ダンプを運転するにはどの免許が必要なのか、疑問に思ったことはありませんか?運転する車両の最大積載量や車両総重量に応じて、求められる免許は変わります。
本記事では、ダンプの運転に必要な免許を解説しました。代表的なダンプも紹介しますので、「所有している免許でどのような車両を運転できるか知りたい」とお考えの場合はご一読ください。
なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、小型から中型のダンプを取り扱っています。取得済みの免許で運転できる車両をお探しの場合は、以下のボタンよりお気軽に見積もりを依頼ください。
ダンプの運転に必要な免許
ダンプは車両ごとに車両総重量や最大積載量が違い、運転に必要な免許の種類も異なります。運転免許の区分は不定期で見直されており、平成29年(2007年)の改正後は、以下の区分です。
免許証の種類 | 車両総重量 | 最大積載量 | |
普通 | 普通免許 ※H29.3.12~普通免許を取得した者 |
3.5t未満 | 2t未満 |
中型 | 準中型免許(5t限定) ※H19.6.2~H29.3.11までに普通免許を取得した者 |
5t未満 | 3t未満 |
準中型免許 ※H29.3.12以降に準中型免許を取得した者 |
3.5t~7.5t | 2t~4.5t | |
中型免許(8t限定) ※H19.6.1以前に普通免許を取得した者 |
8t未満 | 5t未満 | |
中型免許 ※H19.6.2以降に中型免許を取得した者 |
7.5t~11t未満 | 4.5t~6.5t未満 | |
大型 | 大型免許 | 11t以上 | 6.5t以上 |
免許を取得する際にかかる費用や時間は、一例として以下のとおりです。
免許 | 費用 | 時間 |
普通免許 | 約30万円 |
|
中型免許 ※普通免許(AT限定)を取得済みの場合 |
約20万円 |
|
大型免許 ※普通免許(AT限定)を取得済みの場合 |
約45万円 |
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教習所や所有している免許の種類によって費用や時間が異なるため、上記はあくまで目安です。ただ、免許の取得には一定の時間が必要なので、取得を目指す場合は、早めに教習所に通い始めるのがおすすめです。
ダンプの3つの区分
ダンプは車両の大きさによって、主に以下の3つに分けられます。
順に見ていきましょう。
1.小型ダンプ
ダンプのなかで最も小さい区分が、小型ダンプです。最大積載量が3t未満、車両総重量が5t未満のものを指し、「2tダンプ」や「3tダンプ」とも呼ばれます。
車体がコンパクトで小回りが利く点を活かし、道幅の狭い市街地での建設工事や、小規模な解体現場などで活躍しています。
2.中型ダンプ
中型ダンプは、最大積載量が3t~6.5t、車両総重量が11t未満のダンプです。一般的には「4tダンプ」と呼ばれますが、なかには最大積載量を増やした「6tダンプ」や「8tダンプ」といった種類もあり、「増トン車」と呼ばれています。
中規模な土木工事や建築現場での土砂の運搬に適しており、汎用性の高さからさまざまな現場で活躍する車両です。
3.大型ダンプ
最大積載量が6.5t以上、車両総重量が11t以上の車両は、大型ダンプに該当します。「10tダンプ」と呼ばれ、一度に多くの土砂や資材の運搬が可能です。
大きな建物の建設や、トンネル・ダムの工事など大規模なプロジェクトで活躍する一方、その大きさから運転には高い技術と豊富な経験が求められます。
代表的なダンプ6選
代表的なダンプは以下の6つです。
種類 | 概要 | 免許 |
軽ダンプ![]() |
最大積載量が350kgのダンプ |
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2t~3tダンプ![]() |
最大積載量が約2~3tのダンプ |
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4tダンプ![]() |
最大積載量がおよそ4tのダンプ |
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2t~4t三転ダンプ![]() |
運転席に乗ったまま操作レバーで左・右・後方の三方向にダンプ可能 |
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3t・4tローダーダンプ![]() |
ダンプとスライドボディが融合しており、荷台を傾け後方へスライド可能 |
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6tダンプ![]() |
従来2台もしくは2回に分けて運んでいた積荷を1台で運搬 |
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※表は横にスクロールできます。
それぞれの特徴を順に見ていきましょう。
1.軽ダンプ
最大積載量が350kgのダンプを、軽ダンプといいます。荷台のリア(後ろのアオリ)から積荷を降ろす「リアダンプ」である場合が一般的です。農業や小規模な工事現場への資材運搬など、多岐にわたる用途で利用されています。
ダンプカーの荷台の名称については以下の記事で詳しく解説していますので、ご一読ください。
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2.【2t~3t】ダンプ
2t~3tダンプは、その名のとおり最大積載量が約2~3tです。このクラスのダンプは、車両総重量によって必要な免許が異なります。
車両総重量が5t未満の場合は「準中型免許(5t限定)」で運転できますが、5tを超えると「準中型免許」が必要です。レンタルや購入の際は、車両総重量や必要な免許を確認しましょう。
3.【4t】ダンプ
最大積載量が約4tで、中型に分類されるのが4tダンプです。4tダンプも車両総重量によって必要な免許が異なります。車両総重量が7.5t未満なら「準中型免許」、8t未満なら「中型免許(8t限定)」で運転が可能です。
2~3tなど小型ダンプの最大積載量では荷物を積みきれず、大型ダンプでは車体が大きすぎるといった場合に、4tダンプの利用をおすすめします。
4.【2t~4t】三転ダンプ
三転ダンプは、荷台を後方だけでなく左・右を含めた三方向に傾けられる車両です。ポールジョイントという部品で、荷台をさまざまな方向に動かせます。
道幅が狭く切り返しが難しい現場や、高さに制限がある場所でも、任意の方向に土砂などの積荷を降ろすことが可能です。現場に砂利を敷き詰めたいようなときに三転ダンプを使えば、わざわざ車体の向きを変えなくても、作業を進められます。
5.【3t・4t】ローダーダンプ
ダンプ機能とスライドボディが融合し、荷台を後方にずらしながら傾けられるのが、ローダーダンプです。
土砂や資材の運搬に加え、小型の建設機械も荷台に乗せて運べます。1台で積荷と機械の両方を運搬して、作業の時間や手間を削減します。
6.【6t】ダンプ
6tダンプは、運搬能力を高めた中型ダンプの一種です。従来、4tダンプで2回に分けて運搬していた積荷を1台で運べます。
運搬の回数が減るため、人件費や燃料費の削減が可能です。また、大型ダンプよりも車両の調達にかかるコストを抑えられます。
必要な免許を把握してダンプを運転しよう
ダンプを運転するには、車両の車両総重量や最大積載量に適した免許が必要です。まずは自分が運転するダンプを明らかにし、必要な免許を持っているかを確認しましょう。
なお、所有する免許に適したダンプを運転するなら、レンタルがおすすめです。レンタルであれば、借りている間しか料金が発生せず、最低限のコストで必要な期間だけダンプを利用できます。使い終わったら返却するため、駐車スペースを長い間確保する必要がありません。
産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、軽ダンプや6tダンプなど小型から中型ダンプを豊富に取り扱っています。ローダーダンプや三転ダンプなども保有しており、作業内容に適したダンプを提案できますので、以下のボタンからお気軽に見積もりを依頼ください。
ダンプをレンタルするときの注意点などは以下の記事で解説していますので、併せてご一読ください。
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