工事現場・建設現場から災害時など幅広いシーンで用いられる発電機には多様な種類があり、主にガソリンや軽油などの燃料が用いられます。
この記事では、発電機に必要な燃料の種類や取り扱うときの注意点をまとめました。発電機の選び方やおすすめの発電機も紹介しますので、「用途に適した発電機を探している」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、ガソリンや軽油を燃料とする発電機を豊富に用意しています。使う目的や場所に合わせた発電機をご案内しますので、以下のボタンから見積もりを依頼ください。
発電機の燃料は機器の大きさによって異なる
発電機で使用する燃料は、発電機の大きさによって以下のように異なります。
- 小型発電機:ガソリン
- 大型発電機:軽油
ガソリンを用いる小型発電機は、持ち運びがしやすく、大型発電機より稼働音が小さい点が特徴です。一方で、軽油を使用する大型発電機は、低燃費で長時間にわたり大量の電力を生産できます。
これらに加えて、ガスが用いられる携帯発電機も存在します。本記事では、業務用で使われるガソリンと軽油を燃料とする発電機について解説していきます。
発電機や燃料を扱うときの4つの注意点
発電機や燃料を扱うときは、以下の4点に注意が必要です。
では、順に紹介します。
1.風通しの良い場所に設置する
発電機は、屋外や十分に換気できる場所で使用しましょう。稼働中に発生する排気ガスには、毒性の強い一酸化炭素が多く含まれているためです。
また、揮発性の高い燃料を扱うので、交換時も風通しの良い場所でおこなう必要があります。蒸発した燃料を吸い込んで健康を害したり、引火のリスクを防いだりするためにも、扱う場所には注意しましょう。
2.安定した場所に設置する
発電機を平坦な安定した場所に設置することも、重要なポイントです。傾斜のある床や地面など不安定な場所に設置すると、燃料が漏れ出る恐れがあります。
さらに、発電機本体や燃料を入れた容器を転倒させるリスクも高まるため、事故を未然に防ぐためにも水平な場所に発電機を設置するようにしましょう。
3.燃料を補給するときは運転を停止する
燃料を補給するときは、必ず発電機の運転を一度止めてからおこないます。発電機のエンジンは運転中に高温になるため、エンジンの稼働中に燃料がこぼれたり蒸気が発生したりすると、引火するリスクが高まって危険です。
特にガソリンは常温でも着火する可能性があり、火災や爆発の危険性が高い燃料です。安全に補給するため、発電機は完全に停止させてエンジンを冷ましてからおこないましょう。
なお、発電機と地面の間にオイルガードを設置すると、燃料の外部流出を防ぐことが可能です。以下のように、3段階の分離槽を経て吸着マットに吸収されるので、水だけが排出口から排出されます。
オイルガードがあれば、万が一燃料漏れが発生しても現場の床面や周辺の汚染を防止できるので、できるだけ備えておきましょう。
4.燃料をこぼしたらすぐに拭き取る
燃料をこぼしてしまったら、放置せず速やかに拭き取ることも重要です。前述のとおり、発電機で使う燃料は引火して火災につながる恐れがあります。
発電機の本体に燃料をこぼすと腐食の原因にもなるため、すぐに拭き取ってきれいな状態を保つ必要があります。
なお、自社で少しでも安全に燃料を補給したいのであれば、以下のような燃料保管タンク「サンキーパー」を使用するのもおすすめです。
消防の検査済証明書を取得している製品なうえ、危険物取扱者免状が不要なので、導入によって誰でも安心して燃料を補給できるようになります。
発電機を選ぶ4つの基準
発電機はさまざまな種類があるので、選ぶポイントを押さえておくことが重要です。ここで、発電機を選ぶ基準を以下の4つ紹介します。
では、それぞれ見ていきましょう。
1.作業に必要な消費電力・起動電力を確保できる
まずは、使用する電子機器の消費電力と起動電力に対して、発電機が供給する電力が足りることを確認しておきましょう。電子機器のなかには、起動のときに消費電力よりも大きい電力を必要とするケースがあるためです。
例えば、電気ドリルの消費電力は300Wが目安ですが、起動には600Wの電力が必要な製品があります。必要な電力は使う機械によって異なるので前もって確認し、消費電力や起動電力を賄える発電機を用意しましょう。
2.複数の電子機器を同時に使用できるパワーがある
複数の電子機器を同時に使う際はまとまった電力が必要なため、発電機で確保できるパワー(kVA=キロボルトアンペア)を確認しておくことも重要です。
特に、消費電力の大きい機器や複数の機器を同時に使う場合、発電機が供給する電力が増え、燃料の消費量も多くなると予想されます。同時に使う予定がある機器の消費電力や起動電力を足して、発電機の電力で足りているかチェックしましょう。
さらに、燃料の補給なしでどれくらい作業が続けられるかを事前に確認しておくとより安心です。頻繁に燃料を補給する必要がある発電機は、その都度作業を中断しなければならず効率が下がります。
また、発電機から電力の供給が突然止まると、使用中の電子機器も運転が急に止まる可能性があり危険です。複数の電子機器を使う場合は、供給できる電力量に余裕を持った発電機を選ぶことをおすすめします。
3.設置環境に適した騒音値である
発電機を使う際は、騒音値(dB・デシベル)についても配慮が必要です。騒音値は法律や各自治体の条例などで決まっているため、確認しておきましょう。
基準を超える騒音は、苦情が発生する可能性があるだけでなく、健康にも影響をきたします。特に学校や病院、住宅地に近い現場では、許容されている値を確認し騒音値の低い防音型の発電機を使うのがおすすめです。
4.必要な届出の対応や資格保有者の確保ができる
法律で定められた届出対応や資格保有者を確保ができることも、発電機を安全に使用するために必要なことです。使う発電機によっては、以下のとおり要件が定められています。
使う発電機 | 必要な対応 |
燃料タンクの容量が200L以上1,000L未満の発電機 |
|
出力10kW以上の発電機 |
|
なお、燃料タンクの容量が200L未満の発電機や出力10kW未満の発電機を選べば、届出や主任技術者による点検は不要です。そのため、スケジュールなどから届出対応が難しいときは、こういった製品を選ぶこともひとつの選択です。
また、以下の工事を実施する場合は、電気工事士の資格を持つ人が対応しなければなりません。
【電気工事士の資格が必要な作業】
- 接地(アース)線を発電機へ取り付ける作業
- 接地線相互もしくは接地線と接地極との接続
- 接地極の地面への埋設
法律に反してしまわないためにも、事前に資格保有者を確保できるか確認したうえで、発電機を用意しましょう。
なお、発電機選びは、大きさによっても基準が異なります。以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてお読みください。
燃料や用途に合った発電機を用意するならレンタルがおすすめ
発電機を用意するなら、レンタルサービスの利用をおすすめします。
案件に合わせて発電機を購入する場合、購入費用に加えメンテナンス代もかかるので、まとまったコストが必要です。しかし、レンタルなら案件に応じた機器を柔軟に選べるうえ、保管やメンテナンスの手間を減らせます。
産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、ガソリンや軽油を燃料とする発電機を豊富に用意しています。オイルガードや分電盤などの発電機の周辺機器も一緒にレンタルできますので、作業に合った機器を用意したい方は、お気軽にレントまでお問い合わせください。
「ガソリン」を燃料とするおすすめの発電機2選
ここで、ガソリンを燃料とするおすすめの発電機を2つ紹介します。
順に見ていきましょう。
1.インバータ発電機
※商品画像は代表機種のものです。
概要 | 詳細 |
定格出力(kVA) | 0.9~5 |
寸法(mm) ※ 長さ×幅×高さ |
450×240×380、 848×700×721 など |
重量(kg) | 12.7~118.1 |
騒音値(dBA/7m) | 47〜90 |
※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。
インバータ発電機は、高品質で安定した電力を供給できる発電機です。交流電源を一度直流に変換し再び交流に変換することで、周波数を調整して出力をコントロールしています。電圧の変動が少なくなるため、パソコンなどの精密機器を使う際も安心です。
防音タイプのモデルもあるので、住宅地で使う場合や夜間作業のときなど騒音が気になる場所でも使えます。
2.小型発電機(オープン型)
※商品画像は代表機種のものです。
概要 | 詳細 |
定格出力(kVA) | 2.0~6.0 |
寸法(mm) ※ 長さ×幅×高さ |
560×400×460、 670×535×565 など |
重量(kg) | 41~94 |
騒音値(dBA/7m) | 69〜74.5 |
※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。
オープン型の小型発電機は、照明機具をはじめ比較的少ない電力を必要とする現場に適した発電機です。コンパクトなサイズのため現場で持ち運びやすく、設置場所を選びません。
レントでは主にガソリンで運転できるオープン型の小型発電機を用意していますが、一部のモデルでは燃料が軽油です。借りる予定の製品に必要な燃料を確認したうえでレンタルしましょう。
「軽油」を燃料とするおすすめの発電機3選
ここからは、軽油を燃料とする発電機を3つ紹介します。
順に見ていきましょう。
1.発電機(13~60kVA、100~500kVA)
※商品画像は代表機種のものです。
項目 | 13~60kVA | 100〜500kVA |
周波数(Hz) | 50/60 | |
三相4線 出力(kVA) | 10.5/13〜50/60 | 80/100〜46.2/57.7 |
単相3線 出力(kVA) | 6.1/7.5~57.7 | 46.2/57.7
※型式DCA-100USI3の場合 |
寸法(mm)
※ 長さ×幅×高さ |
1,480×650×950、
2,050×950×1,450 など |
2,460×1,180×1,380、
5,280×1,650×2,400 など |
運転整備質量(kg) | 520~1,510 | 1,930〜8,660 |
騒音値(dBA/7m) | 55/57〜59/64 | 53/56〜67/71 |
低騒音・排ガス対策指定 | 超低騒音/3次排ガス、2次排ガス |
※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。
13~60kVAの発電機は、比較的コンパクトなので限られたスペースでも設置しやすい発電機です。また、100~500kVAの発電機は、出力が100kVA以上なので幅広い現場で使えます。
どちらも防音タイプの製品が充実しているため、病院や学校などが近い現場でも、騒音に配慮しながら作業を進められます。
発電機(13~60kVA)の詳細を見る 発電機(100~500kVA)の詳細を見る
2.発電機(オイルフェンス一体型)
※商品画像は代表機種のものです。
概要 | 詳細 |
周波数(Hz) | 50/60 |
三相4線 出力(kVA) | 10.5/13~300 |
単相3線 出力(kVA) | 6.1/7.5~57.7 |
寸法(mm) ※ 長さ×幅×高さ |
1,390×650×1,160、 4,000×1,470×1,850 など |
運転整備質量(kg) | 660~4,900 |
騒音値(dBA/7m) | 56/58〜68/72 |
低騒音・排ガス対策指定 | 超低騒音/3次排ガス |
※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。
オイルフェンス一体型の発電機では、本体に大容量のオイルフェンスが付いています。万が一、燃料が漏れそうになった場合でも、燃料が流出してしまう心配はありません。また、オイルフェンス内に水や油が溜まったときは、付属のパネル上で警告を表示します。
なお、燃料タンクは大容量なので長時間にわたる連続運転が可能です。休日も稼働させたい場合にもおすすめします。
3.マルチ発電機(オイルフェンス一体型)
※商品画像は代表機種のものです。
概要 | 詳細 |
周波数(Hz) | 50/60 |
三相4線 出力(kVA)[kW] | 10.5[8.3]/11.4[9.2]~80/100 |
単相3線 出力(kVA) ※〈 〉は三相400V時結線時の値 |
6/6.6~47〈23.5〉/58〈29〉 |
寸法(mm) ※ 長さ×幅×高さ |
1,390×650×1,160、 2,080×1,000×1,490 など |
運転整備質量(kg) | 650〜2,690 |
騒音値(dBA/7m) | 84〜91 |
低騒音・排ガス対策指定 | 超低騒音/3次排ガス |
※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。
マルチ発電機では、1台で三相電源と単相3線電源を出力できます。コンプレッサやエアコンなど、異なる機器の電源を同時に確保することが可能です。また、オイルフェンス一体型のため燃料漏れも防げます。
レントでは、10kVAと60kVAのマルチ発電機を用意しています。10kVAタイプは出力が10kW未満なので、保安規定や主任技術者選任の届出などの手続きが必要ありません。
60kVAタイプは420Lの燃料タンクが備わっているため、長時間にわたり連続して運転できます。
発電機に適した燃料を用意して安全に作業を進めよう
発電機を使うときは、ガソリンや軽油など機器に合った燃料が必要です。燃料を扱う際は、換気をして発電機を一度停止させるなど、安全に注意しましょう。
なお、発電機をレンタルするなら、産業・建設機械のレンタル会社「レント」がおすすめです。レントでは、ガソリンや軽油を燃料とする発電機を数多く取りそろえています。
オイルガードや分電盤など発電機の周辺機器もまとめて調達できるうえ、大型の発電機や複数の周辺機器をレンタルする場合でも指定場所への配送が可能です。できるだけ簡単に発電機を用意したいとお考えの場合は、以下のボタンよりお気軽にご相談ください。