンタルするメリットや、レンタルする際に押さえておきたいポイントを解説します。おすすめのダンプも紹介しているので、ぜひ最後までご覧く[…]

次章ではレンタルにおすすめのスライドダンプ(ローダーダンプ)を紹介します。

3t・4tローダーダンプ

3t・4tローダーダンプは、ダンプとスライドボデーを融合させた車両です。荷台を傾けながら後方へスライドさせて機械運搬と土砂の積載を1台でおこなえます。接地時の荷台の高さを抑えた坂道兼用ゲートを装備しているため、建設機械を安全に積み込むことが可能です。

また、リヤジャッキという車体の後方を支える装置がスライドに連動して張り出すので、車両を安定させられます。

3t・4tローダーダンプの詳細を見る

スライドダンプを利用して運搬を効率化しよう

スライドダンプとは、荷物を排出するダンプとしての機能に加え、荷台をスライドさせる機能も持つ車両のことで、「ローダーダンプ」ともいいます。

土砂と建設機械を同時に運べるうえ、高さに制限がある場所でも作業しやすいなどのメリットがあります。過積載やメンテナンスに費用がかかる点には注意したうえで車両を選び、運搬を効率化しましょう。

なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、3〜4tクラスのローダーダンプを取り扱っています。運搬する荷物に適したクラスの車両を選べるうえ、衝突の被害を軽減できるブレーキを搭載した車種のレンタルも可能です。

商品は出庫前に整備をおこなうため、メンテナンスにかかる費用や手間を抑えられます。補償が充実した「安心サポート制度」も用意しているので、万が一の事故や破損に備えつつ運搬の効率を上げたい場合は、以下のボタンより気軽に見積もりを依頼ください。

見積もりを依頼する

>CONTACT

CONTACT

現場・利用箇所や状況や種別に合わせた機材の
レンタルについてのお問い合わせはこちら