鉄筋工事は、建物の骨格を形成する上で非常に重要な工程です。しかし、鉄筋の切断、曲げ、結束、探査など、多くの作業は時間と労力を要します。そこで、これらの作業を効率化し、より安全かつ正確に進めるために、様々な鉄筋機械が開発されています。これらの機械を導入することで、作業時間の短縮、人件費の削減、そして何よりも作業員の負担軽減に繋がります。
本記事では、鉄筋工事に携わる皆様が、現場のニーズに最適な機械を選び、最大限に活用できるよう、主要な鉄筋機械の種類、選び方、おすすめの製品などを詳しく解説します。この記事を読むことで、鉄筋工事の効率化を図り、より高品質な建築物を建設するための知識と情報が得られます。
鉄筋工事で使用される主要な機械の種類
鉄筋工事では、作業内容に応じて様々な機械が使用されます。ここでは、代表的な機械の種類と、それぞれの特徴、用途について解説します。
1. 鉄筋切断機: 鉄筋を切断するための機械です。鉄筋カッターと呼ばれることが多いです、鉄筋の太さや材質、切断頻度などに応じて適切な機種を選定する必要があります。現場での手作業による切断作業を大幅に削減し、作業効率と安全性を向上させます。
2. 鉄筋曲げ機: 鉄筋を設計図通りに曲げるための機械です。手動式、電動式、油圧式などがあり、曲げ角度や曲げ半径、鉄筋の太さなどに応じて機種を選定します。複雑な形状の鉄筋加工を正確かつ迅速に行うことができ、構造物の強度と品質を確保します。
3. 鉄筋結束機:鉄筋を結束線で固定するための機械です。手動式結束に比べて、作業時間を大幅に短縮し、均一な結束強度を実現します。特に高層建築や大規模構造物など、大量の結束作業が必要な現場で威力を発揮します。最近ではAIを搭載し、結束強度を自動調整するモデルも登場しています。
4. ハリキンジャッキ: 配筋工事において梁（はり）を吊り上げたり、位置調整したりするための専用工具です。配筋や結束作業を効率よく、安全に行うために使われます。
5. 鉄筋探査機: コンクリート構造物内部の鉄筋の位置や深さを探査するための機械です。電磁波レーダー方式や電磁誘導方式などがあり、非破壊で鉄筋の位置を特定できます。既存構造物の改修工事や、配管工事など、鉄筋の位置を正確に把握する必要がある場合に不可欠です。
鉄筋機械を選ぶ際の重要なポイント
鉄筋機械を選ぶ際には、以下のポイントを考慮することで、現場のニーズに最適な機種を選定することができます。
1. 対応可能な鉄筋径と強度:使用する鉄筋の径と強度に対応した機械を選定する必要があります。機械の能力を超える鉄筋を使用すると、故障の原因となるだけでなく、作業の安全性も損なわれます。
2. 作業効率: 作業効率は、現場の生産性に大きく影響します。連続作業が可能か、操作性はどうか、持ち運びが容易な重量かなど、総合的に判断する必要があります。例えば、鉄筋結束機であれば、1回の充電で何回結束できるか、結束スピードはどの程度かなどが重要な指標となります。
3. 安全性: 鉄筋機械は、重量物を取り扱うため、安全性が非常に重要です。安全装置の有無、操作時の安定性、緊急停止機能の有無などを確認する必要があります。また、作業員への安全教育を徹底し、事故を未然に防ぐことが重要です。
4. 耐久性とメンテナンス性:長期間にわたって使用するため、耐久性の高い機種を選定する必要があります。また、メンテナンスが容易であることも重要なポイントです。メンテナンスの手間を考えて整備済みのレンタル機材を選ぶことも選択肢となります。
5. 価格: 価格は、導入を決定する上で重要な要素です。初期費用だけでなく、ランニングコスト（消耗品代、修理費用など）も考慮する必要があります。利用頻度や価格等を考慮し、新品購入だけでなく中古購入やレンタルの選択肢を検討することが重要です。
鉄筋工事のレンタルがおすすめの場合
以下のような理由に該当する方には、鉄筋工事機材のレンタルがおすすめです。
・道具の数が一時的に足りない場合、必要な機材だけを短期間で補えます。
・使用頻度が低い場合は、購入よりもコストを抑えられます。
・メンテナンスの手間を省きたい方には、整備済みの機材をすぐに使えるメリットがあります。
・購入前に機材の性能や使い勝手を試したい方にも、レンタルは最適な選択肢です。
・必要な期間だけ使える柔軟な運用が可能なので、現場の状況に応じた効率的な対応ができます。
産機・建設機械のレンタル会社「レント」では、豊富な商品ラインナップから用途や使用環境にあった機材を用意しております。
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レンタル可能な鉄筋機械
ここでは、鉄筋工事の様々な場面で活用できる機材を、ご紹介します。それぞれの機種の特徴やメリットを詳しく解説しますので、機材選定の参考にしてください。
鉄筋ツライチカッター(充電式)【HSC-25BLN】
鉄筋D10〜D25の切断に対応した高性能モデルです。
AC100V機並みのハイパワーを実現。軽負荷時はハイスピード、重負荷時は高トルクに自動切替するモード機能付きです。
ツラおよび際から3.5mmで切断可能で、バリ取り不要の高精度切断を実現します。
| 項目 | 詳細 |
| 最大切断能力 | D25(SD490) |
| バッテリ一個あたりの連続切断回数 | D25（SD345）：約60回
D10（SD345）：約370回 |
| 本体外形寸法（mm） | L471×W137×H139 |
| 本体質量（kg） | 4.0（バッテリ含む） |
鉄筋結束機ウォーカーモデル【RB-400T-E-B2C/1450A】
腰を曲げずに床面の鉄筋を素早く結束できるウォーカーモデルです。
ツインタイア機構により高速・高強度な結束が可能で、作業効率と身体負担の軽減を両立します。
| 項目 | 詳細 |
| 1回結束時間 | 0.7秒以下（D10×D10の満充電時） |
| 対象鉄筋 | D10 × D10 ～ D19 × D19 |
| 1充電当たりの結束数 | 約4,600回 |
| 寸法（mm） | H322×W408×L1,100 |
| 質量（kg） | 4.6 |
自動鉄筋結束ロボット トモロボ
自動鉄筋結束ロボット「トモロボ」は、床面の鉄筋を自動で検知・移動・結束することで、作業員の負担を大幅に軽減します。
RBシリーズの鉄筋結束機を搭載し、1日最大5,000箇所以上の結束が可能。
AIによる鉄筋認識と自律移動機能を備え、狭い現場でも高精度な作業を実現します。
人手不足対策や安全性向上に貢献する次世代の施工支援ロボットです。
| 項目 | 詳細 |
| 鉄筋 | 対象鉄筋径 φ10、φ13、φ16に対応 配筋ピッチ 100 – 300mm内で25mmずつに対応 ピッチ誤差 ±20ｍｍ |
| 稼働時間(H) | 12(200ｍｍピッチ、結束機2台使用、バッテリーフル充電時 環境温度25度の場合) |
| 寸法(ｍｍ) | 幅630 – 930 (可変式) ×高さ600 ×奥行き690
（脱着式センサーを除く） |
| 搭載結束機数 | 最大2台 |
ハリキンジャッキ１１００／１．０ｔ
レバーブロック使用のためチェーンがフリーになり、位置決めが簡単です。
楽な姿勢で確実な配筋と全結束がスピーディにできます。
現場合わせの架台作りが不要で上筋・下筋を任意の位置へ預けるのに最適。
軽量のため持ち運びに便利。
| 項目 | 詳細 |
| 寸法：高×幅 (mm) | 1,500×1,100 |
| 有効寸 (mm) | 950 |
| 吊上能力 (kg) | 1,000 |
| 質量 (kg) | 30 |
鉄筋探査機【D-TECT 150CNT】
鉄筋・非鉄金属・塩ビ管・電線・木材など多様な素材を最大150mmの深さまで高精度に探知できるコンクリート探知機です。
液晶ディスプレイによる日本語表示と7つの探知モードにより、誰でも簡単に正確な位置と深さを把握でき、施工ミスを防ぎます。
建築・設備・改修工事に最適なこのモデルは、安全性と作業効率を大幅に向上させるプロフェッショナル必携のツールです。
| 項目 | 詳細 |
| 型式 | D-TECT 150CNT |
| メーカー | ボッシュ |
| 最大測定範囲 (mm) | 150 |
| 最小測定間隔 (mm) | 40 |
| 電源 | 単3アルカリ乾電池×4本 |
| 質量 (kg) | 0.7 |
| サイズ (mm) | 220×97×120 |
まとめ：鉄筋機械で効率化と安全性を向上させよう
鉄筋工事における機械化は、作業効率の向上、人件費の削減、安全性の向上など、多くのメリットをもたらします。本記事では、鉄筋工事で使用される主要な機械の種類、選び方、おすすめの製品について解説しました。
鉄筋機械を選ぶ際には、現場のニーズに最適な機種を選定することが重要です。対応可能な鉄筋径と強度、作業効率、安全性、耐久性とメンテナンス性、価格などを総合的に考慮し、最適な機種を選びましょう。
また、レンタルを活用することで、初期投資の回避や、現場や時期に応じて必要な機種を柔軟に選べるのが可能になります。特に短期利用や繁忙期のみの活用、メンテナンスコストを抑えたい場合に最適な選択肢といえます。
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