「中型ダンプの種類が多くて、どれを選べばいいかわからない」と悩んでいませんか。
本記事では、中型ダンプトラックの種類を積載量別・構造別に整理して紹介します。あわせて、必要な免許や選び方など導入前に知っておきたい情報もまとめました。これからダンプの導入を検討する方はご覧ください。
産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、リアダンプ・ローダーダンプ・三転ダンプなどを取り扱っています。「繁忙期だけ車両を増やしたい」「特定の現場で三転ダンプが必要」といった突発的なニーズにも柔軟に対応可能ですので、検討中の方は以下のボタンからお気軽に見積もりをご依頼ください。
中型ダンプトラックとは

荷台を傾けて土砂・砕石・アスファルトなどの資材を素早く荷下ろしできるダンプトラックは、建設・土木工事の現場には欠かせない車両です。
積載量ごとに小型・中型・大型とサイズが分かれています。車体サイズの目安は以下のとおりです。
| サイズ | 最大積載量の例(kg) | 車体のサイズ例
※全長×全幅×全高(mm) |
荷台のサイズ例
※全長×全幅×全高(mm) |
| 小型(2~3tクラス) | 2,000 | 4,690×1,690×1,970 | 3,050×1,600×320 |
| 中型(4tクラス) | 3,600 | 5,380×2,210×2,480 | 3,355×2,000×360 |
| 大型(10tクラス) | 10,000 | 7,635×3,400×2,060 | 5,100×2,200×530 |
※表は横にスクロールできます。
中型クラスのダンプトラックは、最大積載量が3t〜6.5t、車両総重量が11t未満の車両です。一般的には「4tダンプ」として知られていますが、積載量を増やした「増トン車(6tクラス)」も中型に含まれます。
中型ダンプトラックの魅力は、小型よりも積載量が多く大型よりも車体がコンパクトで小回りが利く点です。狭い道路が多い都市部の建築現場や、進入路が限られる山間部の工事現場など、さまざまな現場で活躍します。
中型ダンプトラックに必要な免許

中型ダンプトラックを運転するには、車両総重量と最大積載量に応じた免許が必要です。特に、免許の取得時期によって運転できる車両の範囲が異なるため、事前に確認しましょう。
| 免許証の種類 | 車両総重量 | 最大積載量 |
| 準中型免許(5t限定) ※H19.6.2~H29.3.11までに普通免許を取得した者 |
5t未満 | 3t未満 |
| 準中型免許 ※H29.3.12以降に準中型免許を取得した者 |
3.5t~7.5t | 2t~4.5t |
| 中型免許(8t限定) ※H19.6.1以前に普通免許を取得した者 |
8t未満 | 5t未満 |
| 中型免許 ※H19.6.2以降に中型免許を取得した者 |
7.5t~11t未満 | 4.5t~6.5t未満 |
中型ダンプトラックは「準中型免許」または「中型免許」で運転できます。ただし、免許の取得時期によっては、普通免許でも3tクラスの車両が運転可能な場合があります。
新たに中型免許を取得するには、満20歳以上であることに加え、普通免許・準中型免許・大型特殊免許のいずれかを取得してから通算2年以上の運転経歴が必要です。さらに、普通免許より厳しい視力基準や深視力検査、色彩識別能力などの適性検査に合格しなければなりません。
免許の取得にかかる費用や時間の目安は以下のとおりです。
| 免許 | 費用(例) | 時間 |
| 中型免許 ※普通免許(AT限定)を取得済みの場合 |
約20万円 | 学科:1時間 技能:19時間 |
免許取得にかかる費用と時間は、所持している免許の種類や教習所によって変わります。なお、免許制度に関する法律は改正されることがありますので、実際に取得する際には最寄りの警察署や運転免許センターで最新情報を確認しましょう。
中型以外のダンプトラックの免許に関して詳しくは、以下の記事をご一読ください。
ダンプを運転するにはどの免許が必要なのか、疑問に思ったことはありませんか?運転する車両の最大積載量や車両総重量に応じて、求められる免許は変わります。 本記事では、ダンプの運転に必要な免許を解説しました。代表的なダンプも紹介しますので、[…]
【積載量別】中型ダンプトラックの種類
ここでは、中型ダンプトラックを積載量別に紹介します。

それでは、見ていきましょう。
1. 3tダンプ

| 最大積載量(kg) | 3,000 |
| 車両寸法 全長×全幅×全高(mm) | 4,690×1,690×1,980 |
| 荷台寸法 全長×全幅×全高(mm) | 3,050×1,600×380 |
※日野TKG-XZU620Dの場合
3tダンプは、中型クラスのなかでもコンパクトで小回りが利くタイプです。軽ダンプよりも一度に多くの量を運べるうえ、狭い道路や入り組んだ現場にもスムーズに入れます。
例えば、住宅街での小規模な解体工事や、個人宅の造園作業で発生した残土の搬出など、細やかな動きが求められる場面で活躍します。
2. 4tダンプ

| 最大積載量(kg) | 3,900 |
| 車両寸法 全長×全幅×全高(mm) | 5,010×1,900×2,220 |
| 荷台寸法 全長×全幅×全高(mm) | 3,300×1,750×370 |
※いすゞ2PG-NKR88Nの場合
中型ダンプトラックのなかで最も標準的なサイズである4tダンプは、積載量と取り回しのバランスがよく、建設・解体・道路工事など幅広い用途で利用されています。
土木工事現場での土砂運搬から、ビル解体現場でのコンクリートガラの搬出、道路工事でのアスファルト合材の運搬まで、あらゆるシーンで活躍します。
3. 6tダンプ

| 最大積載量(kg) | 6,000 |
| 車両寸法 全長×全幅×全高(mm) | 5,470×2,250×2,515 |
| 荷台寸法 全長×全幅×全高(mm) | 3,400×2,060×500 |
※いすゞSKG-FSR90S2の場合
6tダンプトラックは、4t車をベースに積載力を高めた「増トン車」に分類されます。4tダンプより一度に多くの資材を運べるため、大規模な宅地造成工事や採石場など、大量運搬が必要な現場に最適です。現場と資材置き場の往復回数を減らし、輸送効率を高めます。
なお、車両の仕様によっては大型免許が必要になるケースがあります。運転前には必ず免許の確認をしましょう。
【構造別】中型ダンプトラックの種類
中型ダンプトラックは積載量だけではなく、荷台の構造や荷下ろしの方式によっても種類が分かれます。ここでは代表的な3つの種類を紹介します。

構造ごとに作業のしやすさや適した現場が変わるため、用途に合ったタイプを選ぶことが重要です。それでは、順に見ていきましょう。
1. リアダンプ

| 最大積載量(kg) | 3,600 |
| 車両寸法 全長×全幅×全高(mm) | 5,380×2,210×2,480 |
| 荷台寸法 全長×全幅×全高(mm) | 3,355×2,000×360 |
※日野TKG-FC9JCAAの場合
リアダンプは、荷台全体を後方(リア)に大きく傾けて積載物を一度に降ろす、最も広く使われているタイプのダンプです。油圧シリンダーで荷台全体を持ち上げるシンプルな構造のため、耐久性が高く故障リスクが少ないのが魅力です。
主に土砂や砂利、アスファルトなどの大量の資材運搬に向いており、建設・土木・解体といった幅広い現場で活躍します。標準的なダンプとして、初めて中型ダンプトラックを利用する方にも扱いやすい車種です。
2. ローダーダンプ

| 最大積載量(kg) | 3,550 |
| 車両寸法 全長×全幅×全高(mm) | 5,165×2,130×2,280 |
| 荷台寸法 全長×全幅×全高(mm) | 3,300×2,000×350 |
※いすゞ2PG-NPR88ANの場合
ローダーダンプは、荷台を後方にスライドさせながら傾けて使用します。資材とともにマイクロショベルやミニバックホウといった小型重機をまとめて運べるのが魅力です。「スライドダンプ」とも呼ばれることもあります。
ローダーダンプの詳細は、以下の記事にて解説していますのであわせてご一読ください。
スライドダンプとは、荷台をスライドさせられる車両のことで、「ローダーダンプ」とも呼ばれます。荷台が接地するため建設機械の積み下ろしができ、積荷と機械をまとめて運搬可能です。 本記事では、スライドダンプの概要をまとめました。メリットやデ[…]
3. 三転ダンプ

| 最大積載量(kg) | 3,450 |
| 車両寸法 全長×全幅×全高(mm) | 5,450×2,190×2,460 |
| 荷台寸法 全長×全幅×全高(mm) | 3,400×2,060×320 |
※日野TKG-FC9JCAAの場合
荷台を後方だけでなく左右にも傾けられるのが、三転(さんてん)ダンプの特徴です。車両の向きを変えずに任意の方向へ資材を降ろせるため、狭い現場や交通量の多い道路沿いでもスムーズに荷下ろしができます。
車両の転回が難しい都市部の現場やトンネル・路肩など、リアダンプでは対応しにくい特殊な環境にも対応できる利便性の高さが魅力です。
中型ダンプトラックの選び方
中型ダンプトラックは種類が多く、現場の条件によって最適な車両は異なります。車両を選ぶ際に押さえておきたい3つのポイントは以下のとおりです。

順に解説します。
1. 荷物や現場に合った車両を選ぶ
中型ダンプトラックを選ぶ際は、運搬する資材の種類や現場の状況との相性が重要です。例えば、土砂や砂利の運搬がメインであれば汎用性の高いリアダンプが便利です。
一方で、マイクロショベルなどの重機も運びたい場合は、荷台をスライドさせて積み下ろしが可能なローダーダンプが向いています。
また、スペースが限られた現場や壁際に沿って資材を降ろしたい場合には、三転ダンプを選ぶと、車体の向きを変えずに作業ができ、狭所でも効率よく対応できます。車両手配の際には、まず荷物や現場の条件を把握しましょう。
2. 荷物の総重量が最大積載量の範囲内である
ダンプトラックを含め、運搬用の車両を運用するうえで避けなければならないのが「過積載」です。
【過積載とは】
過積載とは、車検証に記載された最大積載量を超えた荷物を積み、公道を走行すること。過積載は法律で厳しく禁止されており、たとえ1kgでも超過すれば道路交通法違反となる。
ここで注意したいのは、「車体の大きさ=積める荷物の量」ではないことです。例えば、同じ4tダンプでも、架装や装備の違いによって実際の最大積載量が3t台〜5t台までと幅があります。
見た目や感覚・経験などで判断せず、必ず車検証で最大積載量を確認し、荷物の重さに適した車両を選びましょう。
過積載で注意点すべき点については以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
「過積載にならないだろうか?」と不安になることがありませんか?決められた最大積載量を超えて荷物を積み、公道を走行する「過積載」は道路交通法違反であるだけでなく、現場の安全を脅かし、事業全体のリスクにもつながる危険な行為です。 本記事で[…]
3. 道路を問題なく走行できる車幅である
都市部や住宅街では、道幅が狭く中型ダンプトラックが進入できない・障害物があって通れないケースがあります。車両の選定時には、実際に走行する搬入経路の道幅も必ず確認しましょう。
一般的に、4tトラックが普通車とすれ違うには、最低でも4m以上の道幅が必要とされています。
また、あわせて4t以上のトラックが進入できないことを意味する道路標識も確認し、通行ルートの安全性を確保しましょう。
【注意すべき道路標識例】
- 大型貨物自動車等通行止め
- 車両総重量制限
- 車両通行止め など
中型ダンプトラックを利用するならレンタルがおすすめ

中型ダンプトラックは、小回りが利き、資材から小型重機まで幅広い運搬に対応できる車両です。一方で、新車を購入する場合は1,000万円前後の初期費用がかかるうえ、定期的なメンテナンス費・車検・保管スペースの確保などのランニングコストも発生します。
そこで、コストを抑えつつ必要な車両を柔軟に使いたい場合には、レンタルの活用がおすすめです。レンタルなら、必要な期間だけ車両を手配でき、初期投資や維持費を抑えながら運用できます。
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