重量物を持ち上げたり運んだりする際には、手動のチェーンブロックが便利です。本記事では、手動チェーンブロックをレンタルするメリットや選ぶときの基準を解説します。
案件に合ったチェーンブロックを使うことで作業がスムーズに進むので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、産業・建設機械のレンタル会社「レント」では、さまざまなチェーンブロックを取り扱っています。お見積もりもできますので、以下からお気軽にお問い合わせください。
手動チェーンブロックとは
チェーンブロックとは、重量のあるものを効率的に上げ下げするための機械装置です。テコの原理や滑車の仕組みを活用し、200kg前後から50t近くまで、さまざまな重量物を移動する際に役立ちます。
チェーンブロックには大きく分けて手動式と電動式があります。
▼手動と電動チェーンブロックの違い
手動 | 電動 |
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|
用途も多岐にわたり、荷物の吊り上げだけではなく、以下のような場面でも活躍します。
- 樹木の引き抜き
- イベント会場での照明のセッティング
本記事では手動チェーンブロックを中心に、レンタルするメリットや選び方などを解説します。
手動チェーンブロックをレンタルする3つのメリット
手動のチェーンブロックをレンタルするメリットは以下の3つです。
順に解説します。
1.案件に適したチェーンブロックを用意できる
1つ目のメリットは、案件ごとに適した装置を用意できることです。案件によって、荷物の重さや吊り上げる高さが異なるため、その都度チェーンブロックを購入すると、費用が膨らんでしまいます。
しかし、レンタルであれば利用したいときだけ必要なスペックのチェーンブロックを柔軟に用意可能です。荷物の重さや高さが変わっても、案件ごとに最適な製品を調達できます。
2.メンテナンスのコストを削減できる
チェーンブロックをレンタルすると、メンテナンス費用の削減につながります。チェーンブロックを購入した場合、安全性を確保するために以下を実施しなければなりません。
- チェーンの点検
- 定格荷重負荷試験
点検を実施するには、専門知識だけでなく専用の点検装置も必要です。
レンタル会社では専門知識を持つスタッフが、点検装置を利用して定期的にメンテナンスを実施します。そのため、レンタルする際は、整備された安全な装置の利用が可能です。
メンテナンス不足のままチェーンブロックを使い続ける恐れがないため、事故のリスクを抑えられます。
3.購入費用をカットできる
購入費用を削減できる点も、チェーンブロックをレンタルするメリットです。案件に合わせて複数のチェーンブロックを購入すると、初期費用が膨らみます。
一方、レンタルなら使用する期間分だけの費用で運用が可能です。案件ごとに荷物の重さや吊り上げる高さが変わっても、最低限のコストで必要な装置を用意できます。
そのため、購入費用をできるだけ抑えたい場合は、レンタルサービスの利用がおすすめです。
手動チェーンブロックを選ぶ3つの基準
以下3つの基準に沿って手動チェーンブロックを選ぶと、作業内容に合った装置をレンタルできます。
順番に解説します。
1.吊り上げる荷物の重さに適している
まずは、吊り上げる荷物の重さに適しているかを確認しましょう。
チェーンブロックには、定格荷重が設定されています。
定格荷重を超える荷物を吊り上げようとすると、チェーンブロックが破損するリスクがあります。事故を避けて安全な作業をおこなうためにも、荷物の重さに適したチェーンブロックを選びましょう。
2.吊り上げたい高さと吊上揚程が合っている
吊上揚程(つりあげようてい)が作業に適しているかどうかも、チェーンブロック選びで重要な選定基準です。吊上揚程とは、地面からフックまでの高さを指し、作業で必要な高さに満たないと、荷物を目的の位置まで吊り上げられません。
定格荷重に問題がなくても、吊上揚程が不足しているケースはあります。荷物の重さだけでなく、吊り上げる高さもチェックしたうえでチェーンブロックをレンタルしましょう。
3.事故を防止できる安全装置が付いている
レンタルするチェーンブロックに、以下のような安全装置が備わっていることも確認しなければなりません。
- カバー:砂やほこりの付着を防ぎ、巻き上げをスムーズにする
- ブレーキ:過度な負荷がかかる巻き上げ操作をおこなった場合、ハンドチェーンが空転し吊り荷の巻き上げを防止する
カバーやブレーキが付いていると、機器の破損や荷物の落下を防ぎやすくなります。
重い荷物を吊り下げる作業では、安全装置が付いているチェーンブロックを選び、作業中の事故を防げるようにしましょう。
手動チェーンブロックをレンタルする会社を選ぶ4つのポイント
手動チェーンブロックをレンタルする会社を選ぶときのポイントは、以下のとおりです。
ポイントをそれぞれ解説します。
1.吊上揚程に合った手動チェーンブロックの取り扱いがある
1つ目のポイントは、必要な吊上揚程のチェーンブロックを取り扱っているかどうかです。
案件に適した吊上揚程のチェーンブロックがなければ、作業を進められません。
レンタル会社によっては、取り扱っている種類に偏りがあったり、保有数が少ないことがあります。作業を滞らせないためにも、さまざまな吊上揚程のチェーンブロックをそろえているレンタル会社を選びましょう。
2.トロリなどの周辺機器を併せてレンタルできる
チェーンブロックをレンタルする際は、トロリなどの周辺機器も同時に借りられるか確認しておくことが重要です。
トロリとは、チェーンブロックと組み合わせて使用する装置です。I型鋼やH型鋼といった鋼材に取り付け、吊り上げた荷物をレールに沿って横方向に移動させるときに使います。
作業の途中でトロリが必要だと気が付いて追加でレンタルしようとすると、在庫切れていたり配送に時間がかかったりするケースがあります。
作業を滞らせないためにも、事前にトロリなどの周辺機器の取り扱いや在庫があるかを確認しましょう。
3.点検や安全性の対策が行き届いている
点検や安全性の対策がなされているかについても、把握しておくべきポイントです。チェーンブロックのメンテナンスには、専門的な技術や設備が必要です。
重量物を扱うチェーンブロックを用いた作業では、過負荷が発生すると故障につながり事故のリスクが高まります。
そのため、定期的な点検を実施するだけでなく、独自のチェック項目を設けているなど、安全対策に力を入れているレンタル会社を選ぶと安心です。
事故を防ぎスムーズに作業をおこなうためにも、点検や安全対策が充実しているかどうかを確認しておきましょう。
4.返却時のルールが明確である
レンタルする前に、返却時のルールに目を通しておくことも必要です。レンタル品を破損した場合は、利用者が原状回復の費用を負担するのが一般的なルールです。こういったルールが曖昧だと、思いがけず追加費用が発生することがあります。
万が一、使用中に破損してしまった場合は、すぐにレンタル会社に相談することがおすすめです。早めに相談すれば、負担する修理費用を抑えられる可能性があります。
レンタル会社の返却ルールを事前に確認し、汚れや破損した箇所がある状態で返却することは避けましょう。
手動チェーンブロックをレンタルするなら「レント」がおすすめ
手動チェーンブロックを借りるなら、産業用・業務用機械のレンタル会社「レント」がおすすめです。
定格荷重は0.25tから50tまで、さまざまな製品を取り扱っています。種類が豊富なので、案件に適したチェーンブロックのレンタルが可能です。
また、レントでは定期点検のチェック項目を通常点検の際にも実施しています。安全対策を徹底しているため、手動チェーンブロックの破損による事故のリスクを抑えられます。
Webからお見積もり依頼ができますので、手動チェーンブロックのレンタルを考えている方は、以下からお気軽にお問い合わせください。
レンタルにおすすめの手動チェーンブロック5選
レンタルにおすすめの手動チェーンブロックを5つ紹介します。
- 手動チェーンブロック(0.25~2t)
- 手動チェーンブロック(3~5t)
- 手動チェーンブロック(7.5~15t)
- 手動チェーンブロック(20~50t)
- 手動チェーンブロック(ステンレスタイプ)
順番に見ていきましょう。
1.手動チェーンブロック(0.25~2t)
項目 | 詳細 |
定格荷重(t) | 0.25~2 |
吊上揚程(m) | 2.5~15 |
本体の重さ (kg) | 2.4~39.7 |
定格荷重0.25~2tの手動チェーンブロックは、レントが取り扱うチェーンブロックのなかでも特に種類が豊富な商品です。どの製品も、長時間の使用に耐えられる高強度の「ロードチェーン」を採用しています。
フックは、雨水やほこりを防ぎやすいCB型、超小型で軽量なC21型など用途に合わせて使えるよう多くの種類があります。
なお、CB型にはラッチロックフック付きの製品があり、トリガーを押さないとフックが開きません。吊り具が外れてしまう事故を防げるので、より安全に作業を進められます。
他の型も豊富に取りそろえているので、ぜひ以下より詳細をご覧ください。
2.手動チェーンブロック(3~5t)
項目 | 詳細 |
定格荷重(t) | 3~5 |
吊上揚程(m) | 3~25 |
本体の重さ (kg) | 24~137.8 |
定格荷重3~5tの手動チェーンブロックも、0.25~2t製品と同じく、耐久性に優れたロードチェーンや安全性を重視したフックを備えています。
過剰な負荷をかけてオーバーロードになったときでも、チェーンブロックが急に破損することはありません。徐々に変形するよう設計されているので、重大な事故を防ぎ安全に作業を進められます。
3.手動チェーンブロック(7.5~15t)
項目 | 詳細 |
定格荷重(t) | 7.5~16 |
吊上揚程(m) | 3.5~25 |
本体の重さ (kg) | 63~286 |
定格荷重7.5~15tの手動チェーンブロックは、衝撃に強いギヤケースや本体フレームを採用しており、破損しにくい点が特徴です。
操作を中断するとメカニカルブレーキが作動し、吊り上げている荷物を保持します。一方で、巻き下げたときの手ごたえは軽く、滑らかな操作が可能です。
雨水や泥、ほこりが入るのを防ぐためのカバーも付いているので、レンタル期間中の手入れも最小限で済みます。
4.手動チェーンブロック(20~50t)
項目 | 詳細 |
定格荷重(t) | 20~50 |
吊上揚程(m) | 3.5~10 |
本体の重さ (kg) | 235~640 |
定格荷重20~50tの手動チェーンブロックには、巻き降ろしの限度を知らせる金具が付いているため、事故を未然に防ぎやすい特徴があります。
なお、レントでは最大50tまで検査可能な専用装置を社内に設置し、点検を実施しています。主な検査項目は以下のとおりです。
- フックの開き
- チェーンの伸び
- 定格荷重によるブレーキのすべり
点検表の添付も可能なため、20~50tの重量物を扱う場合も安心して作業に臨めます。
5.手動チェーンブロック(ステンレスタイプ)
項目 | 詳細 |
定格荷重(t) | 0.5~2 |
吊上揚程(m) | 2.5~5 |
本体の重さ (kg) | 11.4~39.5 |
ステンレスタイプの手動チェーンブロックは、錆びにくい点が特徴です。食品や薬品を生産している工場など、清潔さが求められる環境でも問題なく使用できます。
塗装がはがれてしまい、取り扱っている食品などに紛れ込むリスクも抑えられます。衛生管理が重視される現場でチェーンブロックを使いたい場合は、以下より製品の詳細をご覧ください。
手動チェーンブロックと併せてレンタルがおすすめの装置2選
手動チェーンブロックと同時にレンタルをおすすめする装置は、以下の2つです。
- プレントロリ
- ギヤードトロリ
それぞれ紹介します。
1.プレントロリ
項目 | 詳細 |
定格荷重(t) | 0.5~10 |
適用レール巾(mm) | 50・75・100、150・175・190 など |
本体の重さ(kg) | 4.5~100 |
プレントロリは、チェーンブロックで吊り上げた荷物を手で押して横方向に移動させるための装置です。吊る荷物が重いほど操作時に大きな力を必要とするため、軽作業に適しています。
バンパーが装備されており、レール端末のストッパやトロリ同士の衝突によるクルマ(車輪部分)の破損を防ぐことが可能です。トロリの落下を防止する役割もあります。
3段階のレール幅に調整もできるため、現場に合わせて使いやすいトロリです。
2.ギヤードトロリ
項目 | 詳細 |
定格荷重(t) | 1~20 |
適用レール巾(mm) | 75・100・125、200・250・300 など |
本体の重さ (kg) | 12~255 |
ギヤードトロリは手鎖(てぐさり)を操作し、レールに沿って荷物を左右に横移動させる装置です。移動距離が短い場合は移動速度を遅くし、位置の微調整が可能です。
定格荷重はプレントロリより重いですが、設計を可能な限りシンプルにして軽量化を実現しています。
細かな位置の調整が必要で、ギヤードトロリのレンタルを検討している方は、以下より詳細をご覧ください。
作業内容に合った手動チェーンブロックをレンタルしよう
手動チェーンブロックは、重量のあるものを上げ下げするための機械装置です。レンタルを利用すれば、案件に最適な機器を使用でき、メンテナンスや高額な初期費用も不要です。作業内容に合った手動チェーンブロックをレンタルして、安全に作業を進めましょう。
なお、手動チェーンブロックをレンタルするなら、産業・建設機械のレンタル会社「レント」がおすすめです。多種多様なチェーンブロックを取りそろえ、点検済みの製品を出荷していますので、以下からお気軽にお見積りを依頼ください。