バッテリー再生とは?メリットや業者選びのポイントなどを総まとめ

産機のバッテリーが劣化して動作が不安定になったり、稼働時間が短くなったりしていませんか?そのような場合、バッテリー再生技術を利用すれば、劣化したバッテリーを復活させることが可能です。

本記事では、バッテリー再生の仕組みやメリットを解説します。産機のバッテリー再生を依頼する際のポイントも紹介しているので、「バッテリーを長持ちさせてコストを抑えたい」とお考えの方はご一読ください。

産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、特許を取得した独自のバッテリー再生技術を提供しています(特許番号:4749095)。1,000件以上の実績をもとに最適なプランをご提案しますので、まずは以下より詳細をご覧ください。

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バッテリーを再生させる仕組み

バッテリーは、劣化の原因であるサルフェーション(硫酸鉛の結晶化)を除去して性能を回復させます。サルフェーションを除去するための方法は、大きく分けて以下の2つです。

【サルフェーションを除去する2つの方法】

  1. パルス電流を流す:バッテリーに高周波のパルス電流を流し、付着した硫酸鉛の結晶を除去する
  2. 化学添加剤を注入する:バッテリーの液体部分に特殊な薬品(バッテリー添加剤)を入れ、硫酸鉛の結晶を溶かす

いずれも、化学反応を利用して劣化したバッテリーを回復させることで、使用可能な状態に戻します。

ただし、バッテリーの状態によっては再生できないケースもあります。例えば、以下に該当する場合、再生の対象外となる可能性が高いです。

【バッテリー再生ができない状態の例】

  • 電極板に亀裂が入っているなどの物理的な劣化がある
  • バッテリーのケースや端子が破損している
  • 電解液が極端に汚れている

上記のように状態が極端に良くない場合に該当しなければ、回復できる可能性があると判断できます。

バッテリーが劣化する主な原因

バッテリーの性能が低下する理由として多いのは経年劣化です。前章でも解説したとおり、バッテリー劣化全体の約80%は、経年劣化の主な原因である「サルフェーション(硫酸鉛結晶化)」という現象です。

鉛バッテリーのなかには、鉛の板と硫酸の液体が入っています。放電すると、以下の図のとおり鉛の板から出た「鉛イオン」と硫酸から出た「硫酸イオン」が結合し、「硫酸鉛」という物質になり、鉛の板に付着します。

バッテリーが劣化する主な原因

硫酸鉛は電気を通さないため、硫酸鉛が増えるとバッテリーが弱まります。また硫酸鉛は、時間が経つほど固まり、電極板の表面に結晶化して付着する性質があるため注意が必要です。

サルフェーションが電気を通さない絶縁体となり電極板を覆うと、バッテリーの電気を蓄える能力が低下します。その結果、以下の現象が起こり、最終的にバッテリーの劣化へとつながります。

【硫酸鉛の発生によって起こる現象】

  • 放電しにくくなる
  • 完全に充電されなくなる
  • バッテリーの容量が減る

バッテリーの寿命を延ばすためにも、バッテリーが劣化していないか定期的に確認しましょう。

バッテリーを再生する3つのメリット

バッテリーを再生して使用するメリットは、以下の3つです。

バッテリーを再生する3つのメリット

詳しく見ていきましょう。

1.バッテリー劣化による現場でのトラブルを防ぐ

バッテリーの劣化が進むと、充電容量が減り機械を使用できる時間が短くなります。

充電や放電ができなくなると、現場での作業を逐一止めなくてはなりません。機械が急に停止して事故につながる恐れもあります。

しかし、完全に容量がなくなる前にバッテリー再生をおこなえば、充電・放電の性能が回復し、安全かつスムーズな作業が可能です。

作業の遅延や事故を防ぐためにも、バッテリーの状態を定期的に検査・管理して使うことが重要です。

2.バッテリーの購入や処分にかかるコストを削減できる

バッテリーを再生させれば、新しくバッテリーを購入するコストが削減できる点もメリットの1つです。

これまでバッテリーは「劣化したら交換する」以外に選択肢がありませんでしたが、バッテリー再生技術の活用により、交換の頻度を減らし購入費用を削減できるようになりました。

実際にレントの事例では、以下のとおりバッテリー再生を利用してコストを約50%削減できたケースもあります。

バッテリーの購入や処分にかかるコストを削減できる

バッテリーや機械を買い替えるコストを削減したい場合は、バッテリー再生も視野に入れてみましょう。

3.CO2の排出量や廃棄物の削減につながる

バッテリー再生をおこなうと、環境への負荷も抑えられます。

バッテリーの製造には多くのエネルギーが必要であり、同時に大量のCO2が排出されます。そこで、バッテリー再生を実施すれば、新しいバッテリーを製造する数が減り、CO2排出量の削減が可能です。

また、新品に交換せず、再生して使うと廃棄物の削減にもつながります。

なお、鉛蓄電池などのバッテリーは重金属や毒性の化学物質を含んでいるため、廃棄の方法が不適切な場合、土壌や水源が汚染されかねません。

環境問題が深刻化するなか、どのように環境負荷の低減に取り組むかは、企業にとって重要なテーマです。バッテリーを再生して使えば、環境にやさしく、企業のイメージアップも期待できます。

産機のバッテリー再生なら専門家への依頼がおすすめ

産機のバッテリー再生は、専門業者への依頼をおすすめします。バッテリーの再生には確立された方法がなく、自力で新品と同じ性能へ戻すことが難しいためです。

バッテリーの種類によっては、市販のバッテリー再生装置を用いれば、ある程度までは再生が可能です。ただ、産機に使われるバッテリーは容量が大きく高価なため、安全かつ大幅に性能を回復させることは難易度が高いといえます。

そのため、長期的に安定して産機を使いたい場合は、専門家へバッテリー再生を依頼する選択が安心です。専門家へ依頼すれば、独自の技術を使い検査をしたうえで、バッテリー能力を回復できます。

「今使っているバッテリーをできるだけ長く使いたい」とお考えであれば、専門家への依頼を検討してみましょう。

バッテリー再生を依頼する業者を選ぶ3つのポイント

バッテリーの再生を請け負う専門業者を選ぶ際にチェックしたいポイントは、以下の3つです。

バッテリー再生を依頼する業者を選ぶ3つのポイント

1つずつ解説します。

1.豊富な実績がある

バッテリー再生を依頼するときは、バッテリー再生業者の経験や専門性を確認しましょう。経験が豊富な業者であれば、高い技術や品質管理のノウハウを持っている可能性が高いためです。

また、外部へ委託せず自社で検査を実施している業者であるかも、判断するポイントの1つです。自社で一貫して対応できる業者であれば、品質管理の精度が高く、より安定したサービスを提供できます。

なお、レントでは1,000件以上のバッテリー再生実績があります。総合病院や商業ビル、大手電気メーカーの工場など、全国各地のさまざまな施設で使用するバッテリーに対応していますので、まずは以下より詳細をご覧ください。

バッテリー再生技術の詳細を見る

2.点検など管理体制が整っている

バッテリーを再生する前には点検が必要です。セル(電池の構成単位)ごとに電圧などを測定し、その結果しだいで「継続して使用」「再生」「交換」など、個体ごとに適切な方法を判断するためです。

点検には以下のようにさまざまな種類があり、業者によって実施内容が異なります。

【主な点検内容】

  • 液量点検
  • 外観点検
  • 比重値(バッテリー液に含まれる硫酸と水の比率)の測定
  • セル電圧および内部抵抗の測定
  • 短時間放電による容量検査 など

基準表を作成し独自の社内基準を設けているなど、品質管理の体制が徹底されている業者を選びましょう。

3.保証制度がある

再生したバッテリーに対して保証を提供している業者もあります。保証があれば、万が一不具合が発生した場合でも、あらためて依頼できるので安心です。

バッテリーの期待寿命は最低でも約4~5年であることに対し、保証期間は業者によって異なります。

期待寿命は、バッテリーを設置する機械や気温などの周囲の環境に左右されますが、保証期間が長ければ、予期せぬ故障などが発生した際にコストの削減が見込めます。

業者によっては、製品保証に加え延長保証サービスも提供しているケースがあるので、あらかじめ確認しておくと安心です。

産機のバッテリー再生なら「レント」

産機のバッテリーを再生させたいなら、「レント」のバッテリー再生技術の利用がおすすめです。レントは日本で初めて鉛蓄電池の再生技術に関する特許を取得した企業として、独自のバッテリー再生システム(BRS)を提供しています。

【BRS(バッテリー再生処理)の流れ】

  1. バルス電流を加える
  2. 硫酸鉛の結晶を溶かす
  3. 溶けた硫酸鉛がもとの状態に戻り、バッテリー性能が回復

産機のバッテリー再生なら「レント」

セル単位で容量検査を実施し、バッテリーの劣化状態を数値で把握するため、個体ごとに運用方法を提案することが可能です。6年7ヵ月経過した非常用バッテリーを処理し、すべてのセルの残存容量を規定値以上へ回復させた事例もあります。

再生実績としては以下が挙げられ、実績数は1,000件以上です。

カテゴリ 組織・団体 内容
病院
  • 総合病院
  • 国立大学付属病院
  • 府立医療センター
  • 総合病院
  • 非常照明
  • 自家発始動用
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ビル
  • 大手テナントビル
  • 大手建設業所有ビル
  • 大手石油会社所有ビル
  • 非常照明
  • 非常用
  • 操作用
  • UPS(無停電電源装置)
会館など
  • 大手通信系会館
  • 国立系会館
  • 自治体市民会館
  • 非常照明など
工場
  • 大手電気メーカー工場
  • CVCF(無停電電源装置)
  • 操作用
商業施設
  • 大手商業施設
  • 非常用

ほかにも、レントには以下のサービスがあります。

  • 【3年保証+延長保証サービス】
    3年の保証に加えて延長保証サービスもあるため、バッテリーを長持ちさせたい場合に最適
  • 【トータルサポート】
    廃棄バッテリーの買い取り、新品・再生バッテリーの販売、セルの販売など、バッテリーに関するトータルサポートが可能

「実績のある業者へ依頼したい」「保証やサポートが充実している会社を選びたい」とお考えの方は、以下よりお気軽に見積もりを依頼ください。

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動画でもBRSの仕組みやサービス内容を紹介していますので、あわせて参考にしてください。

>>【レント】バッテリー再生システム(BRS) のご提案

【参考】可搬型バッテリー自動再生装置ビーティーリフレ

レントでは、独自のバッテリー再生技術を活かした再生装置も提供しています。

ここでは、フォークリフトや構内搬送車用のバッテリーを自社で再生させたい場合に役立つ「可搬型バッテリー自動再生装置ビーティーリフレ」を紹介します。

【参考】可搬型バッテリー自動再生装置ビーティーリフレ

項目 詳細
対象バッテリー電圧(V) 12/24/48
対象バッテリー電流(A) 100~600
入力電圧(V) 単相AC180~AC220
入力電流(A) 26
制御部寸法(mm) W579.8×L705.8×H350
制御部質量(kg) 約35
放電試験部寸法(mm) W579.8×L705.8×H741
放電試験部質量(kg) 約85

ビーティーリフレは、レントグループ独自の特許技術(BRS)を活かしたバッテリー再生装置です。フォークリフトやAGV、EB型高所作業機などの鉛バッテリーに使用できます。

誰でも簡単に再生できるよう、シンプルな操作性ですべての工程が全自動でおこなわれる点が特徴です。所要時間は35~45時間と休日の2日間でバッテリーを再生できるため、現場の作業を止めることはありません。

「自社の機械に使われている鉛バッテリーを再生したい」とお考えの方は、以下からビーティーリフレの詳細をご覧ください。

可搬型バッテリー自動再生装置
ビーティーリフレの詳細を見る

バッテリーが劣化したら再生技術を活用してみよう

バッテリー再生技術は、化学反応を利用して劣化したバッテリーを回復させ、使用可能な状態に戻すものです。

この技術を活用すれば、劣化したバッテリーを回復させるだけでなく、コスト削減や環境負荷の軽減につながります。バッテリーは使い捨てるのではなく、再生して長く使い続け、現場での作業をスムーズに進めましょう。

なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」のバッテリー再生システム(BRS)では、特許を取得した独自の技術により、バッテリーの劣化を逆行させて性能を回復させることが可能です。

個体ごとの検査や最適なバッテリーの運用を提案し、バッテリーの買取・販売を含めたサポートも提供しています。「バッテリーを再生させて、自社の産機を長く使いたい」とお考えの場合は、以下のボタンよりお気軽に見積もりを依頼ください。

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