電動(バッテリー)フォークリフトとは?種類や免許もあわせて解説

電動フォークリフトとは、バッテリーを動力とするフォークリフトのことです。排気ガスを出さないうえ騒音が抑えられるため、多くの現場で使われています。

本記事では、電動フォークリフトに関する基本的な事項をまとめました。ほかの種類や活用シーンも紹介しているため、導入を検討している方はぜひご一読ください。

なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、0.5~3.5tまで豊富な種類の電動(バッテリー)フォークリフトを取り扱っています。現場や作業内容に合った機種の提案ができますので、以下のボタンからお気軽に問い合わせください。

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電動フォークリフトとは

電動フォークリフトとは、バッテリーを動力源とするフォークリフトのことです。電動式はフォークリフトのなかで主流とされており、メリットやデメリットがあります。

項目 詳細
メリット
  • 排気ガスが発生しない
  • エンジンフォークリフトに比べ動作音が小さい
  • メンテナンスが楽で故障しにくい
デメリット
  • 連続で稼働できる時間が短い
  • 放電が進むとパワーが落ちる
  • 定期的にバッテリー交換が必要
  • エンジンフォークリフトに比べパワーに欠ける

バッテリー駆動のため排気ガスが発生せず、密閉された倉庫内や船内といった換気の難しい場所でも、安全に使用することが可能です。電動モーターなどから多少の駆動音がするものの、ほかの種類のフォークリフトと比べると騒音は小さく、住宅地や夜間の作業にも向いています。

一方、長時間の作業では充電や予備バッテリーへの交換が必要です。また、バッテリーは消耗品なので定期的な交換が欠かせません。

フォークリフトの種類

フォークリフトは、動力源によって主に以下の種類に分けられます。

項目 詳細
電動(バッテリー)式
  • バッテリー(蓄電池)を搭載
  • バッテリーで駆動する電動機が動力源
エンジン式
  • 内燃機関が動力源
  • 使用燃料の種類により、さらに以下のとおり分類される
    • ディーゼルエンジン式
    • ガソリンエンジン式
    • LPG(液化石油ガス)エンジン式
    • CNG(圧縮天然ガス)エンジン式
ハイブリッド式
  • 燃料消費量と二酸化炭素排出量を抑えられる
  • エンジンと電動モーターを組み合わせたタイプ

上記の動力にはそれぞれに特徴があり、活躍するシーンが異なります。 例えば、長時間にわたって作業をしたいときはエンジン式、燃費を考慮したいならハイブリッド式といったように、目的に合わせて選ぶことが重要です。

ただ、フォークリフトの分類方法は動力源だけではありません。車体の構造や機能・タイヤの種類・操縦方式など、さまざまな観点で分類できます。

フォークリフトの種類については、以下の記事で詳しく解説しているのでご一読ください。

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電動フォークリフトの活用シーン

電動フォークリフトは、主に以下のような場面で活用されています。

順に見ていきましょう。

1.倉庫や物流センター

電動フォークリフトは排気ガスを出さないため、倉庫や物流センターのような屋内での荷役作業に最適です。パレットの積み降ろしや棚への積み上げ、ピッキング、仕分けといった多岐にわたる作業を、騒音を気にすることなくおこなえます。

2.製造工場

製造工場では、資材の搬入から製品の運搬まで、さまざまな工程で電動フォークリフトが活躍します。

排気ガスを出さないので、特に衛生管理が厳しい食品や飲料を扱う工場でも安心して使用できるのが利点です。木材加工などで発生する粉塵の巻き上げを抑えられるというメリットもあります。

また、機種によってはアクセルペダルだけで加速や減速、停止までコントロールできるため、作業時の負担を減らすことが可能です。

3.小売店舗のバックヤード

電動フォークリフトは、スーパーやホームセンターなどの小売店でも利用されています。店舗のバックヤードでは、トラックからの荷降ろしや棚への在庫補充といった作業が可能です。早朝や深夜に作業する場合でも、周辺地域への騒音を抑えられるので、苦情が入るリスクを減らせます。

フォークリフトの操作・運転に必要な資格や免許

フォークリフトは便利な機械ですが、誰でも自由に運転できるわけではありません。安全に操作するため、以下のような資格や免許が必要です。

項目 詳細
フォークリフトの運転の業務に係る特別教育
  • 最大荷重1t未満のフォークリフトを操作する際に必要
  • 受講の要件:特になし
フォークリフト運転技能講習
  • 最大荷重1t以上のフォークリフトを利用する際に必要
  • 受講の要件:普通・準中型・中型・大型・大型特殊(限定)いずれかの自動車運転免許の保有者
フォークリフト運転従事者安全衛生教育
  • フォークリフトの運転資格を保有し、業務に従事している人が対象
  • 労働安全衛生法で、危険または有害な業務をおこなう人への教育を推奨
特殊自動車運転免許
  • 公道を走行する際に、特別教育や技能講習とは別で必要
  • 区分:大型特殊・新小型特殊・小型特殊
    (車体の寸法や最高速度で異なる)

操作に必要な資格は、フォークリフトの最大荷重によって特別教育技能講習のいずれかに分かれます。また、安全衛生教育は法令上の義務ではありませんが、安全な作業をするには受講が望ましいとされています。

なお、パレットや荷物を積載した状態で公道を走行することは禁止されているため、誤って公道へ出ないようにしましょう。

こちらの記事では、フォークリフトの操作に必要な免許や資格について解説していますので、ご一読ください。

レントでは、フォークリフトの操作に必要な特別教育技能講習を実施しています。お問い合わせ・お申し込みは、以下からお気軽にご連絡ください。
【お問い合わせ先 レント教習センター TEL:054-265-2320
※各講習の実施には条件がございます。

電動フォークリフトの選び方

ここからは、電動フォークリフトを選ぶためのポイントを3つ解説します。

それぞれ見ていきましょう。

1.作業や現場に合った仕様である

電動フォークリフトと一口に言っても、機種によって機能はさまざまです。そのため、まずは作業内容や現場の環境に合ったものを選ぶことが重要です。以下に例をまとめました。

現場・作業内容 推奨の機種や仕様 特徴・メリット
パイプ・木材など長尺物の運搬 サイドシフトフォークリフト 荷物をぴったり積み付けられる
通路が狭い物流倉庫 リーチフォークリフト 小回りが利く
安全性を重視する現場 安全ライト付き フォークリフトの接近を周囲に光で知らせる
床面を汚したくない現場 ホワイトノーパンクタイヤ採用 床を汚しにくい、パンクしない

上記と合わせて確認したいのがバッテリーの持続時間です。想定する作業時間に対して容量が足りなければ、途中で充電が必要になり、作業を一度中断しなければなりません。利用する前に作業が完了するまで充電がもつか、チェックしましょう。

2.最大荷重が荷物の重さよりも大きい

フォークリフトには機種ごとに最大荷重が決められています。最大荷重とは荷重中心に積める最大の重さのこと、荷重中心とはフォークリフトに積載した荷物の重心とフォーク垂直前面との距離のことです。

実際の作業では許容荷重を基準に考えます。

【許容荷重とは】

荷重中心がフォークの根元から何mmにあるとき、何kgを積めるかを表したもの

作業前には、最大荷重や許容荷重が荷物の重さを上回っているか確認しましょう。

ただし、許容荷重は電動フォークリフトの仕様表に記載されていないケースがあるため、その場合はプロに相談するのがおすすめです。「レント」では許容荷重を考慮したうえで、作業に合う電動フォークリフトを提案できますので、以下よりお気軽に見積もりを依頼ください。

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3.指定位置まで荷物を持ち上げられる揚程がある

持ち上げたい高さまで荷物を持ち上げられるかどうか、最大揚程を確かめるのも、電動フォークリフトの選定では重要です。いくら重い荷物を持ち上げられても、目的の高さまで届かなければ作業を完了できません。

同じモデルのフォークリフトでも最大揚程は異なる場合があります。各機種の仕様を確認し、作業に必要な高さまで荷物を持ち上げられる機種を選びましょう。

電動フォークリフトを使うならレンタルがおすすめ

電動フォークリフトを使用する場合は、レンタルの利用がおすすめです。作業内容や場所によって最適な機種が異なるため、電動フォークリフトを選ぶ場合は、定格荷重や揚程、サイズなどをその都度チェックする必要があります。

レンタルであれば、必要な期間だけ作業内容に応じた機種の用意ができ、短期のプロジェクトや繁忙期にも柔軟に対応可能です。さらに、専門のスタッフが、出庫前の点検を徹底しておこなっています。

なお、レントでは0.5~3.5tのバッテリーフォークリフトを豊富に所有しており、建設工事用から設備メンテナンス用まで目的に合わせて借りられます。スタッフから最適な機種の提案もできますので、作業に適したフォークリフトで安全に作業したいとお考えの場合は、以下のボタンより気軽に見積もりを依頼ください。

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また、レンタルにおすすめのフォークリフトについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ご一読ください。

レンタルにおすすめのバッテリーフォークリフト4選

ここで、レンタルにおすすめのバッテリーフォークリフトを紹介します。

1つずつ見ていきましょう。

1.バッテリーフォークリフト(建設工事用)

※画像は代表商品のものです。

項目 詳細
型式 7FBL10
最大荷重(kg) 900
基準荷重中心 (mm) 500
最大揚程 (mm) 3,000
マスト形状 標準
全長 (mm) 2,845
全幅 (mm) 1,060
全高(ヘッドガード) (mm) 1,980
全高(マスト)(mm) 1,970
フォーク長(mm) 920
車輌重量 (kg) 2,640
操作要件(フォークリフト) 特別教育

※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。

バッテリーフォークリフト(建設工事用)は低騒音で排気ガスを発生しないため、屋内作業に適したクリーンな機種です。最大荷重は900kgとなっており、特別教育を受講すると操作できます。

ホワイトノーパンクタイヤの装備により、タイヤ痕を付けることがなく、倉庫や工場内でも床を汚さずに作業できる点も特徴です。パンクしないので、路面の状態が良くない現場でも安全に走行できます。

バッテリーフォークリフト(建設工事用)の詳細を見る

2.バッテリーフォークリフト(設備メンテナンス用)

※画像は代表商品のものです。

項目 詳細
ラインナップ 0.5t 1.5t 2t 2.5t 3t 3.5t
型式 FB5PN-50-300 7FB15 7FB20 FB25-8 7FB30 7FBJ35
最大荷重 (kg) 450 1,500 1,400 2,500 3,000 3,500
基準荷重中心 (mm) 400 500 600 500 500 500
最大揚程 (mm) 3,000 3,000 5,000 3,000 3,000 3,000
マスト形状 標準 標準 フルフリー3段 標準 標準 標準
全長 (mm) 2,115 3,150 3,600 3,360 3,740 3,645
全幅 (mm) 850 1,115 1,170 1,115 1,240 1,240
全高(ヘッドガード) (mm) 1,865 2,025 2,025 2,125 2,195 2,195
全高(マスト) (mm) 1,990 1,970 2,225 2,030 2,020 2,110
フォーク長 (mm) 620 1,070 1,220 1,070 1,220 2,000
車両重量 (kg) 1,000 2,890 3,700 4,075 4,980 5,380
操作要件(フォークリフト) 特別教育 技能講習 技能講習 技能講習 技能講習 技能講習
備考  サイドシフト付  サイドシフト付 サイドシフト付

※表は横にスクロールできます。

※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。

0.5~3.5tまで多彩なクラスをそろえているのが、設備メンテナンス用のバッテリーフォークリフトです。床を汚さないホワイトノーパンクタイヤを装備し、現場に合わせた爪・サヤを用意できます。

マストはシリンダーを左右に配置したオープン仕様で、前方が見やすく安全に操作をおこなえます。また、車高を変えずにフォークが上がるフルフリー仕様のハイマストなので、天井が低い倉庫やコンテナでもスムーズに作業が可能です。

サイドシフトフォークを使えば、切り返しなしで荷物の位置を微調整でき、トラックへの積み込みもスムーズです。レバーでフォーク幅を変えられる油圧フォークシフタ機能も備えており、さまざまなパレットや荷物に対応できます。

後方にはLEDブルーライトを照射し、周囲の作業者に車両の接近を知らせる安全機能も備えています。

バッテリーフォークリフト(設備メンテナンス用)の詳細を見る

3.バッテリーフォークリフト(設備メンテナンス用/リーチ)

※画像は代表商品のものです。

項目 詳細
ラインナップ 0.9t 1.5t 2.5t
型式 FRB10-8A 7FBRS15 7FBRS25
最大荷重 (kg) 900 1,500 2,500
基準荷重中心 (mm) 500 500 500
最大揚程 (mm) 3,000 4,000 4,000
マスト形状 フリーリフト機構付、ビューマスト セミフリー2段 セミフリー2段
リーチ量(mm) 405 735 840
全長 (mm) 2,150 2,225 2,490
全幅 (mm) 1,090 1,090 1,190
全高(ヘッドガード)(mm) 2,245 2,250 2,330
全高(マスト)(mm) 1,995 2,495 2,555
フォーク長 (mm) 1,070 1,070 1,220
車両重量 (kg) 1,900 2,260 3,020
操作要件(フォークリフト) 特別教育 技能講習 技能講習

※表は横にスクロールできます。

※掲載は代表機種であり、納品される機械とは異なる場合がございます。

バッテリーフォークリフト(設備メンテナンス用/リーチ)は、0.9~2.5tクラスを取りそろえた、小回りの利く機種です。作業現場に合った長さの爪・サヤも用意しています。ハイマストは車高を変えずに一定の高さまでフォークを上げられるフルフリー仕様で、天井付近まで積み上げ作業がおこなえます。

サイドシフトフォークを搭載し、車体を動かさずに爪が左右にシフトするため、切り返し不要で位置決めが可能です。また、トラックでの積み込み作業では荷をぴったり積み付けられるので、荷崩れを防止しスペースを有効活用できます。

バッテリーフォークリフト(設備メンテナンス用/リーチ)の詳細を見る

4.ウォーキーリフト

※画像は代表商品のものです。

項目 詳細
商品名 ウォーキー0.9t/爪850 ウォーキー0.9t/爪850/2.5m ウォーキー0.9t/爪1150
性能 最大荷重 (kg) 900
基準荷重中心 (mm) 400
最大揚程 (mm) 1,500 2,500 1,500
フォーク上昇速度 (mm/sec) 無負荷時 200
負荷時 105
走行速度 (km) 無負荷時 4.6
負荷時 4.6
登坂勾配 (%(tanθ)) 無負荷時 9 8 9
負荷時 5 4 5
最小旋回半径 (mm) 1,275 1,245 1,275
最小直角通路幅 (mm) 1,340 1,270 1,340
寸法 全長 (mm) 2,200 2,185 2,500
全幅 (mm) 875 875 875
全高 (mm) マスト上昇時 2,065 3,025 2,065
マスト下降時 1,935 1,710 1,935
ホイールベース (mm) 1,050 1,050 1,050
フォーク長 (mm) 850 850 1,150
フォーク外幅 (mm) 645 645 645
フォーク最低位 (mm) 45 45 45
最低地上高 (mm) 29 30 29
車輌重量 (kg) 980 1,140 1,040
タイヤ ドライブホイール (mm) φ230×70 φ230×70 φ230×70
ロードホイール (mm) φ150×65 φ150×65 φ150×65
制御装置 走行用 トランジスタチョッパー
電動機 走行用(kW) AC 0.8 AC 0.85 AC 0.8
荷役用(kW) 1.5 1.5 1.5
バッテリー 型式 EB
電圧(V) 24
容量 (AH/5HR) 100
重量 (kg) 35×2
車載チャージャー 入力電圧 AC100V単相(50Hz/60Hz)
充電時間(60%放置)(h) 8.0
最大充電電流(AH/5HR) 20

※表は横にスクロールできます。

狭い場所でも使いやすい歩行型が、ウォーキーリフトです。狭い通路や天井の低い場所で水平に荷物を運搬でき、低い位置での積み付けや積み降ろし作業に適しています。

片面・両面パレットに対応しているうえ、ハンドルを握ったまま前進・後退・リフト操作ができるため、スムーズな作業が可能です。家庭用コンセントから充電し、表示メーターでバッテリー残量がわかるので、使う場所を選びません。

ウォーキーリフトの詳細を見る

現場に適した電動フォークリフトを選ぼう

電動フォークリフトは、現在では主流のフォークリフトです。バッテリー式で排気ガスを発生させず、騒音が少ないため、屋内や静かな場所で作業したいときに適しています。

なお、電動フォークリフトを使用する場合は、レンタルの利用がおすすめです。荷物の重さや持ち上げたい高さに合わせて、必要な最大荷重や最大揚程を持つ機種を、使う期間だけ借りられます。

産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、0.5~3.5tのバッテリーフォークリフトを豊富に取りそろえています。どの機種を選ぶべきか迷った場合でも、創業約40年で蓄積してきた知見をもとに、最適な機種の提案が可能です。

指定した場所へフォークリフトの配送もできますので、以下のボタンからお気軽に見積もりを依頼ください。

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