ユニック(クレーン付きトラック)レンタルの注意点やおすすめ商品を紹介

建築現場や工事現場など、さまざまな作業で活躍するクレーン付きトラック「ユニック」。

本記事では、ユニックをメインとした「クレーン付きトラック」の選び方やレンタルする際の注意点などを解説します。クレーン付きトラックのレンタルを考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、作業日に合わせて希望のクレーン付きトラックを準備可能です。

事故や盗難、故障時の補償も充実しているため、「クレーン付きトラック(ユニック)で安心・安全に作業したい」とお考えの方は、以下よりお気軽にご相談ください。

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クレーン付きトラック(ユニック)とは

クレーン付きトラック(ユニック)とは

出典:古河ユニック株式会社

クレーン付きトラックは、荷台に載せて運搬した荷物を、クレーンで吊り上げて必要な場所へ届ける役割を担います。

日本では、1961年に古河ユニック株式会社から「UNIC100(ユニック100)」という積載形クレーンが発売されたのが最初です。その後「UNIC」や「ユニック」が登録商標され、クレーン付きトラックの代名詞として幅広く親しまれています。

以上を踏まえ、本記事ではユニックを含む「クレーン付きトラック」について解説します。

クレーン付きトラックの種類

クレーン付きトラックの種類は、国土交通省が定める道路運送車両法やトラックメーカーにより、クラスの区分けが異なります。

ここでは、例として古河ユニック株式会社の基準をもとに、以下のクラスに分けて紹介します。

クラス 車両総重量 吊り上げ荷重 用途
小型トラック
(2〜3.5t)
5〜8t 495kg〜2.93t ・近距離で、小道や山道などの運搬
・戸建て住宅や造園などを作る建設現場
中型トラック
(4〜8t)
8〜20t 2.93t ・近距離や中距離、長距離の運搬
・戸建て住宅や造園、水道工事などの建設現場
大型トラック
(8〜10t)
20〜25t 2.93t〜4.9t ・長距離や重い荷物の運搬
・鉄、コンクリートの運搬が必要な工事現場や、ビルやマンションの大型現場など

クレーン付きトラックは、車両サイズや車両総重量・吊り上げ荷重が車両によって異なるため、運ぶ荷物の重さや現場でおこなう作業に合わせた車両選びが必要です。

クレーン付きトラック(ユニック)をレンタルする3つのメリット

ユニックなどのクレーン付きトラックをレンタルするメリットは、以下の3つです。

クレーン付きトラック(ユニック)をレンタルする3つのメリット

では、ひとつずつ見ていきましょう。

1.メンテナンス費用を削減できる

1つ目のメリットは、メンテナンス費用を削減できることです。大きな荷物を吊り上げるクレーン付きトラックには負荷がかかるため、点検・整備を定期的におこなわなければなりません。

クレーン等安全規則で義務付けられた3つの定期点検】

  1. 作業前点検
  2. 月次点検
  3. 年次点検

例えば、古河ユニック株式会社ではクレーン部の点検項目のひとつとして、下図の7ヵ所を給脂すること、としています。

クレーン付きトラック(ユニック)をレンタルする3つのメリット

出典:古河ユニック株式会社

主な点検・整備項目

給脂
潤滑不足は異音の発生や構造物破損の原因につながります。

  1. ブーム摺動板
  2. ブームフートピン
  3. デリックシリンダ支持ピン
  4. ウインチドラムギヤ
  5. 旋回ギヤ、ベアリング
  6. プロペラシャフト
  7. ワイヤロープ

引用:古河ユニック株式会社

他にも点検すべき箇所はいくつかあるので、何か不備が見つかれば対応を取らなければなりません。「クレーン付きトラック」なので、トラックの点検もおこなう必要があります。

一方、レンタルの場合は、レンタル会社がメンテナンスをおこないます。

そのため、必要な期間だけ希望のクレーン付きトラックをレンタルすれば、維持費用をかけず整備された車両を使って安全に作業を進められます。

2.保管スペースを確保しなくて良い

レンタルによって、車両の保管スペースを確保する必要がない点もメリットです。

自社でクレーン付きトラックを保有する場合は、営業所か運輸大臣が定める地域別の距離内に、保管スペースを用意しなければなりません。

クレーン付きトラックを日常的に複数台使用するのであれば、広い駐車スペースを用意する必要があります。ただ、単発で使用したり一時的に台数を増やしたりする場合であれば、稼働していない間も駐車場代が発生するため費用が膨らみます。

そのため、レンタルによって土地探しや保管費用が不要になる点は魅力です。

3.作業内容に適した車両をレンタルできる

レンタルであれば、作業に合うクレーン付きトラックを自社で保有していなくても、作業内容に適した車両を選べることも魅力です。

なぜなら、レンタル会社では、さまざまなクレーン付きトラックを常時取り揃えているからです。

自社で限られた種類しか保有していない場合、受注できる案件が限られます。また、荷台に詰める荷物の量や一度に吊り上げられる荷物に制限がかかるため、作業時間が倍増するケースもあります。

そこで、レンタルにより作業内容に適した車両を用意できれば、安全かつ効率的に作業を進められるため、事業拡大につなげることも可能です。

クレーン付きトラック(ユニック)を選ぶ3つのチェックポイント

クレーン付きトラック(ユニック)は、吊り上げる荷物や現場の状況に合わせて選ぶことが重要です。その際、以下の3つポイントを確認すると、作業に適した車両を選択し安全に業務を進められます。

  1. 吊り上げ荷重・ブームの段数が適しているか?
  2. 積載荷重が適しているか?
  3. 寸法が適しているか?

では、それぞれ詳しく説明します。

1.吊り上げ荷重・ブームの段数が適しているか?

クレーン付きトラックをレンタルする際、吊り上げたい荷物が、吊り上げ荷重(クレーンで吊り上げられる最大の荷重)の範囲内であるかの確認が必要です。

吊り上げ荷重は、作業半径やアウトリガの張り出し状態によっても変わるため、対象車両の仕様をよく確認する必要があります。

クレーンタイプによっては、ブーム(伸びる部分)に3段・4段・5段などといった違いがあり、ブームを伸ばすほど吊り上げられる荷物の重さが軽くなります。

そのため、吊り上げる予定の場所までブームが届き、なおかつ、ブームの段数の定格総荷重よりも吊り上げたいものが軽いかどうかの確認が必要です。

2.積載荷重が適しているか?

2つ目のポイントは、積載荷重が適していることです。クレーン付きトラックは、レンタルする車両の最大積載量よりも、積載荷重(載せたい荷物の重さ)が軽くなければなりません。

停止距離(障害物を認知してから、自動車が実際に停止するまでの距離)が長くなったり、車両のバランスを崩しやすくなったりして、事故につながる可能性があるからです。

道路交通法や貨物自動車運送事業法などの法律で規制されており、違反すると反則金や違反点数が科せられます。そのため、予定している積載荷重の合計値が最大積載量以下になるクレーン付きトラックを選ぶことも大切です。

3.寸法が適しているか?

寸法が適しているかどうかの確認も、必ずおこないましょう。積載荷重に問題がなくても、寸法的に荷物が載らないというケースがあるからです。

例えば以下のように、最大積載量・クレーン型式・ブーム数が同じ3tのユニックでも、メーカーによって車両の荷台寸法が異なる場合があります。

メーカー 車両寸法
※全長×全幅×全高(mm)
荷台寸法
※全長×全幅×全高(mm)
いすゞ 4,685×1,695×2,440 2,440×1,620×380
トヨタ 6,180×2,180×2,660 3,600×2,080×380

※ともにクレーン形式:URG263

多くの資材を運ぶ際は、できるだけ一度にまとめて運搬することでコストを抑えられるため、荷台の寸法は重要です。

クレーン付きトラック(ユニック)をレンタルするときの3つの注意点

クレーン付きトラックのレンタルは、車両の選び方以外にも、以下の3つの注意点があります。

クレーン付きトラック(ユニック)をレンタルするときの3つの注意点

思いがけず借りられなかったり、事故や故障で支払いが高くなったりするケースを回避するためにも、事前に確認しておくことがおすすめです。では、それぞれ解説します。

1.必要な期間に希望する車両をレンタルできるか確認する

レンタル会社に在庫がないとレンタルできないため、必要な期間に希望する車両があるかどうかを確認しましょう。

また、天候や他の工程の進捗状況によって工事の期間変更が発生すると、スケジュールを変更しなければならないケースが出てきます。

希望のクレーン付きトラックを工事のスケジュールに合わせてレンタルできるよう、早めに予約するのがおすすめです。

2.運転に必要な資格を取得しているか確認する

レンタルの際は、クレーン付きトラックの運転や操作に必要な資格を取得しているかについても、確認する必要があります。

クレーン付きトラックを運転するには、中型自動車第一種運転免許(以下:中型免許)や大型自動車第一種運転免許(以下:大型免許)など、車両総重量や最大積載量に適した運転免許証が必要です。

クレーン付きトラックの運転・操作に必要な免許や資格

▼「トラックの運転」に必要な免許の種類

免許証の種類 車両総重量 最大積載量
中型 準中型免許(5t限定)
※H19.6.2~H29.3.11までに普通免許を取得した者
5t未満 3t未満
準中型免許
※H29.3.12以降に準中型免許を取得した者
3.5~7.5t 2~4.5t
中型免許(8t限定)
※H19.6.1以前に普通免許を取得した者
8t未満 5t未満
中型免許
※H19.6.2以降に中型免許を取得した者
7.5~11t未満 4.5~6.5t未満
大型 大型免許 11t以上 6.5t以上

参考:警視庁警察庁

▼移動式クレーンの「クレーン操作」に必要な資格

吊り上げ荷重 必要な資格
0.5t以上1t未満 移動式クレーン運転特別教育
1t以上5t未満 小型移動式クレーン運転技能講習

参考:厚生労働省

▼「玉掛け」に必要な資格

吊り上げ荷重
1t未満 玉掛け業務特別教育
1t以上 玉掛け業務技能講習

参考:厚生労働省

このように、クレーン付きトラックは、車両総重量や最大積載量、吊り上げ荷重によって運転免許やクレーン操作に必要な資格が異なります。そのため、取得している資格で使用できる車両を選ぶことが必要です。

3.補償の範囲には何が含まれているか把握する

クレーン付きトラック(ユニック)をレンタルする際は、補償の内容も確認しておきましょう。一般的には、事故・盗難・破損の補償が付帯されますが、その詳細はレンタル会社によって異なるためです。

事故・盗難・破損の補償

例えば、レンタル会社によっては、任意保険に加入していないケースや、加入していても人身・対物補償額が低い・車両補償が対象外といったケースがあります。

万が一、事故や盗難にあったり破損をしたりしたとき、補償の範囲によっては自費の支払い額が高くなる場合があるため、レンタル前に内容の把握が必要です。

クレーン付きトラックをレンタルするなら「レント」がおすすめ

レントでクレーン付きトラックをレンタルするメリット

用途に合わせて希望のクレーン付きトラック(ユニック)をレンタルするなら、レントがおすすめです。レントでは、全国60ヵ所以上の営業拠点の在庫を一元管理しています。

そのため、問い合わせた事業所に希望する車両の在庫が不足していても、当日までに近隣の事業所から取り寄せすることが可能です。また、他社では取り扱いが少ない6tクレーン付きトラックのレンタルも対応しています。

さらに、車両補償込みの安心サポート制度を利用できるため、万が一、事故や故障、破損があっても、総支払額を抑えられて安心です。

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レンタルにおすすめのクレーン付きトラック4選

レンタルにおすすめのクレーン付きトラックを、最大積載量や車両総重量別に4つ紹介します。

  1. 【2~3t】クレーン付きトラック
  2. 【3t】クレーン付きトラック(荷台内格納タイプ)
  3. 【4t】クレーン付きトラック
  4. 【6t】クレーン付きトラック

1.【2~3t】クレーン付きトラック

【2~3t】クレーン付きトラック

項目 詳細
ブームの段数 3〜4段
空車時最大クレーン容量 2.63t×1.6m
最大積載量 2,000kg・3,000kg
運転免許 準中型免許
操作要件 技能講習(クレーン・玉掛け)

※記載の情報は代表機種のものです。納品される機械とは異なる場合がございます。
※空車時最大クレーン容量=空車時におけるクレーンの最大性能。最大吊り上げ荷重を、何mの作業半径で吊り下げられるかを表す値です。

2~3tのクレーン付きトラックは、車幅や全長がコンパクトなため、小回りが利きやすい車両です。市街地や路地などといった狭い場所でも搬入出ができるので、場所を選ばず稼働しやすい点が特徴があります。

3tのコンパクトサイズ(車両の全長4,685mm・全幅1,690mm)もあります。

2~3tクレーン付トラックの詳細を見る

2.【トラック(荷台内格納タイプ)3t】クレーン付き

【トラック(荷台内格納タイプ)3t】クレーン付き

項目 詳細
ブームの段数 4段
空車時最大クレーン容量 2.22t×1.1m
最大積載量 3,000kg
運転免許 準中型免許
操作要件 技能講習(クレーン・玉掛け)

※記載の情報は代表機種のものです。納品される機械とは異なる場合がございます。

3tクレーン付きトラック荷台内格納なら、高さ制限のある建設現場や地下駐車場でも、クレーン部分がつかえて作業が滞る心配がありません。

業界唯一のポップアップ式コラム搭載で、クレーン格納時の全高は約1.99mと、「建築基準法」で定められた駐車場の天井の高さ最低2.1mよりも低いです。

2tクレーン付きトラックでもクレーン格納時の全高は最低2,51mあるため、高さ制限のある場所では3tクレーン付きトラック荷台内格納タイプのほうが扱いやすい点が特徴です。

3tクレーン付トラック荷台内格納タイプの詳細を見る

3.【4t】クレーン付きトラック

【4t】クレーン付きトラック

項目 詳細
ブームの段数 3〜5段
空車時最大クレーン容量 2.93t×2.6m・2.93t×2.4m
最大積載量 2,650kg〜2,800kg
運転免許 中型免許(8t限定)
操作要件 技能講習(クレーン・玉掛け)

※記載の情報は代表機種のものです。納品される機械とは異なる場合がございます。

4tクレーン付きトラックなら、エコタイプや安全装置など、用途に合わせて車両を選べます。

  • クレーンの移動に必要な回転数を減らし、騒音低減・低燃費を実現するエコタイプ
  • クレーン上部の障害物とムーブの接触を防ぎ、荷重で転倒を防止する安全装置付き

屋内や送電線の下など、上部に制限がある場所で作業をするときに高さ制限モードを設定しておけば、限界の高さに達すると自動的にクレーンが止まり、接触を防いでくれます。

4tクレーン付きトラックなら、経済的かつ安全面にも配慮して作業を進められます。

4tクレーン付トラックの詳細を見る

4.【6t】クレーン付きトラック

【6t】クレーン付きトラック

項目 詳細
ブームの段数 3〜4段
空車時最大クレーン容量 2.63t×1.6m
最大積載量 2,000kg・3,000kg
運転免許 中型免許
操作要件 技能講習(クレーン・玉掛け)

※記載の情報は代表機種のものです。納品される機械とは異なる場合がございます。

6tクレーン付きトラックは、4tクレーン付きトラックとほぼ同じサイズでありながら、積載能力が約1.5〜2倍ある車両です。

6tクレーン付きトラックは積載能力が4tクラスの約1.5~2倍

車種 最大積載量
(kg)
車両の全長
(mm)
車両の全幅
(mm)
荷台の内寸長
(mm)
荷台の内寸幅
(mm)
4t 2,650 8,160 2,230 5,500 2,130
6t 5,200 8,690 2,255 6,030 2,140
4tと6tの差 +2,550 +530 +25 +530 +10

以上のように、多くの荷物を載せられるため、2回に分けて運んでいた荷物を一度で運ぶことが可能です。燃料費の削減にもつながるので、最大積載量や荷物の寸法に問題がなければ、大型車をチャーターするよりも低コストで稼働できます。

6tクレーン付トラックの詳細を見る

自社にあったクレーン付きトラック(ユニック)をレンタルしよう

ユニックなどのクレーン付きトラックは、吊り上げ荷重やブームの段数、積載荷重、車両の寸法だけでなく、取得している免許や資格なども考慮して選びましょう。

スケジュールどおりに作業を進めるためにも、必要な期間に希望する車両をレンタルできることは重要です。

60ヵ所以上の営業拠点で車両を保有しているレントなら、ユニックを含めご希望のクレーン付きトラックのレンタルが可能です。人身・対物補償や車両補償なども、充実した内容をご用意しています。「案件に合った車両があるか知りたい」という場合は、以下よりお気軽にご相談ください。

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