ボンネットトラックとは?キャブオーバー型トラックの特徴も併せて解説

トラックの「ボンネット」とは、車両の前部にあるエンジンルームを覆うカバー部分のことです。海外の一部地域では、ボンネットを車両の前方に備えた「ボンネット型トラック」が主流ですが、日本では「キャブオーバー型トラック」が主に使われています。

本記事では、ボンネット型トラックやキャブオーバー型トラックの特徴をまとめました。それぞれ、どのような車両なのか把握してトラックの理解を深めたい方は最後までご覧ください。

なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、さまざまなキャブオーバー型トラックを豊富に取りそろえています。「用途や条件に合わせたトラックをレンタルしたい」とお考えの方は、以下のボタンからお気軽に見積もりを依頼ください。

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ボンネット型トラックとは

「ボンネット型トラック」とは、エンジン部分が運転席の前に突き出た形のトラックのことです。主にアメリカやカナダなど広い国土の地域で、長距離の輸送に使われます。

ボンネット型トラックの運転席は、エンジンから離れているという構造上、騒音・振動・熱が伝わりにくいという特徴があります。そのため、大陸を横断するような長時間の運転でもドライバーの疲労を軽減できるのがメリットです。

さらに、ボンネットを開けるだけでエンジンルーム内を確認でき、日常点検や整備がスムーズにおこなえます。

日本では「キャブオーバー型トラック」が主流

日本では、ボンネット型トラックではなく「キャブオーバー型トラック」が普及しています。

日本は海外に比べて道幅が狭い傾向にあり、法律で車両の全長が12mまでと定められています。こうした道路の事情や法規制に適応するため、小回りが利き、運転席をエンジンの真上に配置したコンパクトなキャブオーバー型トラックが一般的です。

なお、キャブオーバー型は緩衝材の役割を果たすボンネットを持たず、構造的に衝撃を受けやすい点が課題です。対策として、各メーカーでは、衝突しても事故やケガのリスクを抑えられるボディなどを開発し、ドライバーの安全性を考慮した車両の設計をおこなっています。

また、キャブオーバー型トラックは以下のような点が特徴です。

順に解説します。

1.限られた全長で多くの荷物を運べる

ボンネット型トラックは車両前方のエンジンルームが場所を取る分、荷物を積めるスペースが狭まります。一方、キャブオーバー型は、運転席をエンジンの真上に配置しており、荷台の広さが確保できる構造です。

こうした特徴を活かして、キャブオーバー型は大量の荷物や大型の家具を積載しなければならない配送業務や引っ越しなどで、効率の良い運搬が可能です。

2.狭い道でもスムーズに走行できる

キャブオーバー型トラックは、ホイールベース(前後タイヤの距離)が短い構造のため、交差点や角を曲がる際に走行しやすい点も特徴の1つです。狭い道路や住宅街が続く日本の道路でもスムーズに走行できます。

さらに、Uターンや車庫入れの際も小回りが利き、障害物を避けながら安全に運転しやすい点がメリットです。

3.前方の視界を広く確保できる

ボンネットに視界を遮られることがないキャブオーバー型トラックでは、車両のすぐそばにいる歩行者や障害物に気づきやすいといえます。

運転席が高い位置にあるため、広い視野を確保しつつ道路状況の把握が可能です。死角が少ない構造なので、安全を確認しやすく事故の防止にもつながります。

代表的なキャブオーバー型トラック6選

代表的なキャブオーバー型トラックは、以下の6つです。

No. 項目 詳細
1 軽トラック コンパクトサイズで普通免許で運転できる
2 平ボディートラック 壁や屋根がない荷台を持っている
3 バンボディトラック(パネルトラック ボックス型の荷台を搭載している
4 ウイングトラック 荷台が翼のように横開きし、積み下ろしがスムーズにできる
5 ダンプトラック 建設用の資材や土砂の運搬に適している
6 クレーン付きトラック 主に重機や資材の吊り上げ・設置に使われる

順に見ていきましょう。

1.軽トラック

軽トラックは、軽自動車の規格に沿って設計された小型の車両です。普通免許を取得していれば運転できるため、日常的に広く使用されています。

コンパクトな車体は、農道や住宅街などの狭い道でもスムーズに通行が可能です。小回りが利く車体サイズなので、農業や配送、建築現場など幅広い場面で活躍します。

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2.平ボディートラック

壁や屋根のない荷台を備えているのが、平ボディートラックです。積載方法を工夫すれば、荷台の長さや幅を超えるような大型の荷物も運搬できます。

荷台の囲いであるアオリを開けると荷役作業を妨げるものがなく、フォークリフトやクレーンを使って積み下ろしが可能です。建材や大型機械など、サイズや形状が多様な荷物の輸送に適しています。

平ボディートラックの詳細を見る

3.バンボディトラック(パネルトラック)

バンボディトラックは、ボックス型の荷台を搭載しています。荷台には、金属のなかでも軽くて錆びにくいアルミ製のパネルを加工したものを採用しており、耐久性と軽さを兼ね備えています。

雨風やホコリ、直射日光から荷物を守れるため、食品や精密機器など、鮮度や性能を保つ必要がある荷物の輸送に最適です。

パネルトラックの詳細を見る

4.ウイングトラック

荷台の側面が翼のように開く構造を持つのが、ウイングトラックです。ウイングを閉じれば、バンボディトラックと同じく密閉された荷室となり、荷物を雨風やホコリから守ります。

ウイングを開くと側面に広い開口部が確保でき、フォークリフトやパレットを使った荷役作業が可能です。人力よりも多くの荷物を積み下ろせるため、スピーディーに運搬を進められます。

ウイングトラックの詳細を見る

5.ダンプトラック

ダンプトラックは、荷台を傾けて積載物を一気に降ろせる構造を持つ車両です。大量の荷物を短時間で下ろせるため、現場での作業効率が高く、建設資材や土砂の運搬に適しています。

荷物の積み降ろし方法によって、ダンプトラックには三転ダンプやローダーダンプなど、さまざまな種類が存在します。

ダンプの詳細を見る

6.クレーン付きトラック

荷台とキャブ(運転席の部分)の間にクレーンを搭載しているのがクレーン付きトラックで、「ユニック」や「トラッククレーン」と呼ばれることもあります。

運搬だけではなく、重機や建設資材の吊り上げ・設置に使えるため、現場に到着したら車両を乗り換えずに、そのまま荷物の積み下ろしが可能です。

クレーン付トラックの詳細を見る

ここまで紹介したトラックを含め、代表的な種類について以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

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キャブオーバー型トラックを使うならレンタルがおすすめ

海外ではボンネットを前方に備えた「ボンネット型トラック」が見られますが、日本では運転席がエンジンの上にあるキャブオーバー型トラックが普及しています。キャブオーバー型トラックには、軽トラックや平ボディーなど多様なタイプがあるため、用途に応じて最適な車両を選びましょう。

なお、トラックを使うなら、必要なときだけ利用できるレンタルがおすすめです。レンタルであれば、長期にわたる駐車スペースを確保する必要がなく、管理の手間やコストを削減できます。

産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、豊富なラインナップのなかから用途に適したトラックの利用が可能です。衝突被害を軽減するブレーキやロングボディ、AT車など、さまざまな機能や仕様を持つ車両を取り扱っています。

どのような車両が案件に適しているかわからない場合でも、ヒアリングしたうえで最適な車両を提案できますので、以下のボタンよりお気軽に見積もりを依頼ください。

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ダンプをレンタルするときの注意点については以下の記事で詳しく紹介しているので、あわせてご一読ください。

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