【2024年義務化】テールゲートリフター特別教育とは?受講内容・罰則・受講方法を徹底解説

テールゲートリフター(パワーゲート)を使用するためには、労働安全衛生法にもとづく「特別教育」の受講が必要です。

2024年2月より、テールゲートリフターを使用する作業者には特別教育の受講が義務化されており、適切な知識と技能を習得することが求められています。

本記事では、テールゲートリフターの基本情報をはじめ、特別教育の内容や受講方法、受講しなかった場合の罰則について解説します。

テールゲートリフターの操作にかかわる方や、資格取得を検討されている方はご一読ください。

なお、レントではテールゲートリフター付きトラックをはじめとする産機のレンタルに加え、特別教育も実施しております。受講に関するご相談やお見積もりは、以下のボタンよりお気軽にお問い合わせください。

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テールゲートリフター(パワーゲート)の基本情報

テールゲートリフター(パワーゲート)の基本情報

ここでは、テールゲートリフターの基本的な仕組みや種類について解説します。

テールゲートリフターとは

テールゲートリフターとは、バンやトラックといった車両の荷台後部に設置されている、貨物の昇降装置のことです。

重量物の積み降ろしにかかる作業負担を軽減できるため、運送業や物流業を中心に広く使用されており「パワーゲート」とも呼ばれています。

なお「パワーゲート®」は、極東開発工業株式会社が商標登録している名称です。

テールゲートリフターの種類

テールゲートリフターは、大きく4つの種類に分けられます。

床下格納式 荷台の下に昇降板が収納されているタイプ
後部格納式 後部扉に昇降板が設置されており、扉を開けると自動的にパワーゲートが作動するタイプ
垂直式 車両の両端に取り付けた垂直レールによって昇降板が垂直に昇降するタイプ
アーム式 車両の両端に取り付けたアームが回転しながら昇降板を昇降させるタイプ

どの種類を使用する場合でも、テールゲートリフター特別教育の受講が必要です。

各テールゲートリフターの特徴や適した作業環境については、以下の記事で詳しく紹介しています。

>>トラックのパワーゲートとは?種類から遵守すべき5つのルールまで解説

【2024年2月から義務化】テールゲートリフター特別教育とは?

【2024年2月から義務化】テールゲートリフター特別教育とは?

テールゲートリフター特別教育は、テールゲートリフターの使用者が、安全に作業をおこなうために必要な知識と技能を習得するための教育です。

テールゲートリフターは荷物の積み下ろしを効率化できる便利な装置ですが、操作を誤ると作業者が挟まれたり、荷台から転落したりするなどの重大な労働災害につながる危険性があります。

このようなリスクを軽減するために労働安全衛生法が改正され、2024年2月1日(※1)から特別教育の受講が義務化されました。

特別教育の内容は、学科教育4時間、実技教育2時間(※2)で構成されています。

また、特別教育を実施した際には、事業者が受講者や受講科目などの記録を作成し、3年間(※3)保存しなければいけません。

(※1〜3)参考:トラックでの荷役作業時における安全対策が強化されます。|厚生労働省

テールゲートリフター特別教育を受講せずに使用した場合の罰則

テールゲートリフター特別教育を受講せずに使用した場合、労働安全衛生法にもとづき、事業者や作業者に対して罰則が科される可能性があります。

条文 処分内容(例) 罰則
安衛法第119条
  • テールゲートリフターを使用して荷を積み卸す作業への特別教育を行わなかった事業者
  • 昇降設備を設置しなかった事業者
  • 保護帽の着用をさせなかった事業者
  • 運転位置から離れる場合の措置を講じなかった事業者
6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金
安衛法第120条
  • 昇降設備の設置が義務付けられている貨物自動車で昇降設備を使用しなかった労働者
  • 保護帽の着用が必要な貨物自動車で、保護帽を使用しなかった労働者
  • 運転位置から離れる場合の措置を講じなかった労働者
  • 特別教育の記録を保存していなかった事業者
50万円以下の罰金

出典:「労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省」を加工して作成

なお、労働安全衛生法では、緑ナンバーと白ナンバーのトラックは区別されません。

そのため、白ナンバーのトラックを使用する場合でも、作業員は必ず特別教育を受ける必要があります。

加えて、トラックの最大積載荷重に関する規定も存在しないため、軽自動車のトラックであっても特別教育の受講が求められます。

テールゲートリフター特別教育の受講内容

テールゲートリフター特別教育は、学科教育4時間、実技教育2時間(※)で構成されています。

(※)参考:労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省

科目 範囲 時間
テールゲートリフターに関する知識 テールゲートリフターの種類、構造及び取扱い方法
テールゲートリフターの点検及び整備の方法
1.5時間以上
テールゲートリフターによる作業に関する知識 荷の種類及び取扱い方法 台車の種類、構造
及び取扱い方法 保護具の着用 災害防止
2時間以上
関係法令 法、令及び安衛則中の関係条項 0.5時間以上
実技教育 テールゲートリフターの操作の方法 2時間以上

出典:「労働安全衛生規則等の一部改正のポイント|厚生労働省」を加工して作成

なお講習機関のなかには、すでに十分な知識と技能を有していると認められる作業員に対して、受講科目の免除を設けているところもあります。

テールゲートリフター特別教育の受講方法3つ

テールゲートリフター特別教育の受講方法は、3つあります。

テールゲートリフター特別教育の受講方法

1つずつ紹介します。

講師を招いて自社内で講習をおこなう

1つ目に、外部の講師を自社に招き、従業員に対してテールゲートリフター特別教育を実施する方法が挙げられます。

この方法のメリットは、講師に適した人材がいない場合でも、講師を派遣している団体などから派遣してもらうことで自社内で講習を実施できる点です。

複数人が同時に受講できるため、効率よくテールゲートリフター特別教育を進めることができます。

しかし、講師の派遣団体によっては最低催行人数などが設けられている場合があるため、事前に確認しておきましょう。

講習機関で受講する

次に挙げられるのは、テールゲートリフター特別教育を実施している講習機関に申し込みをし、特別教育を受講する方法です。

全国各地に講習機関があり、定期的に講習が開催されているため、受講しやすいというメリットがあります。

ただし、講習機関によって講習内容、日程、費用などが異なるため、事前に確認が必要です。

レントでもテールゲートリフター特別教育を受講いただけます。料金や日程、会場などの詳細は以下のリンクからご覧ください。

講習の詳細を見る

オンラインで受講する

講習機関によっては、テールゲートリフター特別教育の学科講習をオンライン(eラーニング)で受講できる場合もあります。

ネット環境があれば場所に囚われることなく受講可能なため、自社の都合に合わせてスケジュールを組むことが可能です。

しかし、実技講習はオンラインでは受講できないため、別途実技講習が必要となります。

レントのテールゲートリフター特別教育の詳細

ここでは、レントで実施するテールゲートリフター特別教育の詳細について説明します。

受講する際の費用と時間

テールゲートリフター特別教育は、1日で修了可能です。学科4時間、実技2時間を実施します。

受講する際の費用の内訳は、以下のとおりです。

  • 受講料:12,230円
  • テキスト代:770円
  • 合計:13,000円 ※税込

費用は変更する場合があるため、最新の情報は特別教育の料金表をご確認ください。

受講資格

受講資格は特にありません。

申し込み方法

申し込み方法

レントのテールゲートリフター特別教育を受講する場合、上記の流れで予約します。

なお、受講当日は以下の持ち物を持参してください。

  • 本人確認書類(免許証など)の原本
  • 特別教育受講申込書(予約完了メールに添付されたものを印刷し、証明写真を貼り付けたもの)
  • 受講資格を証明する書類の原本
  • 筆記用具
  • 長袖
  • 長ズボン
  • 手袋
  • ヘルメット
  • 安全靴
  • 合羽(雨天時)

受講のお申し込み・詳細については、お気軽にレントまでお問い合わせください。

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テールゲートリフター特別教育は必ず受講しよう

労働災害のリスクを軽減するために労働安全衛生法が改正され、2024年2月1日からテールゲートリフター特別教育は義務化されました。

受講させずに業務をおこなわせた場合、事業者には罰則(6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金)が科せられる可能性があるため、必ず受講しましょう。

レントでは、テールゲートリフターやつり上げ荷重が5t未満のクレーン運転業務に関する特別教育も実施しています。

加えて、車両や機械のレンタルもおこなっているため、お客様のトータルサポートが可能です。

「特別教育であっても登録教育機関で受講したい」「テールゲートリフター搭載の車両のレンタルも同時に依頼したい」という場合は、お気軽にご相談下さい。

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